シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 世界は四大文明でできている

橋爪大三郎 / NHK出版
(11件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • グアルデリコ

    グアルデリコ

    世界の人口のほとんどは、グローバルスタンダードになりうるキリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、儒教の各社会でカバーされている。この4大宗教をベースにした価値観を持つ4つの文明を学ぶ事で、グローバルなコミュニケーションが外国人とできるという内容。続きを読む

    投稿日:2019.09.09

  • 杉浦 亮

    杉浦 亮

    タイトルだけを見たとき、古代の四大文明が、それぞれ現代にどのような影響を与えているのか、という教養の新書だと思っていましたが、いい意味で違っていました。宗教をベースに、文明を4つに分け、それぞれの成り立ちなどを振り返りつつ、日本はその文明には数えられない問題があること、それを克服する方法は存在することを、著者の独自の視点で解説しています。文明のベースを宗教ととらえている点は、日本人には理解しにくい点もあるわけですが、非常に分かりやすく述べています。それぞれの文明を理解して上で、日本の特殊性を考えなおすという、著者が冒頭に述べていますが、これまでとは違う見方で、非常に興味が湧く内容でした。



    ▼世界には4つの文明が存在する
    -宗教がもとになって形成された
    ①ヨーロッパ・キリスト教文明
    ・ヨーロッパを中心に新大陸にも拡がる
    ・いちばん人数が多い。25億人
    ・ここ500年、人類をリードしている有力なグループ
    ・キリスト教をベース
    ②イスラム文明
    ・中東を中心。中央アジア、アフリカの北半分、インドの両脇、東南アジア(マレーシア、インドネシア)にも拡がる
    ・15億人
    ・イスラム教をベース
    ③インドのヒンドゥー文明
    ・10億人
    ・ヒンドゥー教をベース
    ④中国の儒教文明
    ・13億人
    ・儒教をベース
    ▼残りの10億人は、無視してもいい少数者。4つの次のグループは仏教かもしれないが、数億人。

    ▼文明とは、多様性を統合し、大きな人類共存のまとまりをつくり出すもの
    -文明の特徴
     ・文字を持つこと
     ・法律や社会制度が整っていること
     ・帝国のような政治的まとまりや、教会のような宗教的まとまりをもっていること
     ・暦や生産技術や軍事力や経済活動や貨幣や交通などの社会インフラ等を備えていること
    -共通点がある反面、内部に多様性を抱えている
    -文化は、民族や言語など、自然にできた人びとの共通性に基づいている。それに対し、文明は、多くの文化を束ねる共通項を、人為的に設定すること

    ▼世界の四大文明は、どれも宗教をベースにしているのか
    ・宗教が、個別の言語や文化を超える、普遍的な内容のものだから
    ・『宗教とは、人びとが、同じように考え、同じように行動するための、装置である』

    ▼日本人は、トップリーダーや上司が、有能であることを嫌う傾向がある。なぜなら、自分の活動がそのぶん制限されるから。日本人は、この組織は自分のがんばりでもっている、と考えたがる傾向がある。これは、日本人が勤勉で、モラルが高いというメリットに通じると同時に、組織全体の意思決定が薄弱で、迷走しがちである、という欠点にも通じる
    ▼文人官僚も宦官もいない、日本が、世界的にみて例外だと思ったほうがいい

    ▼多様性を抱えているがゆえに、普遍性を強調する、これが文明

    ▼日本人は、目に見える多様性が、日本のなかにあるのを認めたいと思っていない。裏を返すと、日本が普遍的な価値をそなえていて、世界にそれを認めさせるべきであると、考えていない。文明として行動していない。日本はやはり、文明ではなく、文化である。そして、外の世界から、異聞たちに必要なものを取り入れることだけに、今も熱心である

    ▼キリスト教では、最後の審判のとき、人間は一人ひとりGodの前に立って、自分の罪について、説明しなければならない。こういう前提でものを考えるので、人間がなにか決めるときに、説明責任が果たせるように、文書を残しておく

    ▼日本人のつくる組織は、暗黙のうちに、日本人だけがいることを前提にしている。そして誰もが、だいたい同じように考え、行動することを前提としている。その期待が、空気をうみ出している。異質で予想のつかない他者を、受け入れる余地がない
    ▼最初から、多様で異質な人びとを排除することを習慣にしたわけではなく、共存する知恵と文化が、日本の伝統にもそなわっていた。
    ▼荘園制が崩れ、地頭を追い出し、ムラの結束が固まる室町時代から、農民の自治能力が高まった。勤勉に働き、助け合い、自分勝手な行動をとらない。同質な人びとが共同体をかたちづくる。近世から近代に続く、日本の組織の原型ができてきた。
    ▼対等で同質なメンバーが、コンセンサスを重視して社会を運営するのは、ムラのサイズならちょうどよいが、広い範囲の場合、武力(武士団→軍部→アメリカ)が必要になった
    ▼こう考えると、同質な人びとで組織や社会が成り立っていると考えるムラ社会の流儀は、ごく最近の習慣ではないか。そうであれば、グローバル世界に飛躍するため、日本の企業の仕組みと文化を、変化させることができる。それは日本の伝統にも反しないはずである。



    <目次>
    第1章 世界は四大文明でできている
    第2章 一神教の世界―ヨーロッパ・キリスト教文明と、イスラム文明
    第3章 ヒンドゥー文明
    第4章 中国・儒教文明
    第5章 日本と四大文明と
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    投稿日:2019.08.14

  • 小田 浩彦

    小田 浩彦

    小室直樹の弟子、橋爪大三郎による世界の4大宗教の紹介。
    やはりキリスト教の考え方には俺は馴染めないと感じた。

    要は違い(東洋の儒教、西洋のキリスト教、インドのヒンズー教、とイスラム教)を理解した上で付き合う必要があるということだろう。

    孔子曰く「己の欲せざるところは、人に施すことなかれ」
    キリスト曰く「己の欲する所を人に施せ(Do as you would be done by.)」

    この2つの考え方の距離は極めて遠いように感じる。
    続きを読む

    投稿日:2019.05.26

  • mysterymanbo

    mysterymanbo

    動機が不純です。

    まず、ビジネスエリートなら当然知っておくべき基本知識という内容だそうですが、こうした内容をありがたがって聞いてくれる相手が本当にいるのか、さらに基本知識と言うならなおさらこんな話を唐突にし始めたところで「何を今さら」と冷たい目で見られるか、単に知識をひけらかしているように見られるのが落ちです。

    もちろん、知識として知っておくのはいいことですが、ビジネス上のタブーと言われる話題が、宗教や支持政党などだとわかっていれば、危ない話題の選択になりかねません。

    執筆目的やタイトルはダザイですが、内容は充実していますので一読をお勧めします。
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    投稿日:2019.01.27

  • kazzu008

    kazzu008

    文明の歴史というよりも宗教の歴史。日本人はあまり宗教に無頓着な人が多いので(自分も含め)、キリスト教徒やイスラム教徒がいかに宗教を中心に生きているかってことが分かりにくい。
    この本を読んで、改めて、いかに世界が宗教を中心にして回っているかがよく理解できた。続きを読む

    投稿日:2018.12.04

  • cowley

    cowley

    すっきりとわかりやすかった。儒教について客観的に整理できた感じ。忠と孝がぶつかる時はどちらを選ぶか。私はちゃんと選べた。いよいよ中国にはまってきたかな。

    投稿日:2018.11.28

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