人間とは何か

マーク・トウェイン, 中野好夫 / 岩波文庫
(43件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
9
16
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ブクログレビュー

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  • 君太郎

    君太郎

    この本は今の自分にとても影響を与えていて、面白くてたまりません。主に他の動物と脳のシステムがどのように異なるか。細胞、調整遺伝子について。
    この本も専門用語が多いことから、他の生命科学の本で知識を得ながら最後まで読みたい本だと思っています。続きを読む

    投稿日:2019.08.25

  • riodejaneiro

    riodejaneiro

    このレビューはネタバレを含みます

    人間とは畢竟機械に過ぎぬと、初っ端から知らない単語が出てくる。老人と青年の人間とは何かという話題について延々と話している。老人の主張がどれだけ著者の人間観を反映しているのかどうかは分からないが、トムソーヤーやハックルベリフィンで知られるマークトウェインがかなりネガティブな思考も持っていたであろうことが伺える。

    老人は、個々の人間にオリジナリティというものは存在せず、全てが過去からのインプットの寄せ集めであると断言する。また人間の行動原理は全て自らの精神的充足を得るためであるとし、その精神的充足が何になるかは、各々が生まれ持つ気質と外的影響によるとする。慈悲や自己犠牲を原動力としているように見える行動も、そうすることによって精神的充足/もしくはしないことによる罪悪感から逃れることが第一目的とし、その結果として弱者が助かるに過ぎないと言う。

    あらゆる外的影響は教育であるとし、もっとも大きな教育要因は人間関係であるとも断言する。また悪事や善業、何かを成すために大きな決断をする一つの体験があったとしても、その体験が引き金になったとはいえ、それまでの”教育”により形づけられて来たその人間の最後の人押しをしたに過ぎないと言い切る。

    また動物や昆虫と人間に関しても根本的な部分で差はないと言い切る。知的許容量はもちろん個々の動物、生物で差はあるが、その中で社会を営み、観察し、解決策を探って前進していくことに関しては変わりがないという。

    キリスト教の宣教師をボロクソに言ったりしているが、当時は問題にならなかったのだろうか。ただ後書きによると妻は内容をみて激しくショックを受け、娘は怖気をふるって怯える始末だったとのこと。結局、妻が亡くなった後に匿名で知友達向けに出版され、本格的な公開は本人が亡くなった7年後とのこと。後書きで触れてある「不思議な少年」という著作が、この作品と対になるとのことなので、まあ機会があれば手に取ってみようと思う。

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    投稿日:2019.05.14

  • モーリー

    モーリー

    難しい。難しいけど面白かった。最近なぜか古典を読みたくなって前から名言などでよく名前を見かけて気になっていたマークトウェインの本を読んだ。全般に渡ってペシミズム(悲観主義)で全面的に賛同するというわけではないが、完全に否定することは出来ないなという感じ。確かに自分も何も考えようとしなくても勝手に何か考えついていつのまにかその考えが頭を支配している。ただでも100%そうかと言われると…ンンンとなってしまう。この辺りはまた時間を置いて改めて読んでみたときの為にとっておきたい。とにかく今は読み終えて面白かった。というのとマークトウェインってどんな顔してるんやろということとハックルベリーフィンの冒険も読んでみようということ。100年前に書かれたとは思えないほど現代的な文章、訳し方によるのかもやけど。続きを読む

    投稿日:2018.09.07

  • uziqlo

    uziqlo

    人間が何かってことは、すべてそのつくりと、遺伝性、生息地、交際関係など、その上にもたらされる外敵力の結果。みずから創り出すものなんでなんにもない。
    心を支配する力は人間にはない。
    義務はなにも義務だからやるってものではない。それを怠ることが、その人間を不安にさせるからやるに過ぎない。人間の行動は唯一最大の動機、まず自分自身の安心感、心の慰めを求めるという以外にはない。善人も悪人もつまるところ心の満足を得るために必死になっているにすぎない。
    人間は自発的にやることはできない。その生息地、人間関係を変えればいい。
    気質(生まれながらにもっている性質)はいくら教育しても抹殺できない。ただ元々の気質が少しでも関心を持っている事柄は長年の外力によって影響を受け、さらには行動を変えてしまう。行動はそれが起きた瞬間の外力の結果ではなく、長年積み重なった外力の結果。
    本能は石化した思考。習慣によって固形化し、かつては思考していたものがいつのまにか無意識になったもの。
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    投稿日:2018.07.11

  • こむそーや

    こむそーや

    トム・ソーヤの冒険等でお馴染みの作者が、人間の自由意志を否定し人間とは外的要因によってのみ動く機械的なものだと説いたもの。老人(=マークトゥエイン)と青年の対話形式で話は進む。岩波文庫の赤かぁ・・・と敬遠することなかれ。そこまで分厚くないし、和訳ものにありがちな難しい言葉もないのですらすら読めると思われる。
    人間と動物も複雑さは違いこそすれ、もとのメカニズムとしては同じだと老人が説いた時の青年の怒りの反応には「?」と思った。しかしキリスト教では人間は他の動物より高等なものとして位置付けていると思えば、青年の反応はもっともかもしれない。キリスト教のその辺りがわからないと青年の怒りだとか老人の嘆きだとか、そもそもこの本が書かれた意義だとかがわからず終わるのかなとも思う。
    要は日本のように無宗教で生まれ育った人はふーん、とかへぇ、とか当然でしょ?とかの感想で済む(実際、概ね私が昔から考えていたとおりのことが書いてある)が、キリスト教の人が読むとこれは全世界を揺るがす大問題作ともなったのだろう。
    続きを読む

    投稿日:2017.12.10

  • makabe38

    makabe38

    『トム・ソーヤーの冒険』などの作品で知られるアメリカの作家、マーク・トウェイン。
    少年時代にこの方の小説世界に触れて、ミシシッピー川という川の名前を知った、という記憶があります。

    そのマーク・トウェインが、『人間とは何か』という題名で、人間の本質について書いた文章を残していると知り、書店で探して読んでみることにしました。

    老人と青年が対話する形で、書かれています。
    その老人が教え諭す話というのが、人間とはどのような存在なのか、ということ。

    自分なりの理解を、以下に要約します。
    ・人間は自分自身の安心感を求めて行動する
    ・人間の考え、行動は、それまでに得た情報、経験により左右される
    ・上記のような理由で、人間は他の動物たちと比べて大きな差はない

    そのような老人の主張に対して若者が反論しますが、老人によりことごとく論破されてしまう、という内容になっています。

    訳者による”あとがき”によると、本書はマーク・トウェインが60歳前後に書いた、作品のようです。
    人生の終盤をむかえ悲しい出来事が続いたことにより、悲観的な人生観を持つようになった、という背景があるとのこと。

    ただこの作品で書かれていることは、人間の本質を理解する上で、重要な視点だなあと、感じました。
    このような考え方があると知っていることによって、逆に、他人の行動、振る舞いに対する怒りを抑えられるかもしれないなと、感じました。

    著者のイメージが変わるという意味で刺激は強い作品ですが、人間とは何か、自分はどのような行動原理で生きているか、考えさせてもらえた一冊でした。
     .
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    投稿日:2017.09.26

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