【感想】メルカトル

長野まゆみ / 角川文庫
(19件のレビュー)

総合評価:

平均 3.0
0
3
12
1
1
  • 本書の魅力は無機質と有機質のバランスだと思う。

    無機質といえるデータ、地図、歴史、史料。静謐な世界。あるいは少年のリュスもだ。
    一方でゴシップや事件、演劇といったものがストーリーを有機質として活性化させる。
    ここで注目すべきなのは作者はおそらく何かを踏襲していると思われることである。それらがおそらくこの作品の重要なキーワードでありシーンの描写の一つ一つであろう。続きを読む

    投稿日:2019.06.03

ブクログレビュー

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  • 23

    23

    2021/07/05 読了。
    感想は某所のブログで書いたものの再掲です!

    ・200pもないくらいだったので、1日で読めました。少年愛以外の長野まゆみは初めて読んだんですけど、良かったです。最終、一気に物語が収束していく感じは読んでて気持ちが良かった。

    ・しかし、主人公のリュスくんがいかにも長野まゆみが好きそうだな~~~。という人物で、さすがの長野まゆみ。リュスくんは救済院育ちで、感情を表に出さない。予想外の何かが起こったとして、疑問は持てど戸惑ったりうろたえたりせず、その状況を一旦受け入れる。長野まゆみ、基本姿勢が受け身である少年(青年)が好きなんだろうな。そして、そういう少年(青年)を理不尽な目に遭わせたり不可解な状況に陥らせるのが好きなんだろうな。
    続きを読む

    投稿日:2022.06.19

  • 枝乃

    枝乃

    このレビューはネタバレを含みます

    地図収集館で働く17歳の主人公と絡んでくる女性たち。ファンタジーのようなミステリーのような。どう展開していくかわからない面白さがある。ただ終盤の種明かしで、人情的にスッキリしないのが残念。エルヴィラの都合は理解できるが、彼女も周りもちょっと身勝手すぎないか。これでいいのか。登場人物たちの人柄(というか価値観)に、いまひとつ好感を持てない。表紙を眺めている分には素敵でワクワクするのだが。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2021.02.07

  • くるり

    くるり

    小芝居のようだと感じていたら、本当に小芝居だった。
    登場人物に余白がなく、詰め込んだ感じ。あれもこれもと欲張り過ぎて、勿体無い感じ。
    舞台で観たら勢いがあってのまれそうだけれども、文章で読むと遊びの部分がなさ過ぎて好みではなかった。続きを読む

    投稿日:2020.06.13

  • ちゅーちゃん

    ちゅーちゃん

    出自が不幸ゆえにどこか達観した少年とそれを振り回す少年と奔放かつわがままな女性たちという得意の構図だが、昔の作品と違い他者の生活や街の雑踏が感じられる。

    投稿日:2020.05.20

  • しゅうこ

    しゅうこ

    このレビューはネタバレを含みます

    単行本が出たての頃に読んでたんだけど、主人公の名前くらいしか記憶になかったので文庫買って再読しました。

    長野まゆみでよくある控え目で慎ましく生きてるだけなのに周りに振り回されとる系のやつなんやけど、いい部屋ありますだっけ?と同じで、きちんと結末があってすっきり読み終われた。
    でも主人公以外の登場人物、なんでぜんぶぜんぶそっち方面に繋げようとするんやろ?これはされる側からしたらそーとーイライラするやつやで。まあ主人公も結局はムッツリっぽかったけど

    表紙は単行本のがおしゃれやなあと最初は思ったけど、これはこれで可愛い。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.12.20

  • angning

    angning

    街もアパートも図書館の描写も、昔のヨーロッパ映画のようにイメージできて最高でした。清貧生活におけるプディングの七色のような存在感が素晴らしい。

    投稿日:2019.12.04

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