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海堂尊 / 新潮文庫 (375件のレビュー)
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おびのり
東京の帝華大学医学部助教、理恵は顕微鏡下体外受精のエキスパート。 彼女は、女医であり研究者であり、大学で発生学の講義を担当している。 ここで、妊娠とは、発生とは、出産とは、といった産婦人科医として必要…で、一般人にも重要な知識を理解できるように講義する。 そして、非常勤で閉院近い産婦人科医で妊婦の診察を続ける。最後の患者は、5人。それぞれ妊娠出産に課題があり、妊婦とともにその状況を考えてしまう。 主題は、代理母出産となっています。 医学的には可能となった代理母出産の倫理的社会的な課題を提示していきます。 母親は、誰なのか。 誰の子供であるか。 彼女は、体外受精からの代理母出産を医療として認識しています。それだけでなく、生まれてくるすべての子供の医療福祉の根幹を作ろうと地道な準備をしていきます。現状の医療制度に一石を投じます。 ジーンは、遺伝子。小説も螺旋に絡みながら、なかなか読ませる医療小説でした。続きを読む
投稿日:2024.02.06
かおり
不妊治療をテーマとして1人の産婦人科医師と周囲の医療関係者や患者らが織りなす人間模様。 実際の医療問題に類似する内容を入れ込んだこと、日本の産婦人科医療の現状や国の政策を入れた事でメッセージ性の強い作…品になっている。事実、現在私が住んでいる地域でも民間の産婦人科病院は分娩を取り扱わず妊婦健診のみ診察のセミオープンシステムのみ、もしくは移行といった話を聞くようになった。 生命の神秘と科学の進歩。それに倫理的な問題が絡むと完全な終着点はあり得ない。 ジャンヌダルク的な主人公で大変面白かったが、今回現場側に偏った作品なので、官僚側から見た作品があれば読んでみたい。続きを読む
投稿日:2024.02.04
m-marin
母から勧められて読んだ 少子化、不妊治療、地域医療、政治についての本 海堂尊さんの本、読みやすくて、とても面白い
投稿日:2024.01.01
planets13
「神の手」は手技の高さを評する言葉。一方で神の領域の侵犯について、神には遠く及ばないと謙遜するわりに、Gene (=遺伝子) を操ってしまう倫理観が解からない。
投稿日:2023.12.24
レモン
妊娠に至るまで、そして母子共に健康に産まれてくるまでに様々な障害があり、妊娠・出産がどれほど奇跡的なことかを思い出させてくれる1冊。初読時は理恵がひたすら怖い女性に思えたが、今回は産婦人科医療のため…に奮闘する危なげな女性の印象に変わった。曾根崎パパと薫くん、山咲さんも登場していたのにキャラがはっきりわからなかったので、『医学のたまご』ではノーマークだったな。無脳症の胎児の出産シーンは涙が出る。端折られているのか、登場する5人の妊婦さんがみんなつわりがなさそうなの羨ましすぎる。続きを読む
投稿日:2023.04.10
43street
久しぶりの海堂尊である。 実は私は海堂尊の著書はあまり好きではないんだなぁ。 しかし奥様はけっこう気に入っており、本棚に何冊も並んでいるので、積読書が無くなってる現在、相談して読んでみた。 産婦人科…医が主人公となり、不妊治療とか代理母出産等に絡めて厚生省のまずい施策や大学病院の圧力により思った治療ができないとか。 そういった内容。 面白いしテンポもいいんだけど、あぁ海堂尊だなぁと思ってしまう。 というか結局ミステリー小説ってのが私にはあまり合ってないんだろうな。 もう前になるんだけど映画にもなってたんですね。知らんかったけど。続きを読む
投稿日:2023.03.30
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