新刊・予約
ランキング
セール
特集・キャンペーン
ジャンル一覧
詳細検索
0
吉田 修一 / 朝日新聞出版 (105件のレビュー)
レビューを書く
総合評価:
"powered by"
はるパパ@ファミコンしようぜ
さあ、これは感想が大変。物語が幕を閉じても、しばらくポカン。人間国宝の人間ならぬ名演に、さざなみのように興奮が湧き起こってくる。 人間関係の濃さで作られた作品なのに、主演男優だけ脱け出して独りで歩い…ていく。作中の表現をお借りすれば「狭い水槽の中の錦鯉」。それじゃ枠に収まるはずがない。待てとも、待ってくれるなとも言えないもどかしさすら覚える。 私のような芸事に暗い凡人にすら、この非凡な世界を親しみやすく描いてくれている。吉田修一さんの筆力も尋常でない。インタビューを検索したら、実際に歌舞伎の舞台にまで上がられたとのこと。舞台側からの空気に鋭い緊張感が走っているのはこのためか。観客席からでは推し量れない重圧が、私でも容易に想像できた。 ──生前、先代はよく言っておりました。女形というのは、男が女を真似るのではなく、男がいったん女に化けて、その女を脱ぎ去った後に残る形であると。とすれば、化けた女を脱ぎ去った後は、まさに空っぽなのでございます─ これから歌舞伎を楽しむにあたって、これぞ追っかけの見どころ。 「空っぽ」という境地まで登り詰めた千両役者。もはや役者は仕事ではなく、性分だという。無論それは捨てられるはずもない。国宝に至った人間がまさに「空っぽ」の入れ物、モノに変わってしまった瞬間を目撃できたんだと感じられた。 これぞ金輪際現れない無敵のアイドル。 そんな言葉しか浮かばない。語彙不足。続きを読む
投稿日:2024.02.06
キンカン
歌舞伎について学びたいと思いました 日本の伝統的演劇を全く知らない自分でも、ドラマを見ているかのように様々な情景が浮かびましたま
投稿日:2024.01.13
やっさん
歌舞きたい ってな事で、吉田修一の『国宝 花道編』 ナホミオススメのオモロ過ぎてハゲる本 わしは既にハゲてるけど ホンマ、これはオススメのオモロい本じゃった 歳を重ねた俊介と喜久雄のよりパワフ…ルな歌舞伎への邁進と執念。 俊介の想い届かないながらも、命を懸けて歌舞く姿にガクブルじゃったよ 喜久雄のラストも涙で文字が滲んでしまう程、カッコ良過ぎた その他の登場人物も最高で、みんな最高‼️ 壮絶な歌舞伎道と言うのか、久々にジェットコースターな感じの読み応えのある本じゃったわ~ ホンマ、ハゲるでこれは 2023年44冊目続きを読む
投稿日:2023.12.27
せりぐまん
このレビューはネタバレを含みます
つい夢中になって読んでしまった… 下巻の始まりは最悪だった。 ずっと真面目に孤独に戦ってきた喜久雄をダークヒーローにし、逃げた俊介をたてる作戦。不器用に文句一つ言わずに受け入れる喜久雄… ただ、源氏がヒットし、ようやく訪れる輝く日々。ただそれも束の間、不幸は次々と降りかかる。 喜久雄の人生、次々と大切な人を失い、険しさばかり。失う度に喜久雄の人生が険しくなるのに、自身が周りを不幸にしているかのような思いを持つ喜久雄。 それでも芸に精進し、誰も届かない域に達した。それは孤独で狂気の域。 もっと続いていても読み続けたかもしれない。彼と彼を取り巻く世界をずっと見続けたかもしれない。眩しさと哀しさ胸が潰されそうになりながら。 読んで良かった。
投稿日:2023.11.06
hisakoda
いやぁ、天晴れな小説でした。まるで大河ドラマのようで、読みごたえありまくりでした。私はスタンディングオベーションしています。 吉田修一さんは大した小説家ですね。これだけの大作を書くには、どれだけ取材…が必要だったことでしょう。私は歌舞伎は何度か見たことがありますが、あの華やかな舞台がありありと目の前に蘇りました。 芸に生きる人達の困難が描かれたこの小説に夢中になっていた頃、市川猿之助さんの事件があり、言葉が出なくなりました。続きを読む
投稿日:2023.11.05
chariots0
吉田修一というと「横道世之介」のイメージが強く、どんな作品かと思い読み始めたが、良い意味で印象が変わった作品となった。 ヤクザの息子として生まれた喜久雄が、"三代目花井半二郎"として重要無形文化財、つ…まり国宝となるまでの生涯を綴った作品。 上下巻合わせて結構なボリュームの作品だったが、読み応えがあった。 華々しく見える梨園の世界ではあるが、その世界で生き残るためには壮絶な努力と覚悟、忍耐が必要だということをまざまざと見せつけられた。それは決して役者本人だけではなく周りで支える人間も同じこと。これはあくまでフィクションではあるが、ノンフィクションのような、そんなリアルさと生々しさみたいなものが伝わってきて、最後まで引き込まれるように読んだ。特に下巻中盤からの展開の壮絶さを圧巻だた。 そして、芸を極めるということについても考えさせられましたね。極めても極めても終わりがない、終わることができない。その先にあるものは希望なのか、はたまた孤独なのか。。 これはぜひ映像化してみてみたいと思った。そして何より歌舞伎が見てみたくなった!新たな世界との出会いに感謝です。続きを読む
投稿日:2023.10.07
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。