【感想】震災ジャンキー

小林みちたか / 草思社
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 八百

    八百

    「人だけがいない街」を自分の眼で見て来たくせに失念していた…原発事故の避難指示区域ではあの風景が今も手付かずのまま放置されていること、そして一日も早い帰還を望む住民のために作業に携わる多くの人たちがいることを。
    ボランティアの立場から書かれた本は初めて手にしたが被災者への近さ故そのレポートは生々しいものがある。命懸けで支援物資を届けても浴びせられるのは歓声ではなく怒号、それが常の現場で他人のために尽くせる心のタフさはどこからくるのかだろうか?
    やらない善よりやる偽善…やらない偽善の自分を恥じる
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    投稿日:2018.03.10

  • kanaerror

    kanaerror

    まだ何も終わっていなかった。「風化」なんてこちら側にいる人間が勝手に言ってるだけの言葉なんだから。。大震災から6年半。わたしは、被災地の現在を何も知らずに暮らしてきた。現在だけじゃない…当時の状況も、苦悩も、関わった人々についても、何についても、何も知らずにいた。被災者でもなく、ジャーナリストでもなく、ボランティアの視点で書かれた真実のルポは、そんな私の頬を強くぶつような衝撃を与えたのと同時に、人のエゴの是非、是非?いや善悪?、いやその意味?を問いかけてきた。そして、絶望と希望の意味を。各地でおこる災害は留まることを知らず、自然の猛威に人は太刀打ち出来るわけもなく、それでも生きてゆく。わたしは、誰かを助けることができますか?わたしは、誰かのためになっていますか?わたしを、必要としてくれる人はいますか?
    「震災ジャンキー」 わたしだって、「ジャンキー」だ。何かに依存しなくちゃ生きられない。弱い心で、それでも生きてゆく。花を植えて。

    ボランティアに興味がある人も、ない人も、被災地の現在が気になる人も、そうでない人も、是非読んでもらいたい一冊。
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    投稿日:2017.08.31

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