【感想】美しき免疫の力 動的システムを解き明かす

ダニエル・M・デイヴィス, 久保尚子 / NHK出版
(13件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 1wan1wan

    1wan1wan

    免疫学とその研究の発展、研究の実際的な描写とその大変さ、研究の医学への応用の試みと失敗、研究者たちの個性豊かなエピソード、そしてなにより人間の体の圧倒的な不思議と神秘

    全てがバランス良く描かれていて、読みやすく、面白い。

    著者自身が免疫学の教授で豊富な知識を有しながらも、膨大な未知を有する人体への謙虚な姿勢も持ち、さらにそこにワクワクする心も持っている。本書で紹介される研究者の多く(紹介されない多くの研究者もおそらく)もそうである。こういう方がのびのびと研究をすすめられる環境が世界中にあってほしいと願う。

    また本書は多くの研究者へインタビューを行い作り上げているとのことで、著者のその行動力、コミュニケーション力、文才にも驚く。

    免疫という人間の体の中と研究という人間の活動、その両方にワクワクすることができる優れた本
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    投稿日:2023.02.11

  • かたくり

    かたくり

    このレビューはネタバレを含みます

    バッタを扱った研究者らがバッタアレルギーになって、ハエに研究対象変えた件で爆笑!バッタアレルギー!あるんだそんなのw

    第一部では以下過程が書かれていた
    樹状細胞の発見、動態の解明、ワクチンの開発
    インターフェロンの発見と応用
    サイトカインの発見

    第二部では、・・・難しかった
    免疫システムの複雑さ、さまざまな条件下での面気質手もの変化、見たいの薬について書かれていた。

    盛り上がったのは、樹状細胞を利用したワクチンの利用
    研究者スタイマンガ肝臓がんになり自分の体で臨床実験するところが熱くなった。寿命数週間から数カ月と言われていたが、4年以上も持ちこたえたのはやはり何かしら効いていたことを指名しているのではないだろうか?
    また新しいワクチンをFDAに緊急申請し、それに数日でOKを出したくだりも胸が熱くなった。さすがアメリカ。
    ここでは日本人女性研究家の存在も書かれており、おぉって思った。今は京大にいらっしゃるらしい。

    正直内容を理解するのは難しかった。
    もう一回読み直してが概略が浮かんでくるだろうなと感じた。細切れに読んでいったのが問題だったのかもしれない。最終章に、富豪が出資し、6つのがんセンターをくっつけ、情報共有をし研究する施設が紹介されていた。やはりアメリカ、規模が違うなと感じた。この施設、やはり日本の施設は入ってないんだろうなとも。

    オーダーメイド免疫治療にも触れており、今後も経済的格差により医療格差が増大するんだろうなと感じた

    以下ライブ感想文
    ワクチン ラテン語の牝牛が語源となる。初めの試みは、1721年天然痘の患者の皮膚や膿を被験者(囚人)6名に塗り込むなどして生き残るか実験した。被験者は回復し、死刑判決と天然痘から解放された。これをもとに英皇室が摂取をしたことで巷で有名になった。1796年エドワード・ジェンナーが「牛の乳しぼりに従事する女性は天然痘に罹らない」を証明した。ブロッサムという牝牛から天然痘を移された女性、サラ・ネルメスから膿を採取、8歳の少年ジェームス・フィリップスに接種し。後に天然痘患者の膿を摂取したが発症しなかった。この後大規模な実験を続け、75ページに及ぶ長編論文を自費出版で発行し大成功を収める。数年後ジェンナーの友人がラテン語の牝牛を語源にワクチンと命名した。28

    アジュバンド ワクチンの働きを助ける効果のある添加物。免疫賦活剤。補助するというラテン語が語源。
    ジフテリア毒素に対してアルミニウム塩。水酸化アルミニウム。

    104

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.01.07

  • でんでん

    でんでん

    血液検査の結果を見た時の感想が増える本。
    私たちの体は、とんでもないバランスで成り立ち、わからないことばかりで、たくさんの生き物が存在している。作者の言う通り宇宙です。
    難しいなと思うこともありますが、ストーリー仕立てで読み進めることができました。続きを読む

    投稿日:2022.08.27

  • ChiTa

    ChiTa

    難解だけどmindblowing.
    個々の免疫細胞の働きはほんとに小宇宙でただ驚きの連続。それらを理解し役立てようとする何十年もの研究の積み重ねの一方で、なぜ老化するのか?など答えがまだない問いも残っている。
    「何を知っているかではなくその知識を使って何をしたか」が重要。
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    投稿日:2022.05.05

  • kazzu008

    kazzu008

    免疫を利用した治療の歴史が描かれる。
    なかなか興味深かった。

    日本人科学者も結構登場していて面白い。
    日本も免疫研究では結構功績をあげているのだなぁ。知らなかった。

    投稿日:2021.08.21

  • brazil-log

    brazil-log

    「美しき免疫の力」 https://nhk-book.co.jp/detail/000000817572018.html おもしろかった。天然痘とか周知の話から最新の研究まで。時差や夜勤が免疫系に及ぼす影響やアレルギーと衛生の関係など現代生活に絡めた内容が興味深い。COVID下で個々の人体上で急激に衛生が強化された影響が次世代以降どう出るのか興味あるなー(おわり続きを読む

    投稿日:2021.03.28

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