【感想】エミリの小さな包丁

森沢明夫 / 角川文庫
(274件のレビュー)

総合評価:

平均 4.5
151
88
26
1
0

ブクログレビュー

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  • pa-yan

    pa-yan

    以前、チャプターズという選書サービスを行っている書店主のYouTubeで森沢さんの本を紹介されていて。

    森沢さんの作品を見ていた時に、
    あらすじで気になっていて、
    やっと購入できました…!
    (金欠でずっとAmazonのカートに入っていました。笑)

    恋人に騙され、仕事もお金もすべてを失い、
    心に傷を抱えた25歳のエミリは、
    15年ぶりに祖父のもとへ。
    両親の元へSOSも出せず、
    兄も海外にいるなか、
    唯一助けを求められたのが母方の祖父。

    最初はエミリ同様、
    田舎の空気、見慣れない風景、
    知らない人たちを見て戸惑いましたが、
    読み進めるうちに、どんどん引き込まれていきました。

    とにかく登場するご飯がおいしそう。
    地場産、自給自足ぐらいの勢いで、
    食事がエミリの体を回復させていきます。
    魚介がおいしそうでした。本当に。(しつこい。笑)

    そして不器用で無口なおじいちゃんと、
    あったかい人たちに囲まれて。

    エミリが突然祖父のもとを訪れた理由が、
    周囲に広まりおばちゃんたちに噂される。
    偶然、エミリと祖父が聞いてしまう場面。
    おじいちゃんの言葉に思わず泣きました。苦笑
    そして最後の最後まで泣きました。苦笑

    少し前に読んだ「鋼の自己肯定感」と、
    今読んでいる元宇宙飛行士の野口さんの本でも書かれていることが、本書でも登場しました。
    他人の評価ではなく、自分軸で生きること。
    最近ひしひしと感じてます。
    私も相対評価のなかで、
    誰かに嫉妬したり、
    自己嫌悪になったり。

    それぞれの立場で
    それぞれの物語があって、
    誰かが誰かを想う気持ちは
    少しずつ繋がっているし、
    繋がっていく。

    読後がとても良くて、あったかい気持ちになりました。
    真夏が舞台でしたが、今の時期でも良かったです。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.07

  • a9257385

    a9257385

    傷心のエミリが、10年以上ご無沙汰しているおじいちゃんを頼って会いに行く。さびれた田舎、凛となる鈴の音、美味しいごはん。心温まる話でした。

    投稿日:2024.04.02

  • アーティン

    アーティン

    このレビューはネタバレを含みます

    無口なおじいちゃんとの生活の中で、エミリの成長の物語は感動しました。

    作中の料理を登場人物が美味しそうに食べる事! 私も食べたくなりました。小さな包丁にまつわる物語も良かった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.01

  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    信じていた恋人に騙され、職業もお金も、居場所さえも失った25歳のエミリ。藁にもすがる思いで10年以上連絡を取っていなかった祖父の家へ転がり込む。心に傷を負ったエミリは、人からの親切を素直に受け入れられない。しかし、淡々と包丁を研ぎ、食事を仕度する祖父の姿を見ているうちに、小さな変化が起こり始める。食に対する姿勢、人との付き合い、もののとらえ方や考え方…。周囲の人たち、そして疎遠だった親との関係を一歩踏み出そうと思い始める―。「毎日をきちんと生きる」ことは、人生を大切に歩むこと。人間の限りない温かさと心の再生を描いた、癒やしの物語。続きを読む

    投稿日:2024.03.23

  • tm

    tm

    表紙とタイトルから小学生くらいの女の子の話だと勝手に想像してたら、25歳の女性だった。嫌ではないけどちょっと騙された気分。
    流行りの役者さんたちでドラマにしても良さそうな話だと思った。海辺のきれいな絵が浮かぶし、登場キャラは個性が分かりやすいし。

    おじいちゃんが優しい。言うセリフがストンと胸に落ちる。これまでの経験と出会いがこんなおじいちゃんを作ったのかな。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.14

  • yukimatsu

    yukimatsu

    疲れた自分にしみる、やさしいお話。

    おじいちゃんは、安易に慰めたりしない。
    ちゃんと自分で考えて決めていけるようなヒントをくれる。ある意味それはとても厳しいとも言えるけど、その悩む過程にもそっといてくれる。

    何よりおじいちゃんの料理が丁寧に作られていて本当に美味しそう。美味しいものは人の心を救うと思う。

    景色と人と美味しい食事が染み込むようにエミリの体と心を取り戻していく過程が沁みました。
    おじいちゃんのエピローグもよかったです。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.09

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