【感想】ゆきうさぎのお品書き 親子のための鯛茶漬け

小湊悠貴, イシヤマアズサ / 集英社オレンジ文庫
(27件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
4
10
10
0
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ブクログレビュー

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  • あやごぜ

    あやごぜ

    シリーズ第四弾。

    小料理屋〈ゆきうさぎ〉を舞台にした、ハートウォーミングストーリー。
    連作四話+序章&終章が収録されております。
    ※今回の巻末レシピは、序章で大樹が蓮と慎二君に朝食としてふるまった“中華粥”と、第二話(表題作)「親子のための鯛茶漬け」で碧の友人・玲沙と、彼女のお母さんとその再婚相手の三人の為に大樹が作った“鯛茶漬け“が載っております♪

    主人公・碧(通称タマ)がバイトをしている、小料理屋〈ゆきうさぎ〉に、前巻で登場した老舗和菓子店の息子・黒尾慎二君(通称クロ)が新しくバイトとして加わることに。
    一方、菜穂さん(通称ミケ)は、〈ゆきうさぎ〉と掛け持ちしているバイト先の書店から契約社員の話を持ち掛けられて・・・。

    タマ・ミケ・クロと、バイトを猫の名前で呼ぶのがお好きなようで・・と、それは良いとして、前述の通りミケさんの進路問題(第三話「肉団子で験担ぎ」)や、前巻でも少し触れられていた、パティシエの蓮が、イギリスに行くのか日本に残るのかの決断を迫られる展開など(第一話「向日葵とアイスクリーム」)、それぞれの決断のお話と、家族の絆がテーマのようでしたね。
    個人的にミケさんを応援していたので、就活頑張っているのに未婚で非正規ということだけで、(まだ20代なのに)親戚からヤイヤイ言われて凹んじゃったり、書店の契約社員になると〈ゆきうさぎ〉との掛け持ちが出来なくなることを悩んでいた、彼女の決断が今後の幸せに繋がると良いな・・と、思います。
    てか、書店の方も“契約社員”なんてもったいぶらずに正社員で雇えよ!って感じですよね(正社だったらミケさんも悩まなかったし)。
    そして、お互い心地良い関係ではあるけど“ぬるま湯”のようだった大樹と碧ですが、第四話 「謎と追憶の茶碗蒸し」で登場した、碧の亡き母の元教え子・都築さんの碧に気がある(?)ような素振りによって、やっと大樹にスイッチが入ったというか、自分の想いに気づいたところで終わっていました。
    さて、今後二人の仲はどのように進展していくのでしょうか・・・大樹の作る料理のように温かく見守りたいと思います。

    ところで、巻が進むごとに出番が少なくなってきている、野良猫の武蔵&虎次郎ですが、この巻でもちょっとしか登場していなくて寂しい限りです。
    もっと二匹の出番を増やしてほしいですね~。
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    投稿日:2024.01.13

  • こっふ

    こっふ

    進路ね…悩むよねえ
    出てくる料理がどれも美味しそうで、ご飯を美味しく食べられるって幸せなことなんだなぁと再認識する。

    それにしても碧の家庭環境はほんとに温かいものなんだね。
    家庭こそが居たくない場所だ、なんて感覚が分からない人の気持ちってこんな感じなんだろうな
    うらやましいな
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    投稿日:2023.12.10

  • ねね

    ねね

    時は真夏。

    ・パティシエの蓮はイギリスで店を開く知り合いに誘われていて目下悩み中。
    ・ゆきうさぎで働く碧の友人の真野玲沙は、母が再婚する話が急浮上。再婚相手に不安を覚えている。
    ・ゆきうさぎで働くミケさんは、親戚からお見合い写真を送りつけられ、将来に向けて悩み中。
    ・碧の母のお線香をあげたいと、母のかつての教え子から連絡がきた。新しい出会い。

    の4本立て。

    何気なく過ごす毎日が、物語の中で川の水のように穏やかに流れ、大学1年だった碧も3年に。
    変わりなく続くものと、変わっていくものが、後ろ髪ひかれるように名残惜しくもあり、この先、ゆきうさぎがどう歩んでいくのかと思いを馳せると、少し寂しくもなってしまったり。
    できれば、碧は大樹といつまでも変わらずに一緒にいてくれたらなと思ってしまう。

    大樹、いろいろ鈍いな。笑
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    投稿日:2023.07.12

  • 美優

    美優

    ゆきうさぎの人たち全てにかかわる人たちそれぞれが一歩ずつ前を向いてゆっくり歩んで行く様がとても優しく描かれている。美味しい食事とともに心が暖かくなるお話。

    投稿日:2023.05.11

  • みちょはちゃ

    みちょはちゃ

    このレビューはネタバレを含みます

    ゆきうさぎのお品書き
    親子のための鯛茶漬け
    小湊悠貴

    ゆきうさぎのお品書きシリーズ④

    ∞----------------------∞

    ☆序章 賑わう朝の店開き

    蓮と慎二が泊まった翌朝のメニューは中華粥。旅館みたいな朝食。平凡な毎日が幸せだと改めて感じる大樹だけど。その一方、なんだかちょっと不穏な空気感じ取ってる?

    ☆第1話 向日葵とアイスクリーム

    蓮は、イギリスでお店を開くという友人から、一緒に働こうと誘われてる。そのイギリス人ウィリアムは観光がてら蓮を説得しに来日。
    父に相談した蓮だけど、彼は自分が独立して店を持ちたかった。賛成してくれる父に感動!でも、持ってきた差し入れ(そもそも差し入れだったかも不明)自分で食べちゃう父(ゆきうさぎとうちの美味いやつだから)。

    今の職場が気に入ってるという理由で断ってたけど、ぜひ自分のお店持って欲しいな。

    デザートの生春巻きはぜひ作ってみたい!

    ☆第2話 親子のための鯛茶漬け

    玲沙のお母さんが再婚という、ちょっとお堅い話かと思いきや、それでもやっぱりゆきうさぎがめちゃ関わっていい感じになるパターン。

    玲沙には双子の弟がいるという。彼らとの食事会はラーメン屋なのに自分はフレンチレストラン。良いのか悪いのか、やっぱりかしこまってろくに喋れず仕切り直しがゆきうさぎでした。しかも前日お母さんの彼氏さんが偵察に来るのも良かった。そうやって先に店の人と仲良くしとくの大事!

    その彼氏さんも玲沙もビール好きという共通点とかなんだかんだ味覚が合う人が1番大事ってことだと思う。

    ゆきうさぎのおせちは羨ましい。

    ☆第3話 肉団子で験担ぎ

    ミケさん宅に伯母から大量のお見合い写真が送られてくる。更には説得しにお店にまでやって来た。
    資格も経験もないのだから結婚しろというのがちょっと気持ち悪いなと思ってしまった。

    ミケさんはもうひとつのバイト先で契約社員にならないかと言われ、それを悩む気持ちは分かるけど、ゆきうさぎを辞めなきゃいけないのも悩む理由の1つなのが面白い。

    伯父(もちろん伯母の夫)から色々と言われてきたことで、伯母も追い詰められてやった出来事みたいな感じだったけど、ちゃんと自分の意思を持たないとダメだよね。

    ☆第4話 謎と追憶の茶碗蒸し

    お買い物しててバッタリ大樹と出会ってしまって、喜んでる碧が可愛い。「いつもの(シュシュ)つけてないんだな」って言葉も、気にかけられてるってことがすごく分かって嬉しいよね。

    亡き母の教え子という真面目で知的な印象の男性を、父の代わりにお墓へ案内した碧は、帰り道に食事に誘われてしまった。10年前にゆきうさぎで食べた卵黄の入っていない茶碗蒸しも再現してもらい、お店も気に入った様子。
    これからの展開が気になる!

    ☆終章 静かな月夜の店仕舞い

    碧のシュシュのことを思い出して買っちゃう大樹。今までは、碧側が好意があるのはありありと分かって、大樹はほんのりだったけど。とうとう気付いてしまった、好きだって!

    次巻楽しみすぎるわ!!!

    2022/12/28 読了(図書館)

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.12.28

  • のん

    のん

    ☆4

    シリーズ第4弾

    今作も美味しそうなお料理がたくさん出てきて、ほっこり温かい気持ちになりました。
    今作では登場人物たちが悩みながらも成長していく姿がとても印象に残りました。
    大樹と碧のこれからが楽しみです❁⃘*.゚続きを読む

    投稿日:2022.11.21

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