【感想】筺底のエルピス6 -四百億の昼と夜-

オキシタケヒコ, toi8 / ガガガ文庫
(5件のレビュー)

総合評価:

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  • isutabi

    isutabi

    ★今日こそがおそらく――その日だったのだと。(p.478)
    ■5つのポイント
    /三組織首脳会談に臨んだ圭はゲオルギウス会の切り札ギスランとともにプロフェッサに導かれすべての成り立ちを知ることになる。一方、結たちの「勉強会」も大雑把ではあるがおおむね真実をつかもうとしていた。手塚治虫『火の鳥』の一篇にしてもいいような感じ。この巻は設定を説明する巻だとも言えます。いっぺんにやられると正直ついていくのがたいへんなのでできることなら小出しにして少しずつ理解していけるようにしてほしかったなあ。
    /圭は能力を開花させあらゆる事象をシミュレート可能な「架空の図書館」というスキルを身につける。
    /貴治崎花vsエンブリオ。
    /あらためて「白鬼」とはどういう存在なのか?
    /I(ジ・アイ)の本拠地が何者かに襲われそして「終わり」が始まる。

    ================================

    ■門部についての簡単なメモ

    【I】→I/ジ・アイ
    【アウェイクン/覚者】「I」の不死者。約一万人いる。
    【青鬼】謀略など直接的でない要因により死を繰り返すと青鬼と呼ばれる存在になる。数は少ないが鬼になったばかりでも相当な脅威となるらしい。意識を失っていても反撃する。
    【赤鬼】直接的な暴力による死を繰り返すと赤鬼と呼ばれる存在になる。
    【燈/あかり】百刈燈(ももかり・あかり)。《門部》現当主。圭の妹。二十一歳だが十二歳くらいで停まっている。異星知性体に憑依されているが圭のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ。趣味は兄いぢり。
    【阿黍宗佑/あきび・そうすけ】門部のナンバー2。圭や叶の師匠。指令を与える。アロハシャツの爺さん。使ってた停時フィールドは「久遠棺」。アニメ化するならCVは大塚明夫さんしかいない!
    【悪魔】「鬼」の異なる文化圏での呼称と思われる。
    【洗矢光一/あらいや・こういち】→光一
    【アリス】ヒルデのチームの情報担当。少女段階で年齢を停めているようだ。「ですます調」でしゃべる。
    【アンジェリカ・インセグノ】ワイデンライヒの師。テンプル騎士団最後の団長。歴代祓魔師最強と呼ばれた。停時フィールド「ドミニオン」を操る女傑。四十四年前の六月ルーマニアのバナト地方で殺される。同時にテンプル騎士団も全滅した。

    【生きる】ギスラン《生きたいと願うことは、この世にある何かを愛しているということでもある。》第六巻p.205
    【異星知性体】→プロスペクタ
    【一本角の鬼】門部の記録には残っていないレアな鬼。元来、鬼の角は必ず右脳と左脳が対に、二本単位となっている。「I」ではユニコーンとかなんとかそんな感じで呼ばれているようだ。
    【糸吐き】鬼の能力。他者の脳を操り憎しみを増幅させる。
    【乾叶/いぬい・かなえ】→叶
    【乾流正/いぬい・りゅうせい】叶の父。堤千流の遣い手。
    【伊吹/いぶき】奥菜伊吹。奥菜正惟の娘。結と同じ天文部員。モデルもやっているスタイル抜群の美少女。しゃべり方はフランク。姥山冬九郎とはほぼ相思相愛。《伊吹は、決して日とを慰めない。》第五巻p.444
    【今】《終わりの瞬間まで――〝今〟は続くことを。》《そして続いている限り、〝今〟はこうして、どこまでも尊くなり得ることを。》第六巻p.496
    【イルミナティ】とある組織。

    【姥山冬九郎/うばやま・とうくろう】→冬九郎

    【エース・シャター】ジェームズ・ワーキントン。「I/ジ・アイ/THE EYE」のスリープレス。「棺殺し」と呼ばれる。配下は「カンパニー」と呼ばれ停時フィールドを使えない条件下で真価を発揮できる能力を持つ。ヒルデもここに所属する。エンブリオを倒せる唯一の能力者だと言える。また、エース・シャターを倒せる可能性があるのは霧島幸緒くらいとか。おそらくギスランも勝てそうに思える。
    【エリア55】米国グルームレイク空軍基地。「I/ジ・アイ」の本拠地がある。一般ではUFO関係で有名らしい。
    【エンブリオ】「I/ジ・アイ」のスリープレス。幹部としてはチームの人数は極端に少ない。変態とか残虐とか言われて組織内でも忌み嫌われている。《圭がなにを言おうが、どう試みようが、思いを通じ合うことなど絶対にあり得ない相手》第四巻p.49。倒すことが可能なのは超長距離射撃可能なスナイパーと、意識せず広範囲に棺を展開できる能力を持つ者だろう。アニメ化するならCVは能登麻美子さんなんかが怖そう。

    【荻窪童子二十七号】圭の家族を惨殺した鬼。その後も憑依相手を変えつつ活動し現在は行方不明。
    【奥菜伊吹/おきな・いぶき】→伊吹
    【奥菜正惟/おきな・まさただ】阿黍宗佑のかつてのパートナーで停時フィールド「潜墨/もぐりずみ」を使ったベテラン封伐員だった。姥山冬九郎を育てた。二年前に命を落とした。死体は行方不明でおそらく「I/ジ・アイ」が回収している。伊吹の父。
    【鬼】殺戮因果連鎖憑依体。「悪魔」とも呼ばれる。人間に憑依し超人的な能力を持ち人を殺す。鬼自身への語りかけは元々本人にあったもの。不可視、不可触だが改造眼球「天眼」により映像化できる。死と、その死を与えた者への憑依を繰り返しだんだん強くなってゆく。直接的に死を与えた者ではなくても因果を辿り憑依できるようになってゆく。圭たちの「現在」から百数十年後に人類は鬼によって絶滅することがわかっている。脅威によって五段階に分けられているようだ。第二段階「そまりはじめ」、第三段階「はえひとり」、第四段階「つのならび」、第五段階「そまりおえ」。鬼とは何か? なぜ異星知性体は鬼退治にチカラを貸すのか? 異星知性体によるボランティアということはなさそうだ。大元は同一だという可能性が強そう? 壮大なマッチポンプ? ならばそうする理由は?
    【鬼退治】自分を殺した者に憑依を繰り返し憑依した者の同族を殺すのが「鬼」というプログラムなので殺すためには一旦殺した者に死を与え、さらに人類が滅びた一万年後の世界に送り出しプログラムの対象物をなくし自死させるしかない。
    【朧筺/おぼろばこ】圭の使う停時フィールド。直方体で包み込んだ空間の時の流れを静止させる。射程距離も長く自由度も高い強力な能力だが、外の時間で三秒間しか維持できない。逆に三秒間は消えずその間次の停時フィールドを発動できないので鬼や他組織の能力者と戦うときの弱点でもある。

    【学習型AI】間白田謹製。自分が死んだとき用にバージョンアップを繰り返しているがまだ未熟。
    【門部/かどべ】古来「鬼」を封じてきた組織。職員総勢八百一人。全国に監視員を持つ。なぜか日本国内でしか活動していない。平安時代の陰陽師まで連なる雁峰(かりがみね)、雉崎(きじざき)、朱鷺川(ときがわ)の三つの血筋が創設した。雁峰はすでに途絶えた。異星知性体三組織のうち門部が極端に小さいのには理由があった。
    【叶/かなえ】乾叶(いぬい・かなえ)。主人公。門部討伐員。「蟬丸」の遣い手。十六歳の高校二年生。当初はあまりコミュニケーションを重視していなかった。空手経験者。格闘能力だけなら門部の中でもトップクラス。アニメ化するならCVは悠木碧さんあたりがよさそう?
    【カナエ】星カナエ。捨環戦を潜り抜けてきた叶。《命が続くということは、可能性が続くということなのだ。》第五巻p.486
    【可能性】《人類社会のコントロールを目指し、無数の失敗や敗北を積み上げてきた子牙にとって、そんな揺らぎは頭痛の種でもあるのだが、同時に、新たな可能性でもあった。》第六巻p.416
    【ガブリエラ】ミケーラの内なる姉妹の一人。
    【空手】叶の基本は父から伝わった空手。《空っぽなものは、空っぽであるがゆえに、捨てることなど、できないのだと。》第五巻p.414。《空っぽの手は――未来を摑み取れるように、空けられているのだと。》第五巻p.486
    【カンパニー】エース・シャターの率いるチーム。

    【ギスラン・コンドロワイエール・ゲオルギウス】ゲオルギルス会代表で赤毛。四十八歳だが三十代前半に見える。門部の「天狗」と同様切り札であり、普段は眠っており必要なときに目覚めさせられことを収束させる。その棺「シレンティウム」は広範囲の対象をおそらく数は無制限で関節を固定して拘束したり操ったりすることができるほぼ無敵のもの。以外と軽い好人物。幼馴染みにジャンヌ・ダルクがいる。アニメ化するなら声優は平田広明さんあたりでしょう。
    【貴治崎朔/きじざき・さく】花の母。医師。戸吏島(とりしま)の御館様。
    【貴治崎花/きじざき・はな】巧務の女医。好きな治療は「麻酔なしの開胸手術」。圭の花への評価は「こっち来んな」(第六巻p.103)。ゲオルギウス会の切り札ギスをびびらせている。真の研究テーマは「次なる人類」をつくること。美貌の持ち主で三十路に入ったばかりだが不摂生がたたり肌は荒れ目の下に隈ができている。封伐員ではないが停時フィールド「磐長(いわなが)」を持ち接触した相手の時間を凍結し治療可能な場所につれていくことができる。アニメ化するならCVは遠藤綾さんとか田中敦子さんあたりでしょうか。
    【キダ】門部装備部車両課職員。元漁師。
    【霧島幸緒/きりしま・ゆきお】門部の封伐員。青鬼の専門家だとか。屋内最強と言われる。停時フィールド「檻漆」は三次元の網目のような最も精緻なフィールド。フロント企業「霧島コーポレーション」を率いる。

    【グレイザ】シスター・グレイザ・アンドラーダ。ワイデンライヒのチームメンバー。高齢女性。修道士たちの寮母だったが引退後祓魔師となる。一種の未来予知、統合感覚「箱庭」によりチームの連携を極限まで高める。停時フィールドは「カストルム・イナニス」、自分が熟知しているバチカン鞘の寮の仮想座標をつくり敵を逃げようのない罠にはめる。
    【黒鬼】大虐殺や戦争を起こす最も危険な鬼。白鬼を殺すと黒鬼があらわれる。「I」では漆黒の死魔(ピッチブラックフィーンド)と呼んでいるようだ。

    【圭/けい】百刈圭(ももかり・けい)。内閣府宮内庁外院《門部》筆頭討伐員。チームリーダー。二十二歳。「朧筺」の遣い手。秀才タイプで能力は高いが自己というものが希薄。《何者にでも化け得る》《学び、失い、新たに得て、変わり続けている。》第五巻p.418。間白田いわく《僕の未来予測の範囲から決して逸脱しなさそうでいて、必ずストライクゾーンから球一個分だけ外して投げ込んでくるあの掴みどころのなさ》第六巻p.128。才能を開花させ「虚空の図書館」スキルを身につけた後も性格の変貌は起こさなかった。《深く理解し、最適解がすでに存在することを認めた上で、さらなる別の解がないかとどこまでも足掻いてみせるのが、彼のやり方らしかった。》第六巻p.413。そのありようはギスランには好ましかった。アニメ化するならCVは榎木淳弥さんあたりがよさそう。
    【ゲート】門部地下深くに設置された、一万年後の世界とつながっているワームホールゲート。地球上に合計三つあり日本とヨーロッパとあとひとつどこかにある。
    【ゲート組織】世界に三体いる異星知性体それぞれが率いる組織。異星知性体はチカラは貸すが運用は人類に任せている。日本特化で最小勢力と思われる「門部」、バチカンにありキリスト教エリアがメインと思われる「ゲオルギウス会」、最大で世界中で活動する「I/ジ・アイ」がある。
    【ゲオルギウス会】バチカンの悪魔祓い機関。
    【玄関扉】圭の恐怖の対象。小学五年生のときドアを開けたら妹の燈(あかり)を除いて家族が殺されていたから。

    【光一/こういち】二江光一のちに洗矢光一。結と同じ天文部の新部長。メガネのガリ勉タイプに見える。乾叶のことが気になっているらしい。後に門部情報部職員の名字を借りて巧務に入る。《むしろ光一は、踏み外してしまった日常の外を、楽しんですらいたからだ。》第五巻p.160。
    【巧務/こうむ】門部の部署のひとつで封務のバックアップを担当する。貴治崎花などが属する。
    【虚空の図書館】圭の真の能力。脳内をユニット化しそれらのオン・オフによってそのときの最適モードになることができ、かつあらゆる事象をシミュレートできるようになる。
    【金晶元/こんしょうげん】異星知性体の寄生端末である神経瘤。過去の当主たちすべての記憶の保持と参照や、人間の眼球を天眼に作り替えたりするのにも使われるナノマシン群を管理していた。そのナノマシン群は後光のように見える。

    【サーカス】「I/ジ・アイ」エンブリオの率いるチームのことのようだ。
    【栄午前】先代当主。
    【サチ】掃除のおばちゃんみたいだが天眼を持つれっきとした職員。おそらく巧務メンバーと思われている。「サッちゃん」と呼ばれている。外での職業は保険の外交員のようだ。
    【殺戮因果連鎖憑依体】→鬼
    【サリエリⅩⅢ(トレデーチム)】三人いる異星知性体の一人。バチカン(ゲオルギウス会)の天使。

    【I/THE EYE/じ・あい】門部、ゲオルギウス会と並び三体の異星知性体のもうひとつのゲート組織。正式名称は「イルミナティ」。ここでは鬼のことを「死魔」と呼ぶ。規模は三団体の中で最大。一万を超える不死者の軍団を擁しその百倍の協力者を持つ。奥菜正惟の遺体が行方不明になったのはこここ仕業ではないかと思われる。鬼を狩る目的は同じはずだがなぜか敵対している感じ。メンバーは「覚者」と呼ばれセカンドハートを持ちほぼ不死で能力も人間をはるかに超える。鬼を兵器として使い運用する。いわゆるヴァンパイアという連中かもしれない?
    【ジェームズ・ワーキントン】→エース・シャター
    【式務/しきむ】門部の部署のひとつ。当主の周囲にいる女官たちで当主にしか傅かない。九名いる。組織内の司法であり機密の管理と情報統制をおこなう。
    【捨環戦/しゃかんせん】なんか始まってしまったらしい戦争。
    【白鬼】日本では登場したことがなかった鬼。普通の鬼の角は二本だが白鬼は七十四本の角(プラグ)を持つ。白鬼の顕現を察知したバチカンが祓魔師三名を送り込んで来たほどの脅威ではあると思われる。バチカンの記録ではこれまで六体。どうやらのちに黒鬼に変じ大虐殺を行うことになるらしい(白鬼を殺した者が黒鬼になるということか、白鬼がそのまま黒鬼になるのかはよくわからない)。結が七体目、日本初の白鬼となった。

    【スチューデンツ】おそらくプロフェッサーの部下のこと。
    【スリープレス/常覚者】「I/ジ・アイ」のトップクラス能力者たち、たぶん幹部たちのこと。

    【セカンドハート/第二心臓】「I/ジ・アイ」が使う技術。これによって不死者の軍勢を作り上げている。
    【絶対者】《人類は――従うべき絶対者を、常に求めている生き物なんですよ》第六巻p.337
    【蟬丸】叶の使うテクノロジー。柄だけの日本刀から実体のない黒い刀身が伸び蟬のような音を立てる。
    【選択】《選べないことが、辛さの根源なのだと。》第五巻p.145

    【ソムヌス/不眠者】そう呼ばれる棺使いがいると思われている。ワイデンライヒは阿黍はほの一人ではないかと考えている。

    【タクシー】「I/ジ・アイ」が使う移動用の停時フィールド。マーシアンが運行している。「レグレス・トリポッド」が正式名称らしく三本脚で歩いているらしい。

    【堤千流空手/つつみせんりゅうからて】叶が父から教わった空手の流派。《父は、こうも言ってました。相手を倒すことは、重要じゃないんだって。むしろ、相手を倒さないでいい方法を、選ぶべきだって。》第五巻p.171
    【角】鬼の角のように見えるのは憑依する人間の脳に突き刺すプラグのようだ。
    【爪つき】鬼の能力。詳細は不明だが触れられたら終わりなのだとか。

    【ディエゴ・ビセンテ・デミチェリス】ワイデンライヒのチームのメンバー。南米ラテン系巻き毛でぎょろ目。遠距離を見ることができる目を持つ。停時フィールドは水素原子の半径よりも小さく対象物に固定し常に場所を把握出来るようになった。追跡に便利。
    【停時フィールド】門部の討伐員、バチカンの祓魔師、I(ジ・アイ)の常覚者などが使う。漫画『結界師』の結界みたいなイメージかと。使用者によって、形状、サイズなどさまざま。他の停時フィールドが存在する座標には発動しない。
    【ティン・ガン】→ヒルデ
    【天狗】門部の切り札。ずっと眠っており必要なときのみ目覚め困難を解決する。後の阿黍宗佑。
    【天眼/てんがん】改造眼球。不可視の存在を見ることができる。門部の証。それぞれの組織が独自の技術で作っているが門部のものがいちばん低機能っぽい。

    【冬九郎/とうくろう】姥山冬九郎。門部の封伐員。リーゼントが自慢。片目に眼帯をしている。独断専行、命令違反の常習犯。チンピラのような口調と見た目に反し自らの行動に責任を持ち誰にたいしても正当で優しく、皆から慕われている。停時フィールドは「震柱」。第二巻から登場。百刈圭と長くタッグを組んでいた。アニメ化するならCVは、ベタですが檜山修之さんでしょうか。
    【朱鷺川愛/ときがわ・あい】ひかえの母。
    【朱鷺川ひかえ/ときがわ・ひかえ】前生徒会長。根も葉もない噂で保護者たちが学校に退学を迫っていた奥菜伊吹を弁護し退学を回避させた。圭は出会っていきなり、あなたが嫌いなので近寄るなと言われた。元は朱鷺川繭という名前だった。
    【朱鷺川ユメ/ときがわ・ゆめ】ひかえの祖母。天狗の目覚めに立ち会った。運動神経は壊滅的。
    【十束高校】叶、結、伊吹などが通う都立高校。門部の関係者をまとめて管理している学校のひとつ。
    【ドミニオン】アンジェリカ・インセグノの使っていたどんな形にもなる無限形状の停時フィールド。
    【朋之浦結/とものうら・ゆい】→結
    【トリジェミニス】ミケーラの停時フィールド。多重人格の三姉妹が操る。一人の人間が同時に三つの棺を使えるという掟やぶり。

    【バチカン】ゲートを持つ組織のひとつ。鬼のことを「悪魔」と呼び改造眼球のことを「真実の眼/オクルス・ヴェリターティス」と呼ぶ。かつての祓魔師=エクソシストの組織を解体再編した「ゲオルギウス会」はヨーロッパを中心に活動し門部よりも苛烈な闘いをしてきた。
    【パペッティア】「I」の幹部のようだ。たくさんの分身を持つ?
    【バルトロメオ】バチカンの祓魔師。巨体。巨大化しながら爆発力を溜め続ける停時フィールド「サークラ・イグニス」を使う。以外に応用の効く棺のようだ。

    【引き抜き崩壊/アンプラグ・コラプス】鬼が宿主から抜けるとき脳神経をズタズタに引き裂くのでほとんどが死ぬか廃人になる。生存率は三パーセント以下。
    【柩使い】停時フィールドを使う者。各自によって様々な形、様々な能力となる。
    【ヒルデ・トールヴァルト】「I/ジ・アイ」のエージェント。エース・シャターの部下。コードネームは「ティン・ガン」。停時フィールドは「マイネ・クーゲル」。銃弾に停時フィールドを仕込むことができる。独ソ戦争ドイツの名狙撃手エルヴィン・トールヴァルトの娘で自身の狙撃技術も一流。

    【封務/ふうむ】門部の実行部隊。圭や叶が所属する。封伐員は十二人しかいない。
    【二江光一/ふたえ・こういち】→光一
    【震柱/ふるえばしら】姥山が使う停時フィールド。サイズが安定せずチリチリ震えているように見える。うっかり触れたらサイズの変化に巻き込まれ皮膚などが削ぎ落とされてしまう。
    【プロスペクタ/異星知性体】三体の異星知性体によりもたらされたワームホールゲートと改造眼球(ファゾムス)や停時フィールド(棺)の技術により人類は鬼と戦える。それぞれの勢力が門部、バチカン、I(ジ・アイ)。それぞれの思惑で動いており協力しあわない
    【プロフェッサー/教授】「I/ジ・アイ/THE EYE」のトップに近い地位のようだ。戦略を立てるような立場。最強の棺使いとされている。「不死者たちの長老」とか「創始者」とか多くの異名を持つ。推定年齢三千歳以上。どうやらかつて「太公望」だったようだ。

    【勉強会】結たちが異星知性体の目的などを推理していく会。門部の協力は得られないが《間違った方向への獣道を、ひとつずつ検討して潰していくことなら、自分たちにもできる。》第六巻p.193

    【外園隆/ほかぞの・たかし】朱鷺川ひかえのボーイフレンド。剣道部主将で風紀委員だった。
    【星カナエ】→カナエ
    【ボブ】ヒルデのチームの情報担当。あえて老人として年齢を停めている。執事っぽい口調。

    【マーシアン/火星人】「I/ジ・アイ」の、最年少のスリープレス。四十機ほどある「タクシー」である三本脚の棺「レグレス・トリポッド」の運用をしている。口の軽い小娘ふう。一本角の鬼の専門家でもある。
    【マーシアン一号車】エウリュアレー・マーガレット・デイヴィス。オリジナルのマーシアンと思われる。
    【マーシアン十三号車】黒人でドレッドヘアの少女。「タクシー」の運転手。ヘルメットをエンブリオに借りパチされて以降は乗車拒否している。いつもはなにもしゃべらず録音で対処しているが本当は口数が多い。結を誘拐した。その後気が合い仲良くしていたようだ。
    【間白田俊彦/ましらだ・としひこ】門部の巧務所属の分析官で科学者。引きこもりの髭男。アニメ化するならCVは大塚芳忠さんなんかがよさそう。
    【斑の鬼】赤鬼と青鬼の両方の要素を持ち低レベルでは中途半端だが成長するとかなりの脅威になる。

    【ミケーラ・ベルラ】バチカン最強の祓魔師。多重人格で内なる姉妹はラファエラとガブリエラ。ラファエラと異なり運動嫌い。
    【ミステリ】《それは人の社会で、ミステリがエンターテイメントとして成立する理由でもあった。欺瞞を見破ることで快楽報酬をもたらす回路を、人間はほかの生物よりも強く所持しているからだ。》《欺瞞を恐れる回路も、また然りだった。》第二巻p.195

    【メルクリウス/経済王】「I/ジ・アイ」のスリープレス(常覚者)。戦略を立てるような立場のようだ。そのチームは「ユニオン」と呼ばれる。棺を持っていないので殺すこと自体は容易だが世界の経済と物流を牛耳っているのでその存在がなくなると世界は滅茶苦茶になるので手が出せない。

    【百刈燈/ももかり・あかり】→燈
    【百刈圭/もりかり・けい】→圭

    【結/ゆい】朋之浦結。叶の幼馴染み。明朗。叶をこの世に結びつけている唯一の存在。天文部員。白鬼となった。《決めたのだ。どんな問題が前に立ちはだかっても――楽しんでいこうと。》第六巻p.195。アニメ化するならCVは花澤香菜さんあたりでしょうか。
    【ユーゼフ・ピウスツキー】バチカンの祓魔師。ワイデンライヒチームの一員。ポルトガル人。停時フィールドは身にまとうタイプの突撃甲冑「アルミストラベア」。中国人の師から八極拳の教えを受けた体術の達人。乾流正に二度勝っているとか。《「クサい台詞を並べるのも、ご趣味で?」/「無論だ、武の道とも相性が良い」》第五巻p.474
    【ユニオン】メルクリウスの配下。八千名以上の不死者を抱えるI(ジ・アイ)最大の勢力。

    【ラファエラ・ベルラ】ミケーラの内なる姉妹の一人。陽気で走るのが得意。

    【歴史】《ふん、歴史など、どこででも作られておるさ。》第五巻p.474

    【ワイデンライヒ】ジグマール・ワイデンライヒ。バチカンの祓魔師。停時フィールドは「アディピスコル」。地球の自転エネルギーを借り高速移動する。そのチームは現在バチカン最強レベル。メンバーはミケーラ、バルトロメオ、ディエゴ、グレイザ。
    続きを読む

    投稿日:2023.11.27

  • hazel8483

    hazel8483

    辞書かっ!?
    と突っ込みたくなる特厚ラノベ、第6弾。

    何千年もいがみあってた
    3つの組織の代表が集まって
    協議することになった巻。
    敵は同じだと認識して
    力を合わせることになるかと思いきや!
    どっひゃー(表現が古い)

    いや、力は合わせるんですけどね。
    またまた大前提がひっくり返るような伏線回収。
    いったいどっからこの巻まで
    予測して書いていたんだか。
    著者も前書きで過去の自分を呪っている(笑)

    で、まだ続くんですね。
    もう本当にここまでつきあったら
    みんな幸せになっとくれよ。
    続きを読む

    投稿日:2021.03.19

  • くろの

    くろの

    ノンバトルで500ページ近くをノンストップで読ませるオキシタケヒコは化け物です。あの引きで年単位で待たなければいけないなんてなんという生殺し…

    投稿日:2019.07.05

  • 凪野基

    凪野基

    8:前巻で一段落したものの、今回はまたどん底に突き落とすような展開で、毎度思うんですが作者こそが鬼……( ;∀;) 新聞へのインタビュー掲載で増刷が決まったと言うし、どんどん広がれエルピスの輪!(悪い顔で)続きを読む

    投稿日:2019.03.28

  • 魚雷屋の読書録

    魚雷屋の読書録

    #日本SF読者クラブ この世界の秘密が明かされる。彼の人の正体が明らかになる。こりゃあ、えらいことですよ。本が500頁にもなりますよ。頁数が増すごとに出版の間隔が長くなるのも致し方ないか。少年少女が多く登場するので、ラノベ扱いになっているようようだが、中身はヘビーでハード。ガガガ文庫から出ているのが惜しい。(小学館さんご免なさい)続きを読む

    投稿日:2019.02.05

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