幸福論

堀秀彦, B・ラッセル / 角川ソフィア文庫
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • hiroo1969

    hiroo1969

    このレビューはネタバレを含みます

    次何読もうかと迷ったときは下手に書評に拠らず、古典を選ぶことにしてる。難解でツライことも多々あるが、結局は時間かけて読んだ甲斐アリと思えるから。
    この本がまさにそう。第一部「不幸の原因」はちょっとツラかった。それが第二部「幸福をもたらすもの」では一転、ラッセルの明るい熱量と思考を存分に味わえた。
    「幸福な人間とは、客観的に生きる人である、自由な愛情と広やかな興味をもてる人である(p329)」
    広い関心と友誼的な行動で幸福を“奪取”していきたい。

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    投稿日:2018.11.24

  • caponyan

    caponyan

    一番自分に響いたのは、

    「外的な条件が決定的に不幸なものでない場合、そしてその人の情熱と興味が彼自身の内部に向かってではなく、外側に向かって動いているかぎり、人間は幸福を達成することが必ずできるのである。」

    という一節。このことは何度も繰り返し本文中で説かれていて、自己没入が不幸の源泉の一つとして大きいことと、興味を外に向けて世界的宇宙的に広い意識を持ってバランスを取ること(有意識と無意識の協力、社会との統一融合が備わっていること)が幸福に繋がると結論付けられていると思う。
    このことは、伝統的な哲学と宗教が持つ形而上的な存在を前提に置かない、ポジティブな懐疑主義に基づく論理的分析でもって裏付けられているかと。例えば、理性や知性すらも厭世観に浸る「バイロン風の不幸」に陥る場合があることを多くの具体例を用いながら示している。
    また、中庸の精神の効用を説く一方で、情熱の向け方についても内向性を避けることに留意しながら説いており、上下関係を伴う徳(伝統的な家庭の慣習的価値観を含む)を好ましいものとせず、教育対象としての子供にも敬意を払うべき(もしくは夫が妻を家庭に押し込めるべきでない)という見地は、現代では多くの国で理解されやすいかと思うが、当時としてはラディカルであったと想像する。さらに、中庸の精神を均衡感(Sense of proportion)と表現していることから、単に物事の程度を弁えるということよりも踏み込んで、思考と行動の外向化を実践して神経的なバランス感覚を養うことで、心身を健全にして幸福に近づけるのだと具体的に述べられているように思う。
    こういった考え方は、とかく神経を病みがちな現代社会において、引いては自分にとっても快く生きるための処方箋に幾分か成り得ると思うと同時に、既に1930年の時点で欧米社会が現代の日本に通ずる個人の生きづらさに直面していたであろうことが想像できて興味深い。
    また、例え話を混じえつつ、随所で前提と例外に注意を払いながら考察を述べるスタイルは、数学者でもあるラッセルらしく、観念に寄りすぎない明快さを持ち、好ましく思う。
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    投稿日:2018.09.07

  • itotakashi

    itotakashi

    「ラッセル 幸福論」
    アランの幸福論がエッセイで気楽に読めたのに対し、ラッセルの幸福論は論理的で気を抜いて読むことができない。まず不幸の原因は何かという分析から始めている。どういう不幸を対象にしているかなど対象範囲を明確にしている。その中で個人では対処のしようがない絶対的な不幸は除外し、幸福の条件はある程度揃っているのに幸福を感じられない現代的な豊かさの中の不幸について検討している。そして、解決策を論じ、幸福になるための具体的な方法を述べている。いかにも数学者でもあるラッセルらしい。
    内容的にはなるほどと思わせることも多いが、少々考えに時代の違いを感じる。やはり、昭和27年に出版された時代背景を考えざるを得ない。
    結局のところ現代(60年前から)の不幸の感覚は本人の気の持ちようであり、ある意味では「サピエンス全史」の結論と同じであるように思える。つまり、自分が幸福であると感じる感覚を持てるかどうかが重要であると言えるのだろう。それは東洋的に言えば足るを知ると言うことであり、2000年以上前に孔子が言っていることではないのか。
    本書は堀秀彦の訳であり、堀秀彦の書いた「高校生のための人生論」を高校の時に読んだことを懐かしく思いだした。
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    投稿日:2018.03.18

  • 獅子謳かてふ

    獅子謳かてふ

    1930年にバートランド・ラッセルが発表した、「幸福論」。原題「The Conquest of Happiness」(幸福の獲得)
    第1部では不幸の原因の分析と、」それを取り除く解決策、第2部では、幸福になるすべをまとめていると、巻末に掲載された「復刊にあたっての解説」に書いてありました。

    内容は現代にも通じる内容で、これを読んで、自分や現代人の身のまわりに置き換えて考えても、確かになと思う事ばかりでした。
    文章も読みやすい部類かと思います。
    一気に読むことができました。
    たびたび読み返して、自分に置き換えて、考えてみたいと思える一冊です。
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    投稿日:2018.01.14

  • jjm

    jjm

    内容ではなく日本語訳に対する評価。直訳調すぎて何を言わんとしているのかまったく頭に入ってこない。復刊させるなら安易に当時のものをそのまま出すのではなく、出版社は読みやすくもっと工夫するべき。

    投稿日:2017.12.17

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