【感想】ナルニア国物語6 銀の椅子

C・S・ルイス, 土屋京子 / 光文社古典新訳文庫
(6件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
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ブクログレビュー

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  • quatorze

    quatorze

    このレビューはネタバレを含みます

    行方不明の王子を探せ!

    いじめっ子に追い詰められたジルとユースティスは、向こうの世界でアスランに出会う。2人が託されたのは行方がわからなくなっているリリアン王子を見つけること。

    〈ヌマヒョロリ〉のパドルグラムという個性的で親しみのわくサブキャラクターが登場したことに嬉しくなる。悲観的なことばかり言うが勇気のあるパドルグラムは、まだナルニアでの冒険に慣れていないジルを時に優しく時に厳しくフォローしてくれる。ドーン・トレッダー号の冒険を経てすっかり頼もしくなったユースティスも素敵。

    ラストでリリアン王子と再会した直後に亡くなってしまうカスピアン。しかしアスランの国に現れたカスピアンは王位への戦いの時やドーン・トレッダー号の頃のようないきいきとした姿で現れる。それが懐かしくて嬉しいのと同時に、亡くなった後ということで悲しくもある。

    あと1巻しかなく、しかもそこでナルニアに終焉が訪れることを知っている身としては次を読むのが少し怖い。しかし解説にあったように次は刊行順に読んでみて2周目を楽しみたいとも思う。

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    投稿日:2023.10.28

  • Minmo

    Minmo

    ナルニア国物語の6巻目。タイトル『銀の椅子』が何なのか、色々想像していたけれど、まったく当たっていなかった。

    ペヴェンシーきょうだいのいとこ、ユースティスが再登場。いじめられっ子のジル・ポウルと体育館の裏から学校の外へ出ようとしたユースティスは、またもやナルニア国へ呼び出される。ナルニアでは数十年が経過。航海王と呼ばれるようになったカスピアンは老い、彼の息子リリアン王子は魔女の手にかかって行方不明になっていた。アスランから4つの〈しるし〉に従ってリリアン王子を探し出すよう命じられたジルとユースティスの冒険が始まる。

    前作でただ一人、二度とナルニアに来ることはないとアスランから言われなかったユースティスが続投となり、おーやっぱり!と思った。前作ではかなり性格のねじ曲がっていたユースティスだが、今回は成長を遂げている。とはいえ、そこはユースティスであり、友だちのジルもすぐに心が折れてしまう。素直なペヴェンシー4きょうだいとは異なり、アスランの言うことに中々従わないのだ。そんな2人がシリーズでも屈指の大冒険を繰り広げる。アスランも頭を悩ませたことだろう。

    ピーターたちペヴェンシーきょうだいは、すぐにナルニアに順応した(何せ闘いに参加するわ、敵の首も切り落とすわ…)が、冒険から逃げ出したり、使命を忘れたりと、ユースティスとジルは右往左往。読んでるこちらはもどかしいけれど、まあ何もわからない異世界に急に飛ばされたら普通の反応かも。ナルニアの世界の共通語が英語であることも判明した第6巻である。

    前作では勇敢な〈もの言うねずみ〉リーピチープが大活躍した。今回2人を支えるのは〈ヌマヒョロリ〉族のパドルグラム。デフォルトでネガティブなのに、いざとなったら決して信念を曲げない姿が印象に残るキャラクターだ。こういう魅力的な脇役陣が多くいるのもナルニア国物語の魅力だろう。
    さて、いよいよ最終巻だ。
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    投稿日:2022.01.09

  • なつく

    なつく

    タイトルは『銀の椅子』だけど、銀の椅子がほぼ活躍しなかったので、記憶に薄かった。
    そしてまさかのユースティス続投!そしてかなりいい奴になってるのに比例して見た目も良くなってる〜!
    パドルグラムがめっちゃカッコいいと思った。続きを読む

    投稿日:2021.08.06

  • yuko-romarin

    yuko-romarin

    ユースティスが前作と比べものにならない位いい子になっている❗️
    アスランに召還されたユースティスとクラスメイトのジルは、カスピアン王の息子、リリアン王子を探す旅に出る。旅に同行するのはネガティブな事ばかり言ってるパドルグラム。
    もしも芝居をするのなら、このパドルグラムとリリアン王子はやりがいのある面白い役回りだと思う。役者の優劣が如実に出そうで。
    今回はストーリーが予想した通りに進んでしまって、少々物足りなかったが、ナルニアもあと1冊❗️と思うと感慨深い。
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    投稿日:2020.01.21

  • midnightwakeupper

    midnightwakeupper

    魔女の催眠術にかかりそうになったとき、パドルグラムが「足を突っ込んで」雰囲気を一変させた。キリスト教的な信仰告白は一番の見どころ。

    投稿日:2018.09.29

  • syiki

    syiki

    東の果てまで行ったと思ったら、今度は地底!いやはや、物語が進むにつれてどんどん広がるナルニアの世界に驚かされてばかり。

    ピーターたち4兄妹の代わりに、新たにユースティスとジルがアダムとイヴの子どもとしてナルニアの王子を助け出しに冒険を始める。
    アスランに言われた「しるし」をあっという間にスルーしてしまう子どもたちにハラハラさせられるけど、そこで希望を取り戻してくれるのがパドルグラム。超絶ネガティブな彼が、いざというときに行動力や勇気を見せてくれるのでどんどん好きになっていった。
    魔女が太陽やアスランのことを、想像に過ぎないと思いこませようとするシーンが印象的。懸命に抵抗しようとするパドルグラム。
    「でも、だとしたら、想像で作りあげたもののほうが現実のものよりはるかに価値があるように思える、ってことだけは言わせてもらいますよ。」
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    投稿日:2018.03.12

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