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清丸惠三郎 / PHP文庫 (1件のレビュー)
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阿野裕行
このレビューはネタバレを含みます
“守破離” 数字で楽しむ日本史 少しずつしか読めない活字と触れ合う時間、ほんの少しの時間を利用して読書タイム。 今回は”数字で楽しむ日本史”だ。 “守破離” 「守」というのは、基本となる教えを忠実に徹底していくことであり、ひとつのことに集中し、繰り返し継続しながら取り組んでいく段階のこと。 自らを型にはめ、師匠の教えをしっかり守って、文字や言葉では伝わらないものも含めてしっかりと身につけて行き、さらに、そのことを堅苦しいと感じるエゴをも超えていく。 「破」は、「守」で身につけた基本に自分のオリジナリティを加えていく段階。 指導者の教えを“破る”ことになっても、自分で独自に工夫したやり方を試していく。 「離」 は、茶道や剣道の場合、指導者のもとから“離れる”という意味であり、「守」・「破」の段階で学んだことを生かして、自分自身のオリジナルの道を探究していく。 (“守破離”の言葉は世阿弥(猿楽師)ではなくて江戸千家・川上不白の言葉の由。) 実際は“守ハマモル、破ハヤブル、離ハハナルと申候。(不白筆記)”,“守は下手、破は上手、離は名人。(茶話集)”とのこと。その先人、千利休の歌もあるようです。「規矩作法 守り尽くして 破るとも 離るるとても 本を忘るるな」(利休百首) “守破離”はあらゆる分野に通じる言葉である。武道・学問・音楽・経営そして親子関係までもそうである。 物事の意味を弁えながら進んで行くことが出来るならば、素晴らし事だと思う。実際には暗中模索である事が多いのであろうが・・・・。
投稿日:2011.06.19
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