【感想】最期(鶴見京介弁護士シリーズ)

小杉健治 / 集英社文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
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ブクログレビュー

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  • masato

    masato

    鶴見弁護士シリーズ9作目。
    四日市の公害訴訟が絡みます。

    仲間の男性を撲殺したとして逮捕されたホームレスの岩田。
    無罪を主張するも、状況証拠、目撃証言から起訴されますが、鶴見はその目撃証言を崩します
    その岩田を知っていた人物からの岩田の身分査証疑惑。

    岩田を名乗る人物は、かつて四日市の公害訴訟で勝訴を勝ち取った英雄。しかしその裁判後に失踪。いったい何があったのか?

    鶴見はその過去を追います。
    四日市訴訟で起きた事件。
    なぜ岩田を名乗るようになったのか?
    なぜ頑なに過去を隠し続けるのか?

    最後の最後で明らかになるその真相。
    という展開です。

    哀しい事実が隠されていたわけですが、正直ありがちなパターン(笑)
    ちょっと盛り上がりに欠けます。

    しかし、その真相にたどり着くまでの鶴見の行動や想いがポイントなのでしょうね。
    続きを読む

    投稿日:2023.05.20

  • hina

    hina

    四日市と聞いてまず思い浮かぶのが「公害」。
    水俣市の水俣病、新潟の新潟水俣病、富山のイタイイタイ病、そして四日市の四日市ぜんそく。教科書に載ってあり、当時身近でなかったネットを使ってまで調べた記憶がある。この国にそんな時代があったのかと幼いながら衝撃を受けた。発生時期や原因物質、症状もバラバラだが、背景は高度経済成長期の急激な重化学工業の拡大である。

    裁判員制度で殺人事件の裁判に参加した貝原。被告人の癖や顔つきに、四日市のヒーローの面影と重なる。本当にいま目の前にいる被告人は、大企業相手に訴訟を起こし、原告や被害者たちに叱咤激励してくれたヒーローなのか?物語が進むにつれ容疑は深まるばかり。このままでは彼は殺人鬼になってしまう。なぜ複雑な人生を歩まねばならなかったのか。
    鶴見弁護士の信念や貝原の船尾に対しての憧れや熱い想いはこちらに真っ直ぐに入ってきて読みやすかった。

    ラストは悲しさもあったが、非常に愛を感じた。シリーズ9作目らしいので関連作品も手に取ろうと思う。
    続きを読む

    投稿日:2021.03.09

  • ka2011

    ka2011

    自分にとっての英雄が、殺人犯かもしれない。読みすすめて行くにつれ、容疑は深まるばかり。
    どうなるのかと読み進めたが……、なんだろう、最後はなぜか盛り上がりに欠けているような。
    何が足りないのかと言われるとよくわからないのだが。続きを読む

    投稿日:2018.11.10

  • kilakila46

    kilakila46

    裁判員制度で法廷に参加した貝原にとって、容疑者の岩田はかつて、自分が中学生時代に故郷の四日市で公害裁判で先導した英雄だった。

    鶴見京介弁護士シリーズらしい。
    続編や関連小説があれば読んでみたいと思いました。続きを読む

    投稿日:2018.10.05

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