【感想】鬼神の如く―黒田叛臣伝―(新潮文庫)

葉室麟 / 新潮文庫
(11件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
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ブクログレビュー

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  • Bookrium

    Bookrium

    有名な福岡藩のお家騒動を、稀代の忠義の人として知られる栗山大膳を中心に描いた作品。
    葉室氏は福岡出身なだけに大膳贔屓のトーンであるが、戦国から江戸初期にかけての生き残りを賭けた騙し合いの延長にあるこの話はあまり共感できない。
    清い生き様を貫く無名の志士の武士道がテーマになっていることが多い葉室作品において、ある意味では特殊な内容という印象。
    とはいうものの、読み応えは充分だったので星4つ。
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    投稿日:2024.02.27

  • 林田力

    林田力

    黒田騒動を軸に肥後加藤藩取り潰し、島原の乱、長崎奉行竹中采女正の失脚を絡めている。日本史の学習では個別のトピックとして学ぶが、現実の歴史は同時並行的に進行する。

    投稿日:2022.08.24

  • jusey

    jusey

    司馬遼太郎賞受賞 舞と卓馬 最後の数ページはもったいなくて読めなかったぐらい
    附箋
    ・疎まれれば、疎まれるほど、忠義を尽くしたくなる天邪鬼でござる
    ・桜の精は、桜はどこに植えて欲しいと頼んだわけではない、さらには見物客が訪れるのを喜んでいるわけでもない、と言って 桜に罪はないのだ と説く。
    ・葉室文学に描かれる人間の魅力が、日本社会の病根や日本文学の閉塞を、爽快なまでに治癒していく。賢人の「知」と女性の「愛」をキーワードにすることで、新しい歴史小説のスタイルを打ち立てた。
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    投稿日:2021.08.29

  • masato

    masato

    面白かった!
    第二十回司馬遼太郎賞受賞作品
    途中、ぐっと来ました

    三大お家騒動と呼ばれる黒田騒動をベースとした物語。
    主君である藩主を謀反の疑いありとして幕府に訴えた栗山大膳。幕府の大名家取り潰しの標的となっていることを知りながらも、主君を訴えます。
    その目的は?
    細田家や将軍家光の目論見が錯綜する中、藩主に疎まれながらも、藩の行く末を思い、鬼となり幕府と戦っていきます。

    そして、その大膳を支える卓馬と舞、権之助

    ぐっと来たシーンは翌日を出陣の日として、決起・別れの場面。
    卓馬と舞の想い、大膳とは二度と会えない可能性のある別れ。
    大膳の戦いの結末は?

    「もののふ」としての矜持を感じられる物語。心打たれる物語でした。

    お勧め
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    投稿日:2021.07.03

  • むらみ

    むらみ

    それぞれの登場人物がそれぞれに個性があり、また、一筋縄ではいかない人物として描かれているため、先の展開が常に興味が惹かれ、一気に読み進められた。

    投稿日:2021.06.05

  • mysterymanbo

    mysterymanbo

    ーー「わが主君に謀反の疑いあり」。筑前黒田藩家老・栗山大膳は、自藩が幕府の大名家取り潰しの標的となったことを悟りながら、あえて主君の黒田忠之を幕府に訴え出た。九州の覇権を求める細川家、海外出兵を目指す将軍家光、そして忠之──。様々な思惑のもと、藩主に疎まれながらも鬼となり幕府と戦う大膳を狙い刺客が押し寄せる。本当の忠義とは何かを描く著者会心の歴史小説。司馬遼太郎賞受賞。ーー

    策士である栗山大善の策はまさに綱渡り、少しの綻びで「策士策に溺れる」状況は、ミッションインポッシブルの時代物版ともいえるかもしれません。
    本書には、天草四郎が登場してきますが、歴史の教科書にも載る人物なのに不明な点が多すぎ、かえって気になります。

    天草 四郎は、江戸時代初期のキリシタンで、島原の乱における一揆軍の最高指導者とされる。
    本名は益田 四郎。諱は時貞。洗礼名は当初は「ジェロニモ(Geronimo)」であったが、一時期表向きの棄教をしていたためか、島原の乱当時は「フランシスコ(Francisco)」に変わっていた。一般には天草四郎という名で知られる。寛永14年(1637年)に勃発した島原の乱ではカリスマ的な人気を背景に一揆軍の総大将となる。戦場では十字架を掲げて軍を率いたとも伝わるが、四郎本人はまだ10代半ばの少年であり、実際に乱を計画・指揮していたのは浪人や庄屋たちで、四郎は一揆軍の戦意高揚のために浪人や庄屋たちに利用されていたに過ぎないと見られている。(ウィキペディア)
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    投稿日:2021.01.22

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