殉国

吉村昭 / 文春文庫
(9件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
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ブクログレビュー

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  • tsune105

    tsune105

    徴兵された十四歳の少年の沖縄戦の記録小説。
    祖国防衛のために純粋な忠誠心、女性や子供を問わず、死と蛆が隣り合わせる、本当の戦場を体験させてくれる。腐敗した死体の臭いがしてくるようだ。
    主人公の祖国を守る美しい意思を、単なる集団ヒステリーだったと単純に断言できない。沖縄戦は、県民の意思なのか?国家としての命令?で参加したのかどうかは読者が考えなけばいけない。続きを読む

    投稿日:2019.04.13

  • reinou

    reinou

    このレビューはネタバレを含みます

     中学(旧制)を繰上げ卒業し(ただし、本人の主観はともかく、客観的には卒業させられという印象が強い)、召集令状を受けた少年が、砲弾飛び交う沖縄戦のただ中で体験したことは何か。

     短いので読破にさほどの時間はかからないだろうが、戦時下、批判精神の欠片もない自己陶酔の中で始まる物語が、死体の腐敗臭に塗れつつ重苦しい雰囲気のまま終始する小説である。殊に戦傷者の模様が生々しい。
     正直、ここ数日、重い作品ばかり読んでいて、少し疲れ気味である。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2016.12.24

  • ことぶき28

    ことぶき28

    昭和二十年三月、中学三年生(14才) で召集令状を受け、鉄血勤皇隊に所属することになった比嘉真一という少年兵を通して見た沖縄戦の実態。
    私自身、吉村昭の著作は「熊撃ち」「炎熱隧道」に続いて3冊目だが、ある種の極限状況に立ち向かう人間を描いている点では共通している。感傷に流されないリアルな眼差しが好きだ。続きを読む

    投稿日:2016.09.15

  • hirofumisawada

    hirofumisawada

    記録文学。
    確かに沖縄戦で現実にあったであろう情景が、ある意味では抑揚の無いタッチで描かれています。
    英雄的な人物や、戦場の恋が出てくるでもない。
    映画化には程遠いと思います。
    それでもほぼ一気に読みきりましたし、読後に胸にせまるものがあります。
    圧倒的に「リアル」だからだと思います。
    もう少し他の作品も読んでみます。
    続きを読む

    投稿日:2014.08.03

  • 露草

    露草

    描写がすごーく丁寧なので、蛆が肉を食む音が聞こえてくるような。
    死体からにじみ出る腐敗の液が匂ってくるような。
    蠅の羽音が耳元でうるさく、暗い壕内で、押しつぶされていくような。

    読んでいるだけで錯覚する。

    沖縄戦ということで、古処誠二も読んだけど、どうもすっと入ってこない。むしろ何かしら振り払いたくなってしまうんだが、殉国は気がつくとその場にいるような感覚に捕らわれる。
    続きを読む

    投稿日:2013.10.04

  • koochann

    koochann

    沖縄決戦を迎える中学3年生の比嘉真一「二等兵」の複雑な心の中が極めてリアルです。誇らしげな気持ちで、日本人としてお国の役に立ちたいと言う純粋な気持ち、米軍に恐れを感じることなく、戦闘の現場に出たいと思いつつ、それが帝国陸軍の兵士たちへの失望など、経験を通して成長していく姿を見ることが出来ます。著者のいつもの淡々としたリアルな描写が生々しく正に映画を見るような現実感があります。沖縄戦の悲惨さを改めて知らされました。続きを読む

    投稿日:2013.08.16

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