【感想】よるのばけもの

住野よる / 双葉文庫
(161件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
33
63
46
11
1
  • 空気感

    学生時代の閉塞した空気感,その狭い世界の中で起こるいじめ。
    正しい,正しくないではなく,それとどう折り合いをつけていくのか,について書かれた話なんだと。

    投稿日:2020.04.26

ブクログレビュー

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  • フジこ

    フジこ

    学生特有の、クラスでの立ち位置、絶対的で目に見えない空気から踏み外さないように生きて、一体どれがホンモノの自分なのか分からなくなっていくうちに、
    どんどん化け物になって。
    だけど自分だけじゃない、 涼しい顔してるあの子も、
    みんなから好かれてるあの子も、きっと化け物
    これは良き〜!とても!!!好き!!
    住野よるは文庫化待ってられないし一気読みする過激派
    アニメーションで映画化してほしい!!!
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    投稿日:2024.03.28

  • stella

    stella

    このレビューはネタバレを含みます

    2021.3.18読了。
    物語の始まり方が映像的で最高。
    とにかく文章が綺麗で数ページ声に出して読んでしまった。
    心のざわつきと皮膚が粟立つ感じが連動する描写が秀悦。

    でも、私が読みたかったのは恋愛小説・・・!
    主人公には夜の学校で、緑川双葉のような孤高の美少女とハリーポッターについて語って、ボーイミーツガールをして、こんな恋を中学生の頃したかったよって悶絶しかった!

    実際は、登場人物の多さが、子供特有の狭い世界と残酷さを上手く表現していて、妙にリアル。
    そしてほとんどの間、読んでいて息苦しかった。
    私自身は思春期を海外で過ごしているからか、好きなものについて語りたい言葉を飲み込んだり、仲良い人たち以外の人にも気を配ったり、なんて生き方、無理なんだけど…!(そもそも全科目選択制で科目ごとにクラスメイトが違かったので、学校生活において衝突の起きようがなかった。)

    ラストでの、矢野さつきのリアクションも違和感あり。自然な笑顔ではなく、心底驚いて目がまんまるになる方が自分は良かったかなぁ。

    Wikipediaを開いたら、こんなこと書いてあった。
    -----
    住野よるの3作目の小説である。自身へのインタビューで、100人の僕の作品が好きな人がいるとして、70人は『君の膵臓をたべたい』が好きといって、27人が『また、同じ夢を見ていた』が好きといって、3人が今作を好きといってくれるような感じの作品であると答えている。
    -----
    wikiのあらすじの項も登場人物の項も、本書を読んでいたときに気付かなかった発見があって面白かった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.03.19

  • ぽむのき

    ぽむのき

    よるのばけもの というタイトルと表紙を見てファンタジー要素がある恋愛小説か何かかな?と思い読み始めたのだけれど、予想と違っていた。
    実際主人公は夜に化け物に変身してしまうので、ファンタジーであるにはあるのだけれど、
    物語の大部分は学校の狭い人間社会の中で空気を読みながら生きる息苦しさやいじめに対する皆の立ち位置なんかがかなりリアルに描写されているヒューマンドラマな話だった。

    夜と朝、ばけものと人間を交互に行き来しながら、物語はゆっくり進んで、主人公の気持ちもどんどん複雑になっていく。心理描写もかなりリアルだし、人に合わせて、自分を偽りながら生きる主人公に共感できるところが多くて、終盤の体育館にて矢野に投げかけられるセリフには私自身も色々と気付かされるところがあった。

    誰もが裏と表の自分を持っていて、本当はどんな人なのだろう?と知りたくなるような深みのある登場人物ばかりでわくわくした。

    残念だったのは、最後主人公は勇気をだして行動するけれど、
    そこでぷつんと物語が終わってしまい物足りなさを感じたところ。行動したことへのどこか清々しい気持ちと、この先への不安でなんとも言えない気持ちになってしまった。そういう気持ちを引き出したかったのなら作者の思惑通りかもしれないけれど、私個人としてはもっとしっかり落ち着く場所で結末を迎えて欲しかった。そんなに綺麗に終わる世の中なんてほんのひと握りで、実際こうやって不穏な空気になったあと、そのまま日常は続いていく。こんなにリアルな心理描写をするこの作者だからこそ、物語を物語じゃなくリアルに近づけるためあえてそうしたのかもしれない。
    もしくは、作中にでてきた、同じ人なんて一人もいないという言葉通り、このあとの物語の結末も人によって違うと言いたかったのか。
    まあ、私はすっきり終わる話の方が好きだけどね!
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    投稿日:2024.03.15

  • KEN

    KEN

    姿は化け物だが、優しい心を持った夜の姿と
    姿は人間だが、本当の自分を隠していじめをするまるで化け物のような昼の姿。人間は自分の立ち位置を守るために化け物のようになってしまう。本当の自分は何かを考えさせられる物語だった。

    主人公は最後に本当の自分を見つけて、いじめを止めたが周りは変わらず逆に自分がその標的にされるのがリアリティがあって自分にその行動が出来るのかと考えさせられた。
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    投稿日:2024.03.14

  • Toa

    Toa

    いじめがすごくリアルでちょっと心が痛くなる。主人公が最後に勇気をだせたのは良かったけど、もうちょっと先の話までしてほしかった。

    投稿日:2024.03.13

  • yukibokko

    yukibokko

    このレビューはネタバレを含みます

    住野よる3冊目。
    いじめを受けていて、昼休みならぬ夜休みを楽しむために深夜の学校にしのびこんでいるさつき。夜だけばけものになってしまうあっちー。
    本当の自分は、昼休みにいじめに加担している方か、夜自然に話している方か。
    最後勇気をふりしぼってさつきに挨拶を返し、教室は張り詰めた空気になる。そこからどうなるんだろう。なんで?と思う部分もあり、伏線も回収されず、モヤモヤする部分もあるけど、自分でいること、前を向いていくことを決めたあっちーを応援したい。

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    投稿日:2024.03.10

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