【感想】カサンドラ症候群 身近な人がアスペルガーだったら

岡田尊司 / 角川新書
(15件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
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ブクログレビュー

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  • miki

    miki

    カサンドラの仕組みが分かりやすく書かれています。
    パートナーがASDであっても、上手くいく夫婦と上手くいかない夫婦がある理由をよく理解できました。
    具体的にどうすれば良いか書かれていますので参考になります。夫婦がお互いの特性を理解し努力し合うまでが、とても困難なので、そこに至るまでのアプローチの仕方を、もっと詳しく知りたいと思いました。続きを読む

    投稿日:2023.10.02

  • かっきー

    かっきー

    共感性や応答性が1つのポイントになっている。カサンドラ症候群と言われると、真っ先に思い浮かぶのはアスペルガーのパートナーだが、回避型愛着スタイルの人も似た特性を持っているという点では、カサンドラ症候群と関係があるということを著者は指摘し、著者のこれまでの経験に基づく対応策を提案している。

    ただし、本書ではカサンドラ症候群自体に関する情報はあまり多くなく、著者得意の愛着の話が多くを占めており、独りよがりな印象を受けた。30年も前からある概念ならば、もう少し客観的に明らかになっていることを紹介しても良かったのではないだろうか。最後には、出所不明のチェックリストが付いている。
    続きを読む

    投稿日:2023.03.12

  • 気ままな読書家

    気ままな読書家

    当時者(カサンドラ)として、非常に的を得た本であった。
    特に第六章以後は心に刺さる言葉がたくさんあった。
    何度も読み返して出来る事なら夫婦で改善を図りたい。

    投稿日:2023.03.06

  • みーさ

    みーさ

    パートナーではなく、上司がアスペルガー傾向があり疲弊する毎日でどうにかしたいと思って読んだ本です。
    もちろん、アスペルガー傾向の共感力の薄い相手の方に問題はあるということの解説に加えて、カサンドラ症候群になってしまう人の性質についても冷静な筆致で書かれており参考になりました。
    渦中にいると相手が全面的に悪いと責めてしまいがちですが、自分の性質の癖も影響あるとのこと。自分のことを少し振り返ってみようと思えました。
    ありがたい本でした。
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    投稿日:2022.10.23

  • Karen✲*゚

    Karen✲*゚

    さすが岡田先生、とてもわかり易かった!!察してもらえないこと、わかってもらえないことがこんなにも心に悪影響だとは…

    p.55 妻のYさんの方は、心配性と世話焼きで、自分が心配しても始まらないとわかっていても、先のことまで取り越し苦労したり、最悪の事態まで考えて悩んでしまうところがある。こうした行動は「強迫的世話」とも呼ばれ、世話や心配を市内では居られないという一つの特性である。この強迫的世話は、子供の頃、不安定な親の顔色を気にしながら、子どもの方が親をなだめたり、機嫌をとったりして育ったという人によく認められる。

    p.58 イエローサインで危険を知らせる
    お互いの不機嫌や披露の波が重なったりすると、些細なことをきっかけに、非難の応酬が始まる。たとえ一ヶ月ぶりであろうと、喧嘩になってしまうと、その間の平和の時期も無意味に思えて、否定モード全開となり、「全然変わっていない」「努力するだけ無駄だ」「早く別れたい」「出てって」と、極端な結論をぶつけ合ってしまう。しかし、元を辿れば、不機嫌や披露が重なっただけのことである。こうした偶発的な衝突で関係が悪化し、離婚まで至るのは、ある意味、馬鹿げているし、大きな損失である。それを防ぐための工夫としておすすめなのが、イエローカードならぬイエローサイン、今日は疲労がたまっているとか、睡眠不足でイライラしやすい状態を、「危険日」ですよ、と知らせる方法だ。サインや以下のようなカードを使って、それを呈示したときは、相手は配慮してできるだけ優しく接するように心がける。両方ともイエローサインを呈示したときは、その日は最低限の言葉だけ交わして、早めに就寝するというルールを決めておく。そうすることによって、お互いにイライラに相手を巻き込んでしまうことを防ぐ。イエローサイン以外にも、相談したいことがあるときのカードも活用するといいだろう。回避型の人は、自分から相談するのが苦手で、コミュニケ−ションを取り残ってしまい、それが亀裂を生むことにも繋がりやすい。

    p.163 家族ミーティングのすすめ
     近年イギリスを中心に発展し、注目されている手法に家族ミーティングと呼ばれる物がある。統合失調症などの精神障害を抱える家族では、家庭内の葛藤が強まりやすく、それによって病状の悪化を招くという悪循環を生じやすいが、それを防ぐ方法として導入されるようになったものだ。
     担当者(保健師・心理士・ソーシャルワーカー等)が家族を訪問して、家族会議のようなものを行う。原則家族全員参加だが、日によっては参加しない人が居てもいい。司会役と初期を決めて、そこで話し合ったことは会議と同様記録していく。最初は、担当者が司会役を努めてもいいが、次第に家族が司会役を行えるように育てていく。話し合う議題は、家族の誰でも提起することが出来る。困っていることや、家族で話し合いたいことを一人ひとり言い、それについて意見を出し合う。

    p.169 アスペルガータイプ
     近視の強い人が、相手の顔がよく見えないため、相手の反応に気づかないのと同じで、心の視力が弱いため、相手の気持ちが見えないのである。それをなじられても、本人としてもどうすることもできず、逆にストレスに感じてしまう。

    p.194 どうやって、パートナーからの共感的応答がなくなった状況で、自分の痔持ちを支えているのだろうかと、良く観察してみると、失われた部分を想像力で補っていることに気付かされる。相手の些細な仕草や反応を、幸いってくれようとしたのだと、自分で言葉にするのだ。相手の些細な仕草や反応を、こう言ってくれようとしたのだと、自分で言葉にするのだ。まるで、幼い頃、母親が、まだ言葉を話せない子供の気持ちを代弁するように、一人二役で、相手の発言を代弁し、会話として成り立たせるのだ。些細な仕草に、ありがとうの気持ちを汲み取ることができれば、それを励みとして関わり続けることが出来る。→漱石の妻は当代随一の精神科医・呉秀三の診断を受けその診断結果は、「ああいう病気は一生治りきるということがないものだ。治ったと思うのは実は一時沈静しているばかりで、後でまた決まって出てくる」というものだった。つまり、不治の病だと宣告されたのである。ところが、妻・鏡子はかえって納得がいき、覚悟が決まったという。
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    投稿日:2022.03.09

  • ponkobooks

    ponkobooks

    一般的に悪妻と称されているソクラテスや夏目漱石の妻への新しいもの見方が面白く思いました。
    以前、同じ著者が書いた愛着障害という本を読んだのですが、それと同様、とても参考になる内容でした。また、このような本を読んだときの私の常として、あれ?私も当てはまるところがあるのではという気持ちが今回もありました。程度の差はあれ、きっと誰もが持っている要素なのだろうと個人的には思っています。続きを読む

    投稿日:2022.02.24

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