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近藤ようこ, 田中貢太郎 / ビームコミックス (2件のレビュー)
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総合評価:
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深川夏眠
恥ずかしながら長らくこの本の存在を知らず、 たまたまバッタリ出会って購入したという感じだが、 原作は随分前に読んでいた。 怪談を蒐集し、怪奇小説を物した田中貢太郎の短編だ。 短くて素っ気ないが故に一層…不気味な印象を残す、 奇妙な作品。 それが近藤ようこさんの独特の筆致で、より妖美で 奇怪な絵物語として新たな命を吹き込まれたかのよう。 ……といった具合に見応えはありますが、 本当に何だかわからない変な話です。 昔(大正時代)の都市伝説とでも言えばいいでしょうかね。 身許が不確かな美しい女と同棲することになった エリート候補の青年が先輩の家から帰る途中、 駅への道順を訊ねてきた女性と同道することになり、 あれよあれよという間に不条理な展開に。 ※後でもう少し細かいことをブログに書くかもしれないし、 書かないかもしれません。 https://fukagawa-natsumi.hatenablog.com/続きを読む
投稿日:2023.11.25
hori_ken
こういうマンガが読みたかった!怪談文芸の祖・田中貢太郎の傑作を、偉才・近藤ようこが鮮烈に視覚化。日本の幻想文学が恍惚の衣をまとった。 高等文官を志す若者・三島譲が山の手で住む先輩の家で「海岸で出…会った女の話」をした帰り道に巻き起こる不可思議、あとがきで近藤が語るよう、「昭和のエログロナンセンスを先取りするような、奇妙で可笑しく、しかもわけがわからない恐ろしい話」だ。 闇夜の中に幻灯機が映しだしたかのような怪しさを、近藤の丁寧でしとやかな時間のながれ、淡麗な筆づかいが見事に現出させている。いかがわしく執拗に迫る女たちの異様さ、主人公の所在の不安定さは、原作(青空文庫でも読める)の恐怖をはるかに上回っているのではないか。 もしこれが夏目漱石による作であれば詩的で禁欲的な趣になったであろうし、丸尾末広が漫画化していたなら退廃的な狂喜乱舞に堕ちていったであろうことを思うと、本作のコラボは実に均整の取れた傑作だと言わざるを得ない。続きを読む
投稿日:2018.09.04
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