【感想】グリフォンズ・ガーデン

早瀬 耕 / ハヤカワ文庫JA
(21件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
3
6
6
2
0

ブクログレビュー

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  • 存在感ゼロ

    存在感ゼロ

    難しいのに、すらすらテンポがいいので夢中で読めた。
    しかも、これって1992年に発表されたんですね!
    無限の物語なんてあるのかな、、、
    エントロピーが高い物語でした。

    投稿日:2023.12.02

  • shintak5555

    shintak5555

    読書備忘録756号。
    ★★★☆。

    表紙グラフィックと作品名がなんとなく個人的なセンスにぴったり来たのと、工学系の物語っぽかったので衝動的に読んでみました。

    ワクワク感が無い分、★4とかでは無かったですが、結局どういうことなんだろうか?という読者の想像でどうとでもなる物語でした。

    小説の構成は、PRIMARY WORLDと、DUAL WORLDの2つの世界を交互に、それぞれ、ぼくとガールフレンド2人の物語が語られる。

    「PRIMARY WORLD」
    ぼくとガールフレンドの由美子は、ぼくの就職先である札幌の新世代コンピュータ技術開発機構(ICOT)、敷地内にグリフォンの石像が至る所にあることからグリフォンズ・ガーデンと呼ばれる知能工学研究所に赴任する。
    由美子は北大の博士課程に通いながら週一でTVのお天気キャスターを務める。2人は同棲。
    グリフォンズ・ガーデンでは、非公開のIDA-10というバイオ(有機)コンピュータを開発し試験運用していた。
    ぼくは、IDA-10の中の一角にデュアルワールド・システム(DWS)という仮想世界を構築し、人工知能とも言える人格を形成する研究をしていた。

    「DUAL WORLD」
    ぼくは東京の大学のマスター課程で経済学を学ぶ学生。そしてガールフレンドの佳奈は17歳。
    実はこの佳奈。PRIMARY WORLDのぼくが夢で見た見ず知らずの女性。ということでこのDUAL WORLDがPRIMARY WORLDのぼくがDWS上に構成された仮想現実の世界であることが分かる。この時点では・・・。

    物語は、PRIMARY WORLDとDUAL WORLDを交互に繰り返しながら進む。
    PRIMARY WORLDでは、ぼくは神であり、DWS上の人格が独り歩きすることはない、条件、情報を追加しないとその先が進まないという、極々理解しやすい仮定で物語が進む。物語は良くある男女の恋愛物語。同棲する由美子とのちょいちょいストレス抱える日々の生活と言っても良い。あと、研究所の女性上司藤野とのうす~い三角関係・・・。
    DUAL WORLDでは、ぼくが、幼馴染みの女子長澤から連絡を貰い、感覚遮断実験という医療実験の被験者になるストーリーがメインとなって話が進むが、こちらも所謂恋愛物語。そして、長澤も含めたうす~い三角関係・・・。
    そしてぼくが、札幌のICOTに誘われるという流れになる。その研究所の名前はセプテンバ・アイランド。笑
    そして、ぼくは佳奈にプロポーズをして、結婚を前提に2人で札幌に旅立つ。
    そしてぼくは夢をみる。そこに出来てた女性は由美子。

    現実世界と仮想世界。
    主従であるはずなのに、仮想世界に現実世界の女性の名前が出てきた。ん?
    現実世界のぼくが情報入力したのか?いやいや違う。
    現実世界ではぼくが使っていたIDA-10の領域は初期化されたはず。ん?

    どいうこと?どっちも仮想世界の、所謂PRIMARYとSECONDARY(DUAL)という関係?仮想世界の間でコンタミ(Contamination)が起きたということ?

    まあ、勝手に想像して楽しんでくれ、ということなんでしょうが、ストーリーがワクワク感無い恋愛物語なので、どうでも良くない?ってなってしまいました。笑

    この作者の本。「プラネタリウムの外側」という作品も借りて神戸に戻ってきているので、これも読んでみたいと思います。
    続きを読む

    投稿日:2023.08.14

  • まる

    まる

    現実世界とコンピュータ内に作られた世界が交互に語られる。
    工学、認知、哲学、いろんなやりとりがロマンチックに聞こえる不思議。
    そして早瀬さんが書く女性が魅力的なんだよ。そうなんだよ。(こんな人いるわけないじゃん、というツッコミは無視します)続きを読む

    投稿日:2023.06.02

  • 竹馬

    竹馬

    世界は所与なのかな、、、
    どうであれ楽しく生きれればなんでもいいけど、そんな楽観的な阿呆にいろいろ考えさせてくれたこの本に感謝。未来においてインプットされた記憶!って頭でずっとぐるぐるしてる!ずーっとぐるぐるしてる!続きを読む

    投稿日:2023.05.25

  • ちい

    ちい

    このレビューはネタバレを含みます

    もっと早瀬さんの書いた話を読んでみたいのだけれど。他のをまた読み返そう。



    「いつかは、あなたと一緒に暮らす日が来るんだろうって思っていた。ずっとそう信じていたけれども、なんだか信じられない。現実のような物語の中にいるみたい」
    ぼくは、現実のような物語ではなく、物語みたいな現実にいる気分だった。

    「いつまでも聞こえているといいね。あなたにはわたしのピアノの音が聞こえて、わたしにはあなたの拍手の音が聞こえていたら」

    「そんな言い方しないで。恋が冷めちゃったら、わたしはここにいる必要がないんだから」…
    「由美子は、この街が嫌い?」
    「好きよ。けれども、恋の冷めたあなたとこの街にいる必要はどこにもない。だから、そんな短絡的に考えないで」

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.09.23

  • 0sushi

    0sushi

    未必のマクベスから早瀬耕に入り、購入。
    圧倒的に相性のいい書き方。
    テンポも工学的な話がつらつらと、
    そしてSF的に進んでいく話はすらすらと読める。
    よき。

    投稿日:2022.02.18

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