【感想】世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」

木村泰司 / ダイヤモンド社
(69件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
15
27
17
3
0
  • 美術初心者が学ぶには最適な本

    ギリシャ、ローマ時代から始まる美術の歴史は、欧米の知識人にとっては必要不可欠な教養とされる。
    本著は美術品や建造物のモードの変遷が時系列通りに淡々と語られる。
    ギリシャ時代、ローマ時代、ルネッサンスなど切り取って語られることの多い美術史ですが、こうやって紀元前から現代までを怒涛のように語られると、全てが繋がっていることを改めて知らしめられ感動的でさえあります。
    前後があやふやだった知識が並び替えられ、頭の中に収まる感じが心地よいです。
    見てきた、聞いてきたことの整理にもこの本は良いと思います。
    美術初心者が学ぶには最適な本だと思います。
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    投稿日:2018.03.14

ブクログレビュー

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  • 白田

    白田

    横文字の人名が多いとどうしても混乱しやすいのと、国名が(当たり前だけど)馴染みのないものが出てくるので時代的な流れがつかみにくい。
    ただ美術史の大きな流れは分かりやすく書かれており、別の視点から世界史を学んでおくと知識がつながってとてもおもしろいと思った。
    ビジネスエリートと書いてあるけど、歴史に興味があるなら読んでおいて損はないと思う。
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    投稿日:2023.12.26

  • 本の虫

    本の虫


    美術の知識がない私からすると、あまりお目にかかったことのない作品の解説が多かったのですが、その背景にある歴史が自身の知っている教養と結びついたことで絵の捉え方が変わりました。

    投稿日:2023.02.25

  • かい/Kai

    かい/Kai

    美術史の概要を把握できた。これから美術館や展示に足を運ぶ際、どのように鑑賞すればいいかが少しわかり、一つステップアップした感覚だ。

    投稿日:2023.01.18

  • うえお

    うえお

    美術の歴史を紀元前から現代まで網羅。美術の背景にはその時の時代・政治・経済・風俗が大きく影響している。

    投稿日:2022.05.18

  • hayashi401

    hayashi401

    このレビューはネタバレを含みます

    ・美術を知ることは、その国の歴史や文化、価値観を学ぶことでもあるのです。

    ・ギリシャ人にとって人間の姿は、この神から授かったものであり、美しい人間の姿は神々が喜ぶものと考えていました。「美=善」という信念・価値観があった。
    ・ギリシャの男性に兵役の義務があった。つまり、体を鍛えることはギリシャ人男性にとって必須であり、その結果、肉体の優秀性を競い合うことになった。
    ・古代ギリシャでは主に男性美を追求したギリシャ彫刻が発展する。

    ・ペロポネソス戦争以降、粛清が行われるなど恐怖政治がアテネを支配する中で、美術における嗜好はその反動から享楽的なものを求めるようになる。
    ・紀元前5世紀の崇高で荘重な様式ではなく、紀元前4世紀のものは優美さを漂わせたものが多くなる。

    ・アレクサンドロス3世は、マケドニア・ギリシャ連合軍を率いてペルシャに遠征し、オリエントやエジプトにまたがる大帝国を建設したのち死去します。その遠征の結果、ギリシャの文明が広域に伝わることになる。
    ・ヘレニズム時代にギリシャ文化圏が一気に広がったことで、それまで通用していたギリシャ人特有の価値観以外の表現が見られるようになる。大王の後継者たちによって支配らされた地域とギリシャの文化が融合された「ヘレニズム文化」が生まれ、美術の様式も変化していった。
    ・ギリシャ的な思想ではなく、より個人的な感覚や、理想主義ではなく個性を重視した写実主義へと変化した。

    ・紀元前146年にギリシャを支配したローマ帝国は、建築屋芸術面でギリシャ文明を継承する。

    ・ローマ美術の特徴としてスケールの大きい大規模な公共建築があげられる。大規模建築を可能にしたのが、ローマン・コンクリート。セメントと砂利、もしくは粗石を混ぜたローマン・コンクリートは、強度があり柔軟性に富んでいたことに加え、切り石に比べて安価だったことからも、多くの建築の実現に寄与した。
    ・ローマ建築にはギリシャでは見られない半円アーチが目立つが、半円アーチ自体はエトルリア人の技術。

    ・キリスト教を異教とし弾圧したディオクレティアヌスの死後、キリスト教を帝国統治に利用するため313年にミラノ勅令が発布される。それにより、帝国内で異教徒して弾圧されていたキリスト教はついに公認され、信仰の自由が認められる。
    ・392年にキリスト教がローマ帝国で国教化。

    ・文明的に後進国だったアルプス以北のヨーロッパにおいて、読み書きができない人々にキリスト教の教えを伝えるために、旧約・新約聖書の物語を絵で表した「目で見る聖書」としての宗教美術が肯定され重要となる。

    ・シャルルマーニュの死後、フランク王国は分裂していき、北ヨーロッパは混乱の時代に突入。キリスト教の修道僧たちは街から離れた場所に修道院を建てるようになる。そこで発達したのが、修道院や教会のための様式である「ロマネスク」
    ・天井も木造から石造になり、その穹窿の重量を支えるために建物の壁は分厚く造られる。壁が厚いため、ロマネスク様式の聖堂は窓を大きく取ることができない。
    ・古代ローマ建築の特徴である半円アーチの場合はローマ風を意味する「ロマネスク」様式と見なされる。
    ・ロマネスク様式発展の背景には、人々の「終末」への強い意識もあった。11世紀以降に盛んになったのが巡礼地への旅。巡礼ブームの背景には、11世紀以降、聖地エルサレムやイスラム教諸国への十字軍遠征によって、多くの聖遺物がヨーロッパへもたらされたこともある。

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    投稿日:2022.02.13

  • かぴ

    かぴ

    西洋美術史の流れがとても分かりやすい。現代アートは好きだが西洋画の知識はほとんどなかったためこの本を選んだ。ギリシャ美術から19世紀までの歴史が書かれている。その時の時代背景、宗教が美術に影響していることがよく分かる。美術を教養として身につけることの重要性が分かったと同時に自国への理解を深めていきたい。現代美術までの歴史も詳しく知りたいと思ったため他の本も読んでみようと思う。この本を読んだことで大体の歴史の知ることができた。名画をいつか自分の目で見てみたいという思いが一層強くなった!続きを読む

    投稿日:2022.01.26

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