【感想】プラットフォーム・レボリューション PLATFORM REVOLUTION―――未知の巨大なライバルとの競争に勝つために

ジェフリー・G・パーカー, マーシャル・W・ヴァン・アルスタイン, サンジート・ポール・チョーダリー, 妹尾堅一郎, 渡部典子 / ダイヤモンド社
(10件のレビュー)

総合評価:

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  • Go Extreme

    Go Extreme

    2020年代を予見する最重要戦略書

    メーカー、小売り、サービス、物流、金融、エネルギー、教育、医療、政府・・・・・・
    ビジネスの急激な変化のメカニズムが、すべて本書で解明される!

    MITに結集した世界最高の研究者によるプラットフォーム時代の戦略ガイド
    世界10カ国で大ヒット! 話題のベストセラー【ついに邦訳】

    なぜ、プラットフォームは既存のビジネスを打ち負かすことができるのか? なぜ、こんなにも速く、大きく成長できるのか? 世界を席巻するプラットフォーム企業に共通する戦略を解体する!

    Google, Amazon, Microsoft, Uber, Airbnb, アリババ……世界を席巻する現代の企業の多くは、単に商品やサービスを提供するだけではなく、 ビジネスの仕組みそのものを提案する「プラットフォーム」を展開している。プラットフォームという概念は急速に一般的になり、ビジネスのみならず私たちの生活や社会を変えようとしているのです。

    本書は、大量の最新事例を紹介しつつ、読者が自らのビジネスにプラットフォームのコンセプトをどう取り入れ、いかに激しい競争に勝つかを詳細に説く戦略書です。著者3人ははそれぞれMITなどでデジタルビジネスの研究を進めている世界最高峰の学者たちで、プラットフォームをあらゆる角度から学術的に分析した成果を平易に解説する初めての戦略ガイドです。

    デジタル化の進展によって、強力なプラットフォームを持つ企業が世界的に成功を収める状況がますます広がっています。同時に、本書では、系列や伝統的な企業グループの力を削ぐ能力をプラットフォームは構造的に持っていることを示し、これは日本企業の多くがプラットフォーム企業に対して不利な状況にあるという現実とも合致しています。

    プラットフォームの周辺でどのような力学が働くのか、明快に理解できます。
    はじめに  ──  なぜ、プラットフォームは、既存のビジネスを打ち負かすことができるのか
    CHAPTER1 プラットフォーム・ビジネスの現在
    プラットフォーム革命にようこそ/プラットフォーム革命と変化のパターン/プラットフォーム革命にどう対応するか
    CHAPTER2 ネットワーク効果 プラットフォームはなぜ強いのか
    低すぎたウーバーの価値/需要サイドの規模の経済/ツーサイド・ネットワーク効果/ネットワーク効果と成長促進策/ネットワーク効果を拡張する ── 参加しやすさと拡張可能性を高めるツール群/負のネットワーク効果 ── その原因と対策/4種類のネットワーク効果/構造変化 ── ネットワーク効果は企業活動を正反対に変える
    CHAPTER3 アーキテクチャ 成功するプラットフォームの設計原則
    どこから設計を始めるか/コア・インタラクション ── プラットフォームの設計目的/3ステップの設計方法 ── 誘引、促進、マッチング/重層的なインタラクションの拡張/エンド・ツー・エンド原則の適用/モジュール方式の力/プラットフォームの再設計/反復的な改善
    CHAPTER4 プラットフォームによる破壊 転換を迫られるオールド・ビジネス
    圧倒的産業変革力の源泉/デジタルによる破壊の歴史/劣勢に立たされるパイプライン/価値創造、価値消費、品質管理への影響/ビジネス全体への構造的な影響/既存企業の反撃 ── プラットフォーム化するパイプライン/破壊の主因は技術ではない
    CHAPTER5 市場導入 8つの立ち上げ戦略
    ペイパル創業者たちの初期の挫折/プル型マーケティング ── バイラリティの拡大/既存企業の優位性 ── 現実か幻想か/多種多様なプラットフォームの立ち上げ方/ニワトリと卵のジレンマを打破する8つの戦略/ユーザー・ツー・ユーザーの立ち上げメカニズム
    CHAPTER6 収益化 価値を求めてネットワーク効果を強化する
    あるプラットフォーム起業家の収益化計画/価値の発見 ── 数字だけでは不十分/収益化策① 取引手数料を取る/収益化策② アクセスに課金する/収益化策③ アクセス強化策に課金する/収益化策④ キュレーション強化策に課金する/課金対象を誰にすべきか/無料から有料への移行
    CHAPTER7 オープン性 プラットフォームの利用範囲を規定する
    ウィキペディアのトラブル/オープン化とクローズド化の綱渡り/エコシステムとオープン性の種類/管理者とスポンサーの参加形態/開発者を参加させる/何をオープンにし、何を所有すべきか/ユーザーの参加を促す/オープン性のレベルで差別化/段階的なオープン化 ── メリットとリスク
    CHAPTER8 ガバナンス 価値向上と成長強化のための方針
    コミュニティを怒らせたキューリグ/国家としてのプラットフォーム/市場の失敗とその原因/ガバナンスの4つのツール ── 法律、規範、アーキテクチャ、市場/賢い自己ガバナンス原則
    CHAPTER9 評価指標 プラットフォームが問題にすべきこと
    過去のリーダーはどんな評価指標を用いたか/新しい評価上の課題/ライフサイクルと指標の設計/ステージ① 立ち上げ段階の指標/ステージ② 成長期の指標/ステージ③ 成熟段階の指標/スマートな指標の設計
    CHAPTER 10 戦略 プラットフォームによる競争の変化
    アリババが示したプラットフォームの世界の競争/20世紀の戦略 ── 歴史のおさらい/3次元チェス ── 競争の複雑化/競争戦略① アクセス制限でマルチホーミングを防ぐ/競争戦略② イノベーションを促進し、その価値を獲得する/競争戦略③ データの価値を活用する/競争戦略④ M&Aの再定義/競争戦略⑤ プラットフォームの封じ込め/競争戦略⑥ プラットフォーム設計の向上/勝者独り勝ち市場の持続的優位性
    CHAPTER 11 政策 プラットフォームに対する規制
    ニューヨーク市にとってエアビーアンドビーは恵みか/規制をめぐる課題 ── 古いルールの改定/プラットフォーム革命の負の側面/規制に対抗する方法/プラットフォームの成長に伴う規制問題/規制2.0時代が到来?/規制当局へのアドバイス
    CHAPTER 12 プラットフォーム革命の未来
    プラットフォーム革命にどう備えるか/教育 ── 世界の教室としてのプラットフォーム/ヘルスケア ── 扱いにくいシステムのパーツをつなぐ/エネルギー ── スマートグリッドから多方向プラットフォームまで/ファイナンス ── お金のデジタル化/物流と輸送/人材紹介サービス ── 仕事の特性を再定義する/政府機能のプラットフォーム化/IoTのインパクト/挑戦的な未来
    解説  ──  妹尾堅一郎(産学連携推進機構 理事長)
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    投稿日:2022.11.17

  • a0019447

    a0019447

    このレビューはネタバレを含みます

    プラットフォームビジネスに関する知見を深めるべく読書

    メモ
    ・変化のパターン
     規模への効率的対応
     価値創造と供給の源泉開拓
     データに基づいたフィードバックループ
     プラットフォームは起業を展回させる

    ・4種類のネットワーク効果
     同一サイド効果 同種ユーザー増によるユーザー便益が増えること
     クロスサイド効果 他サイドユーザー増加でもう一方ユーザーの便益が増えること
     それぞれ正負両面存在する。

    ・かつては供給サイドの規模経済だっが、近年需要サイドの規模経済が巨大企業を可能としている。

    ・負のネットワーク効果を抑えるには、マッチング率を高める高品質のキュレーションが重要。

    ・何を交換するか。情報、製品サービス、通貨。 

    ・コアインタラクションを増やす鍵は誘引、促進、マッチング。

    ・プラットフォーム主導による破壊
     価値と資産の分離 エアビー
     仲介機能の再構築
     市場の集約

    ・8つの市場導入戦略
     フォローザラビット まず価値創造の足場うさぎをつくり、片側ユーザをひきつけるプラットフォームを設計、オンボーディングを進める
     便乗戦略 他プラットフォームのユーザーからの誘導を促す。
     種蒔戦略 自ら生産者となり価値創造の課題を解決ふる。その後の生産者への道を作る。
     看板戦略 重要なユーザー層をひきつけるインセンティブを提供する。 
     シングルサイド戦略 一方のユーザー層に当初集中する。その後もう一方を開放する。
     生産者エバンジェリズム戦略 生産者が顧客に対してユーザーになるよう働きかけてくれるように設計する。
     ビッグバン適応戦略 複数のプッシュマーケ。
     マイクロ市場戦略 極小市場から攻める。

    ・収益化策
     取引手数料
     アクセス課金
     アクセス強化策課金
     キュレーション強化策課金

    ・競争戦略
     アクセス制限でマルチホーミングを防ぐ
     イノベーションを促進し、その価値を獲得
     データの価値を活用
     m&aの再定義
     プラットフォームの封じ込め
     プラットフォーム設計の向上

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    投稿日:2021.07.27

  • くまくま

    くまくま

    「プラットフォームは技術で人を結びつけ一緒に価値を創出するのに役立つツールを提供」は自分の業務にもつながる。この切り口でリフレーミングしてみるとシンプルに重要な部分だけを抽出して考える助けになりそうだ。全体としてはまだ消化不良だが、コア・インタラクションと適切なフィルタリングとマッチングを意識して考えるようにしてみたい。続きを読む

    投稿日:2020.04.17

  • su

    su

    パイプラインからプラットフォームビジネスへ。膨大なアンケート、調査を基に、プラットフォームビジネスの定義から、設計、市場への導入、マネタイズの方法、戦略、ガバナンスなどビジネスの仕組みが網羅されている続きを読む

    投稿日:2020.01.22

  • だまし売りNo

    だまし売りNo

    ジェフリー・G・パーカー、マーシャル・W・ヴァン・アルスタイン、サンジート・ポール・チョーダリー著、妹尾堅一郎監訳、渡部典子訳『プラットフォーム・レボリューション PLATFORM REVOLUTION 未知の巨大なライバルとの競争に勝つために』(ダイヤモンド社、2018年)は新しいビジネスの仕組みであるプラットフォームを取り上げた書籍である。GoogleやAmazon、Microsoft、Uber、Airbnb、アリババなど世界を席巻する企業の多くはプラットフォームを展開している。
    原始的な企業は商品やサービスの提供者であった。しかし、現代で競争優位に立つ企業は、商品やサービスを提供する場となるプラットフォームを提供する。商品やサービスはプラットフォームの参加者が提供する。自前主義からの脱却である。自社で商品やサービスを提供するよりも、多数の参加者が商品やサービスを提供した方が充実したものになる。プラットフォーム・ビジネスが優位に立つことは当然である。
    本書はプラットフォーム型ビジネスの性質としてオープン性、評価指標として流動性を指摘する。プラットフォーム型ビジネスに対して巨大な独占企業に囲い込まれるという恐怖感を抱く向きがある。しかし、昭和的な事業者の既得権維持の業界横並び体質よりも、オープン性や流動性がある点で消費者主権に利するだろう。
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    投稿日:2019.11.23

  • tabutaka

    tabutaka

    レビューはブログにて
    https://ameblo.jp/w92-3/entry-12457230642.html

    投稿日:2019.04.27

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