【感想】盡忠報国 岳飛伝・大水滸読本

北方謙三 / 集英社文庫
(5件のレビュー)

総合評価:

平均 4.5
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ブクログレビュー

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  • あかね

    あかね

    このレビューはネタバレを含みます

    大水滸伝シリーズ読本、本当にこれが最後。

    読者へのメッセージが好き。
    登場人物と読者への、想いの熱さが好き。
    楊令伝で梁山泊が洪水に遭った時、ちょうどその後すぐに東日本大震災が起きて……
    吹毛剣の時にすごく悩んでいたのをずっと忘れてはらへんかったんやなぁと。こういう偶然って起こってしまうよねと思った。

    あとは、編集者の山田さんからのお手紙、過去の読本を通じて、呉用のことめちゃめちゃ嫌いやん!と思っていたけどその理由がやっと分かった。笑
    そして相変わらず発想が凄まじい笑
    面白かったなぁ

    一番良かったのは、名言集。
    志の名言、始まりが魯智深なのが良いな
    生の名言よりも死の名言の方が好きだった。
    忘れられない死に方をする人は、心で永遠に生きる人。そういう意味では死もまた生の一部。

    漫画も分かりやすくて面白かった!
    花飛麟の美男っぷり!笑
    ひとつだけ言うなら、宣賛も出してほしかった。

    私の大水滸伝、これにて完!
    良い読書体験ができた!!!!
    宋江のように熱い、水滸伝への想いを、魯智深のようにいろんな人に伝えていく!これからは!

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    投稿日:2022.09.10

  • orangewind

    orangewind

    ついに完結した、北方先生の大水滸伝シリーズの解説本ですね。

    北方先生と様々な人との対談集から、北方先生自身の後書き、作者と登場人物達の会話や、岳飛伝の年表や編集者が振り返る大水滸伝、シリーズをざっくり振り返るマンガまで、大水滸伝シリーズのファンからすると、読み終わった後の感慨を振り返るのに最適な本ですね。

    ウイニングラン的な1冊だと思います。
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    投稿日:2021.02.05

  • マッピー

    マッピー

    ああ、遂に終わってしまったんだなあ…と思ったら、テムジンに続くの!?
    でも、私にとっての大水滸はここで終わったかな。
    やはり最初の108人がつないできた物語だと思うので…。って、まだ残っていたか。ふふ

    亡くなった登場人物が作者に話しかける「やつら」を読めたことは幸甚です。
    本当なら邪道なんだろうと思うけれど。
    それでも作者の悔いや、揺らぎや、信念が垣間見られるのは面白い。

    登場人物の人気投票は史進が1位。
    妥当のような、意外のような。
    イラストがちょっとイメージと違いました。

    自分の好きな登場人物は誰だろうと考えると、李俊、孫二嬢、史進。
    いい年の取り方をしている人が好きだと気がつく。
    というか、私が歳をとってきたんだな。
    あんなに朱仝(しゅどう)の死に泣いたのに、朱仝惜しくも次点です。

    「圧縮大水滸伝」も面白かった。
    ああ、満足。
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    投稿日:2019.05.21

  • kuma0504

    kuma0504

    私は確かに​最終巻に於いてこうお願いしておいた​。「集英社さん!「読本」は出すんですよね⁉︎お願いしますよ!その時は、シリーズを通しての年表と地図をお願いします!」遅れたが読本は出た。一応年表も地図もついている。だから先ずは感謝の辞を述べておく。その上で大きな声で非難したい。私が言ったのは「シリーズを通しての年表と地図」である。大水滸読本と冠している以上は、岳飛伝年表と地図では不足なのは明らかである。私のイメージしていたのは、楊業の吹毛剣獲得の頃から始めて、上に小説上の出来事、下4分の1は中国の正史を載せる。というものである。それが揃って、大水滸伝を多重的に読み直す事ができるだろう。地図は簡単だ。51巻まで作ってきた地図を全て載せればいい。年表は今までの蓄積があるから、編集者にとっては他の駄文を書く時間を省けば簡単だろう。そんなページ数は無いって?冗談は止して貰いたい。山田某という編集者が、今回はページ数が足りなかったので、わざわざ自分の書いた妄想を新たに50ページも書き下ろして、(本篇よりも120円近く高くして)作ったと言ってるじゃないか。私は「怪文書」なるものもホントに妄言であって必要なかったと思う(それを入れれば73pも空きが出来る)。私は99%は異論があると思われる人気ランキングベスト10なんぞも要らなかったと思う。

    ただ読み損なっていた、著者が既に亡くなっていた好漢たちに会いに行く「やつら」は、素晴らしかった。いやあ全篇読み応えがあったと思う。特に朱貴の饅頭の秘密が分かったのは良かったし、石勇が知られざる自分の過去を聴いてそして落ち込んでいる場面、扈三娘が著者に聞いた意外な事、著者に自分が死んだ時に弔い酒を飲んでいなかったと告白させた李袞、宋江への想いを正直に語った宋清、等々はとても面白かった。

    ひとつ、この本を読んでとっても驚いたことがある。テムジンが胡土児の隠し子であるとかの身も蓋もない展望のことではない。著者が元々構想していた「岳飛伝」では、ある人物に吹毛剣が渡り、その人物が岳飛を切って終わらす予定だったという。ところが、その人物は早々に死んで仕舞ったので胡土児に渡ったらしい。誰なのか?どう考えても出てこない。岳飛を切る事が出来て早々に死んで仕舞った人物?梁山泊第一世代ならばみんな資格があるけれども、老人に岳飛を切らすのか?南宋にそんな人物はいなかったはずだ。李師師?物語がムチャクチャになる。辛晃か?あまりにも小物だ。金国には?ウジュは最後まで生きていた。他には人物はいない。蕭炫材?1番資格があり、話も繋がるけれども、まだ生きているじゃ無いか。蔡豹?蔡豹なのか?でもどうして?ともかく、大きな謎だ。

    2018年9月読了
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    投稿日:2018.09.10

  • izumowol

    izumowol

    この岳飛伝読本を読むことでいよいよ本当に大水滸の旅が
    終わったという実感を覚えた。内容は前二巻の読本とほぼ
    同じ。この三冊目の読本だけが刊行が遅くなった理由も
    きちんと本文で触れられております。「やつら」の追加分が
    読みどころ、かな。
    続きを読む

    投稿日:2018.08.26

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