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坂井隆之, 宮川裕章, 毎日新聞フィンテック取材班 / 文春新書 (12件のレビュー)
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総合評価:
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ドラソル
主にフィンテックと言われる仮想通過の未来について書いた一冊。 金融の未来を知る上で勉強になった。
投稿日:2020.11.22
Ogawa Koichi
AIの台頭はあらゆる既存世界のルールをひっくり返していく。 その中で最も生活に影響があるのが「お金」だ。 今の人は生まれた時からお金を使っているから、お金そのものの存在について「なぜ?」という疑問すら…持たない。 所詮は人間が作り出したルールに過ぎないのに。 それを疑問にも思わずに「信用」しているだけなのだ。 信用が崩れれば、お金の価値は紙くず以下になる。 日本で暮らす限りそういう事象にあったことがないから、あまりピンと来ない。 しかも治安がよく、現金決済においても、日常不便を感じることがほとんどない。 世界では自国通貨が信用度が低いために、結局米ドルで取引されていたり。 たとえ米ドルとしても、ニセ札の発生率は、日本円の650倍ということ。 日本にいる限り、現金を持ち歩いても、街中で盗難にあうことがほとんどない。 そういう事情もあって、日本では「お金」=「紙幣」の信用は非常に高かった。 世界は、そこまでお金が信用されていない。 逆にそのことが、世界を「フィンテック」=「デジタル通貨」に向かわせる。 中国では現金決済がほとんど姿を消し、アリペイ決済が主流だ。 IT立国スウェーデンでも、現金でなく、スウィッシュというアプリ内のキャッシュレス決済が主流だ。 これにビットコインなど別の概念の通貨が出てきている。 お金の考え方が変われば、銀行や保険などの金融業は大きく姿を変えねばならない。 その姿は、もはや「銀行」なのか? とにかく世界は大きく変化している。 (2019/4/17)続きを読む
投稿日:2020.06.20
zo3zo3
非常に勉強になった。フィンテックが市中銀行を脅かしている。これからは、市中銀行がなくなり中央銀行だけになるかもしれない。 便利な反面、情報を企業に握られ操作される時代が来ている。便利さと引き換えに自分…が操られていく可能性の高い社会の到来である。 貨幣の歴史から見て現行の貨幣も電子化されていくのだろうか?今後はどうなるのであろうか? 色々考えさせられる本であった。続きを読む
投稿日:2019.08.10
deroderoh
フィンテックについて書かれた本。 毎日新聞記者が書いているから、新聞記事的な記載。 そんなに突っ込んではいないけど、だいたいの現在の動きが分かる。 銀行以外のIT職種が金融業種のライバルになるとい…うのは、GAFAのプラットフォーマーたちがライバルになっている他の職種と同様。 メガバンクが脅威に感じ、フィンテック企業と協業したり、人員の削減をしようとしている。 メガバンクですら安泰としていられない。 世の中の大きなうねりを感じる。テクノロジーの進化によるビジネス形態の変化のスピードはより速くなっていくのだな。 ITを活用した保険サービス「インシュアテック」 健康状態の改善度合から保険料を割り引いていく「健康増進型保険」 保険は健康でいてもらうことでコストを抑えられるので、理にかなっている。 ただし、この考え方が進むと、健康でない人はよりお金がかかり、健康な人はお金がかからない。 相互扶助の基本精神から大きくはずれていく。 世界のキャッシュレスの広がり、スウェーデンではほとんどスウィッシュ(スマートフォンでの決済アプリ)での支払いとなっているとのこと。 日本は安全だからこそ、現金を持ち歩けるけど、海外は偽札も含めて現金でのやりとりよりも電子決済の促進さえる環境にある。銀行や店舗もキャッシュレスによりコストを大幅に下げることができる。 また金の動きがより分かりやすくなり有用な情報からの分析が高まる。 お金の情報化による大きな変化。 身近にも見られる変化は、大きな変化が始まっていることだと、身に染みて感じた。続きを読む
投稿日:2019.07.13
亞綺羅
借りたもの。 フィンテック(金融"Finance"と技術"Technology"を組み合わせた造語。金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動き)によるお金の概念、価値に対する変化を、著者…の体験や開発者のインタビューなどを通して「リアルタイム」で描写したもの。 ディープラーニングによる消費者の傾向・分析によって消費者の購買意欲(経済活動)を促進できる、その“情報”が担保(価値)となった。 今まで国や国家間、国際機関によって発行された、その価値の担保が図られてきたものとは全く異なる“お金”の存在の受け止め方を模索している。 金でも土地でもない、情報という脆弱な担保に対しての不安、不審を著者はにじませている。 ビッグデータ(おそらくそれを活用するディープラーニングを指している?)やブロックチェーンの仕組みについては特に語られていない……というよりも、ブラックボックスすぎて、わからないのだ。ここで言われている“AI”とは、そうしたもののようだ。それゆえの不審。 ……これはAIの技術的な話ではない。 ただ、その根拠不明な分析が私たちを“格付け”し、お金の借り方などに影響を与える可能性は否めないことを指摘している。 世界や日本で用いられている様々なキャッシュレス、仮想通貨、保険会社に、元来お金を扱ってきた銀行の新たな試みなどを紹介。 利便性と顧客獲得、時代の変化に乗り遅れないようしのぎを削る金融関係者とベンチャー企業(必ずしも対立している訳ではない)。 保険の成り立ちや、定義についても紹介。その上で、現代のケースではそれが成り立たないことも言及。面白い。 広く浅く読みやすい内容。 フィンテックの現状の問題と課題を知る。続きを読む
投稿日:2019.05.11
Y.K
書名は「AIが変える…」となっていますが、実際にはAIと言うよりはフィンテック全般について、銀行、保険、仮想通貨、キャッシュレス決済、デジタル通貨の各分野の現状と今後の展望を解説した内容となっています…。 とにかく、ネットを通じて個人の購買データや消費行動がどんどん企業側にビックデータとして吸い上げられ、その対価として消費者が利便性や経済性を享受するという構図が、これでもかというぐらい様々な例で紹介されています。 人によりけりですが、私自身は少々の不便さを許容しても消費行動の詳細については知られたくないというのが正直なところ。ちょっと家電についてネットで調べようものなら、その直後から閲覧するいろんなホームページの隅っこに家電量販店やアマゾンの家電に関する広告が出てくるのは、ちょっと不気味な印象を受けています。 銀行業界の例としてスマホ経由の個人融資のケースが紹介されていますが、個人の嗜好など個人情報を提供すればするほど金利が安くなるというシステムは、私自身は利用するには躊躇してしまいます。 AIについてはデータの解析に利用されているという程度の記述だけなので、AIの技術が具体的にどのように利用されているのかという部分は書名から期待するほどの掘り下げ方ではないですが、フィンテック全般については分かりやすく現状を紹介していると感じました。。続きを読む
投稿日:2019.03.19
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