【感想】最後にして最初のアイドル

草野 原々 / ハヤカワ文庫JA
(34件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
6
11
7
2
1
  • 地図の空白

    …伊藤計劃以降というのは難しいのだなあと感じました。
    カウンターカルチャーのカウンターのカウンターのカウンターの…。
    本当にサイケデリックです。
    アイドルというのはある意味では怪物でしょうし、高次生命体がいれば我々3次元人の人生というのはある意味でガチャのソーシャルゲームと同じだと考えられないわけではありません。声優はファンの人生を殺しながら生きています。
    そういう話の表現としてSFを選ぶ時代なんだなあと感じました。
    SFはライトノベル化していますが、この作品にもセンスオブワンダーを感じないわけではありません。超弦理論やテイラー柱などの物理ギミックは読み手を引き付けます。
    ただ、どうしても科学の枠を超えると、宗教と向き合わなければならないのですが、日本伝来の宗教や、国家神道にはそういう過去の探究における理論面が非常に弱いため、自らが信じてもいないキリスト教やいかもの食いの仏教哲学を好きなように使ってしまいます。
    それもSFのだいご味でしょうが…。
    と、こんな感想を書くのも”悪いファン”の特性なのですかね…。
    自分も若い頃SF作家やライトノベル作家になりたかった口ですが、なんというか最近の作品はねじが振りきれてますね…。いや、年は取りたくないものです…。
    星5つ。
    続きを読む

    投稿日:2018.08.26

ブクログレビュー

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  • 雑読者

    雑読者

    このレビューはネタバレを含みます

     アイドルもソシャゲも声優も私の知っているそれを大きく逸脱していました。けれど、異形だったり人を殺してたりといった要素は、人を選ぶのかもしれませんが、嵌る人には嵌るのだと思います。
     そして、宇宙規模にまで風呂敷を広げつつも、きちんと論を展開し、過去に遡って全ての謎に説明付けてしまう手法は流石だと思いました。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.02.12

  • にゃす

    にゃす

    あー
    これ自分には何かダメなやつかも…
    短編なのに最後まで読めなかった
    それなりに自分はオタク成分があると思っていたのに

    それでも評価は高いようなので嵌る人には嵌ることでしょう
    読まず嫌いにならないでチャレンジしてみて下さい続きを読む

    投稿日:2024.01.19

  • シダ

    シダ

    本作に含まれるタイトルは3つ、
    テーマはアイドル・ソシャゲ・声優。
    ただし、まったくもって強めのSF味付けによって語られるため、単なるアイドル・ソシャゲ・声優の小説を求めるなら回れ右するべきだろう。
    現代オタク文化にありふれたテーマをこうも壮大に、かつ論理的にサイエンスフィクションとした挙句、風呂敷をたたみ切る技量には唸らざるを得ない。
    読みきったあとは爽快感すらある。
    作者が好きなものを思い切り詰め込みました、という思い切りのいい作品だった。
    ものすごく下卑た感想を言うなら、めちゃくちゃ質のいい「これ金とっていいよ!」というレベルの2ちゃんSS。
    続きを読む

    投稿日:2023.08.14

  • りーり

    りーり

    トップアイドルを目指した少女は夢半ばにして倒れた。人としての彼女は終わった。しかし偶像としての彼女は終わらなかった。自分を意識してくれる物がいる限り彼女は止まらない。グチュグチュになる、億の年が流れる。最期のアイドルである彼女の到達した「アイドル」とは。

    もはやぶっ飛びすぎてSFというよりファンタジー。百合テックグロテスクサバイバルファンタジーマシマシって感じ。アイドルだったりソシャゲだったり声優だったりサブカル色が強い。それもそのはずもともと表題作は同人二次創作である。そうしたポップな要素の中に肉体が貪られるようなバイオレンスが共存してるのが面白い。小林泰三や平山夢明とかが好きならオススメ。そして彼らにはない味わいがある。
    続きを読む

    投稿日:2023.06.04

  • あんこ

    あんこ

    オタク文化とハードSFの融合作品と聞いて多くの疑問が浮かんだが、その疑問は読むことで簡単に解決される問題でしかなかった。あまりに壮大なストーリーと世界観に圧倒されてしまった。タイトルだけでは想像できない内容に度肝を抜かれることは間違いない。続きを読む

    投稿日:2022.01.07

  • おさるのかごや

    おさるのかごや

    短編が3つですが、基本的にはおばかなストーリーにハードSF的なものをかぶせていくスタイルのようです。最近の量子論とか宇宙論を取り入れているようですが、10年、20年後にはどんなテーマで書いているんでしょうね。かなり個性的ではありますが、SF好きにはおすすめだと思います。続きを読む

    投稿日:2021.11.18

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