【感想】さよならは青色

岩倉しおり / KADOKAWA
(3件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • わと

    わと

    ふと、思い出したかのように再び手に取って読み直しなくなる本。
    キラキラ コントラストの激しめの写真や、彩度落としたノスタルジックな写真は よくあるけど、岩倉さんの写真は どちらも含まれていて そしてそれが過度過ぎなくて とても心地いい
    あまり特別すぎない日々の写真で、それが とても愛おしくなる
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    投稿日:2022.02.06

  • りな

    りな

    岩倉さんの写真って、一枚一枚ものすごくキラキラしていて、大切なものがギュッと大事に詰めこまれている感じがして、儚くて尊くて、、、

    “できるだけアンテナを巡らせて
    たくさんのことを見ようとしているけれど、
    きっと私もたくさんのことを見逃している。
    小さい頃から何度も来ている海がきれいだったことも、
    夜明け前の街が青白いことも、
    朝日と夕日の光の色が違うことも、
    台風のあとの雲は特別なことも、
    雨上がりの夕日は眩しいほどの美しさだということも、
    入道雲なんて数分で形が変わってしまうことも、
    影は黒いものではなくて、雲にできる影は青いことも、
    そもそも光にはいろんな種類と色があることも、
    数年前の私はまったく知らなかった。”

    “写真はシャッターを押せば撮れる本当に簡単なもので、
    だけど、季節も天気も時間帯も光もそこに流れる空気も、相手の気持ちも自分の気持ちも、
    ありとあらゆるものが詰まってその瞬間にしかない1枚になる。”

    そんな岩倉さんの言葉が、写真に詰まってあらわれている。すごい。
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    投稿日:2020.09.24

  • 大野弘紀

    大野弘紀

    ―全ての大人になった人たちへ―

    今はもう失われた(かもしれない)
    あの日々の 再録のような 

    もう戻れない だから残したものが
    どうか 永遠になるように


    桜は泣いている
    光の中で
    微笑むよう
    青空に包まれて
    シャボン玉のように散りながら
    弾けたら あなたの記憶の中で
    思い出となって 咲く


    圧倒的な光を散りばめた中で
    水滴が涼しくて スイカが美味しい
    蝉の鳴き声が聞こえる
    水の中で光が揺れる
    髪についた水滴が 地面に染みを作る
    団扇 風鈴 花火と金魚
    暑さで光が解けて 夕日が崩れ落ちてくる
    リンゴ飴とラムネ
    汗と、甘さが解けて 星のような美しさを残す


    星を象ったような
    銀杏が金色を散らして降り積もる
    あの夏の日々が こうして落ちていく

    夏の余韻 増していく星の輝き
    色づいていく秋は紅に燃えて揺れる
    光が柔らかく 雨が冷たく
    夕日が静かに 涼しさの中に寂しさを連れてくる

    あの日弾けたシャボン玉は空の中に


    溶けていったあの日々は 雪になってもう一度
    寒さが増して 冷たく美しく
    日々は降り積もった雪道のように
    しんしんと続く
    光は鋭く 色は淡く 雪が白く
    すべては美しさの中で佇む

    あの日の約束
    満点の星空

    雪は美しい
    桜は儚い
    あの日々は すべて 愛しい


    零れ落ちたもの
    見逃したもの
    すべてそのフィルムの中で 永遠となって息づく

    あなたの 心の中で
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    投稿日:2019.03.19

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