【感想】定年後の経済学

経済学的知見だけではなく、より楽しく生きるためにはどうすればいいのかに関する意見が書かれているのが斬新で面白い

内容】人生後半こそ、格差は広がる。ゆとりある老後に必要なお金は5000万円?高齢者の3割が資産ゼロ?「年金」「資産運用」「遺産」といったお金のことから、「家族との関係」「介護」「知的余生の楽しみ方」ま…で経済学的に分析。続きを読む

問題提起をデータを用いて、わかりやすく説明している印象のある本だった。著者自身が定年を迎えているようだが、著者自身の経験には触れていない。たぶん、大学教員の定年の部分でやや触れられているような気もする…。一般的な定年後の各国の制度に触れ、日本の定年後の経済に触れている。

年金や遺産のことにも触れているが、介護の問題は定年後には切り離されない。平均寿命は伸びているが、健康寿命はそこまで伸びていない。読んでみると、現実感がある。また、子どもへの教育投資もしくは遺産相続の選択肢である。個人の価値観や現在の資産額で選択肢が変わってきそうだ。個人的には教育投資とも思うが、金融投資と同じでリスクのある投資だと思う。続きを読む