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モーパッサン, 太田浩一 / 光文社古典新訳文庫 (7件のレビュー)
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勇気の花
2024/03/27 13:10 まぁ、古典なのだからやはり名作なのだろう。6篇収められている短編のうち、中編と言ってもいいくらいの長さのものが二つあり、それらは主人公のどうしようもない不甲斐なさのよ…うなものが感じられて、途中読むのが嫌になったくらいなのだが、延々付き合ううちに、何というか底知れない人間力のようなものを感じて、やるなあフランス人!続きを読む
投稿日:2024.03.27
yoshi2013
モーパッサンによる、約150年前の短編、中編小説集。どれもとても興味深く読めたが、特に「遺産」と「パラン氏」がよかった。遺産は、夫婦と、それを取り巻く人間たちがめまくるしく変わっていくところに楽しさを…感じ、落とし所がとても気になって一気に読んでしまう。一方、パラン氏の方は大きな変化はないがやはり結末がとても気になる展開。主人公の丁寧な心理描写によりより主観的に読めるからかもしれない。短編だが「難破船」も心惹かれる。手紙を受け取るところからの始まり方もいいですね。 古い小説に共通するが、本書もその時代をあじわうことが出来て良い読書時間を過ごせました。続きを読む
投稿日:2022.10.16
ある
モーパッサン 「首飾り」借りた宝石が実はイミテーション。 「宝石」妻が残したイミテーションの宝石が本物。 真逆のオチ。人間の欲望を描くのが上手。 作者の作品では,怪奇小説「手」が怖い。
投稿日:2021.12.16
けんさん
『男と女の不都合な真実:騙し合う人たち』 人のズルさ、人の汚い面を、淡々と描いた6編の中・短編集。『遺産』や『悪魔』では、人はお金のためなら、ここまでやるか! と、人の心理の本質を垣間見た気がする。…結末がどうだったのか、明示せずに読者に委ねられていて、余韻を楽しめた。続きを読む
投稿日:2021.11.15
重度積読症
各編、キラリと光るものがあり、それぞれ面白いが、何と言っても、中編の『遺産』。 フランス文学では、持参金や遺産相続を巡るスッタモンダを描いた作品が多いが、『遺産』も、伯母の遺言のせいで家族間に生…じる悲喜劇を、著者ならではの辛辣な筆で描いた作品。 その他の作品も、現代との時代の違いは感じるものの、気持ちのすれ違い、嫉妬、裏切りと不信、吝嗇といった普遍的な人間性を描いた話であるので、現在読んでも、とても面白い。続きを読む
投稿日:2020.10.19
saigehan
古典と任命されたら、例え理解できなくとも面白くなくとも、味わえないお前が駄目なんだ、黙って読め、もしくは読み直せ、とばかりの変なしがらみが自分にはある。しかしこの本は本当に素晴らしく話が面白くて、読み…終えるのに怒りすら感じる。解説で、初めてわが国に紹介したのが明治の落語家だという。その点からしても、単純に話自体が面白くて、作家ぎ無駄に個性を作り出す必要などは感じられない。人間ってのは楽しいばっかでなく、むしろ苦悩を感じることが知的と呼ばれることなんどすかねえ。続きを読む
投稿日:2019.11.22
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