わたし、定時で帰ります。(新潮文庫)

朱野帰子 / 新潮文庫
(77件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
19
29
15
3
2
  • 残業なんか、やめちゃおう

    私たち、平成世代の気持ちを代弁しているよう。

    「働き方改革というが、そうそう簡単に残業を減らすのは難しい。」そんな意見をよく聞くし、無理矢理減らした残業は、どこかにしわ寄せがいっているかもしれないことも確かだ。

    一方で私は、『クリエイティブな仕事を続けていくためには、日頃のインプットを継続すること、またそれによって自分の引き出しを増やしていくことが大事。』そう考えて仕事をしているので、「仕事を定時で終えて帰る」のは優先的なことで、毎日定時で帰ろうと、特急で仕事をしている。(もちろん、帰れない日もたくさんあるのだが。)

    「わたし、定時で帰ります」は、タイトルが私の気持ちをそのまま言ってくれていて、書店に並んだときからワクワクした本だ。

    主人公の結衣は、仕事中毒だった父親を反面教師に、毎日定時で帰ることを信条としている。結衣が教育係として指導している新卒の新人・来栖も同じく『定時で帰る』価値観を持っているのだが、そのほかの社員は『残業するのは当たり前』の仕事スタイルが定着していて、定時に帰る二人をよく思っていない。
    そんなときに、『残業しなければ絶対に片付かない』と言われる大きな緊急案件が入ってくる。周囲は、「残業して乗り越えよう」というやる気に満ちた雰囲気。「そもそも残業前提なのはおかしいのでは」と格闘する結衣。果たして、結衣は残業しない仕事スタイルを貫けるのか…、この職場の意識を変えることができるのか。という話。

    職場としては、定時で帰ってOK。でも、残業をする人はたくさん。これは、職場あるあるではないだろうか。
    もちろん、仕事量が多過ぎて、残業するしかないという人は多くいると思う。

    しかし、それでも。残業しない工夫をしているか、終わらせようという確固たる意思を持っているか、その仕事量を客観的に分析して上に掛け合っているか。そして、上に立つ人間は、皆が残業しなくていいように考えて管理する責任があるのではないか。
    残業の多い職場ほど、仕方ない、と諦めが蔓延しているように思う。感覚が麻痺している職場だってありそうだ。

    就活をする人はブラック企業ではないか、ということを極度に気にする。どこの職場だって変わらなければいけない部分なのだ。

    自分はどうゆうふうに働くか、を問うてくる。
    そして、また同時に、自分の仕事への努力(仕事を早く終えるための方法の一つは、処理速度をあげることですよね)、スキルアップについても、問う一作だ。
    続きを読む

    投稿日:2019.04.28

ブクログレビュー

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  • yokota3716

    yokota3716

    面白かったです。
    今の時代に合ってる感じですね。
    テレビドラマ化されていた思っていなかった。
    聞いたことのあるタイトルだと思った。
    テレビも面白かったのかな。
    見たかったですね。

    投稿日:2019.10.14

  • すー

    すー

    働き方改革が叫ばれる今の時世にぴったりの本だと思います! 「定時で帰る」をモットーにしている結衣ですが、やらなければならない仕事をやっていない訳でもないし、正しい社会人だと思います。結衣の周りの社員や上司も実際にいそうなタイプの人が多く、仕事のリアルを突きつけられます。たとえ上司に対してであってもちゃんと言いたいことが言える結衣の性格が羨ましくなりました。続きを読む

    投稿日:2019.10.13

  • kozokanto

    kozokanto

    KYな痛快お気楽OLものだとタイトルで誤解されますが、全然違う。話の働き方改革が容易に進むはずがない、日本企業のオーバーワーク上等という空気感のあるある話満載で実に深い。
     それだけにドラマのキャスティングが原作のキャラ設定にあわずに勿体ない作品。唯一、外面だけよすぎて部下を泥沼に引き込む上司役にユースケサンタマリアを起用した点だけ買える。私なら東山に杏ちゃんか波留を、三谷にこそ吉高を、種田に市原隼人を、賤ケ岳にもっと地味な女優をキャスティングしてたかな。
     話を戻すと、日本人体質というか、プライベートや命を削りまくるワーカホリック(しかも上司がいない自営業の弁護士もそのタイプ多い)をなんでみんなが割と共有してるかを痛感できます。どうりで私も仕事を生活の中心にしてたし、それを変えようともどう考えてもおかしいとも思わなかったはずだ
    続きを読む

    投稿日:2019.10.10

  • あるふぁ

    あるふぁ

    お仕事小説。ドラマをチラ見していて、気になったもんで小説で改めて。IT業界のブラック労働ぶりは噂にはかねがねで、WEB屋をかじった自分としても、胸がキューっと苦しくなるほど、あぁあったあったそういう現場。結衣の「定時で帰ります」は決して無責任なわけではなく、なのに評価されない企業は本当にこれからの時代どうなっていくんだろうね。と。思ったわけで。限られた時間で限られた成果を出す。本来当たり前のことがどこでどう歪んでしまったのかは。さてはて。続きを読む

    投稿日:2019.10.08

  • you8

    you8

    生産性、効率を考えた。組織の中で仕事をして孤独を感じるのは誰にでもあると思う。会社のために自分があるのではなく、自分のために会社がある。いい言葉だなあ

    投稿日:2019.10.05

  • *kanamaru*

    *kanamaru*

    ドラマから先に。なので,ドラマと比べて…の視点で。
    どのキャラクターも原作の方が強烈に描かれている!
    三谷さんも賤ヶ岳さんも恐いし,来栖くんも憎たらしい!
    そして何より,巧がなんともどうしようもない奴
    晃太郎はドラマよりも感情を出してくれるイメージで好感。もちろん頭の中は向井理に変換済み。
    肝心のストーリーは,ドラマ終盤で問題になっていた星印案件がメインだった。セクハラやパワハラ系のものは2作目らしいので今から楽しみ。
    賤ヶ岳のストーリーのところ,ドラマではチームメンバーが机に隠れて退社したふりをするのだけど,原作ではわんたんのお色気作戦(旦那が浮気しちゃうかもよ!)で賤ヶ岳を揺さぶるというものだった。これ,ドラマ版でも見てみたかった!
    原作→ドラマが上手いなと思えた。
    続きを読む

    投稿日:2019.10.04

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