【感想】東洋的な見方

鈴木大拙 / 角川ソフィア文庫
(7件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • チルコート

    チルコート

    難しい文章であるが、西洋と東洋という括りで区分した場合の考え方の違いや東洋的なものの良さをうまく表しているのは感じられた。

    投稿日:2023.04.08

  • Tomoki

    Tomoki

    このレビューはネタバレを含みます

    いかに自分が西洋的なものの見方で生きているかが分かる。西洋的なものの見方とは、ものを2つに分けて考える方法のことである。主・客はその最たるものだと言える。一方で東洋的な見方は、ものが2つに分かれる前のところから考え始める。私たちは日々、「分かりやすいこと」「はっきりしていること」を求める。そうでないと、物事が全く前に進まないからだ。西洋の哲学者というのは、ものごとの外側に立って考える。つまり、客観的態度を取る。だが、それでは表面的なところしか理解できない。「未知の境域へ驀進または侵入する覚悟で、全存在を投げ出」さざるをえない時というのが来ると筆者は言う。

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    投稿日:2023.03.28

  • kuwataka

    kuwataka

    コトバがほとんど心に入ってこなかった。ーー目の前に広がる大自然に無感情に佇む自分。大自然に囲まれて空気美味しいはず、、、心癒されるはず、、、という思い込みが頭にあるものの、身体がほとんど反応しない状態のようだ。彼の著作に直接触れる前に、彼の教えについての初級者向けコンテンツから入ろうと思った。続きを読む

    投稿日:2021.09.11

  • pureland

    pureland

    このレビューはネタバレを含みます

    前に『仏教の大意』を読んで、すごくよかったので続けて読んだ。
    『東洋的な見方』の方は、コラムを集めたもので、大筋テーマが似ているが、それぞれ書かれている目的が微妙に違うので、読み進めていてこのままもっと!と思ったら、テーマがちょっとずれてしまって若干消化不良。
    前半の「東洋思想の不二性」は、東洋がまだ物が二分しないところから考えていくのに対して、西洋は、物が二つに分かれてから物事を考えるという風にわかりやすく違いを提示している。なるほど。だから西洋の方には、東洋の曖昧さが許せないのだろうな。そしてその曖昧さ=妙という概念を語る段もある。それってなんかわかるな。日本人的。
    すごく真宗的だと思う点は、東洋人は「考えれないところから出立する」というところ。西洋は「考えられない」ところをそのまま放置する。
    この東洋的見方から、往還二相の回向は、一円相であると。循環端なき円環とする。二分性からはわからないとしている。往還二相の回向は、同時性があるということかな。分けられない。
    もう一つ面白いテーマは「自由・空・只今」。禅的な解釈だけれども、現れるけれども、見えるときにもうそれは底に見れないというような話は面白い。
    肯定して否定し、否定して肯定する矛盾の同一性である。これがわからぬと、上来の所述は全くわからなくなる。矛盾の連続でしかないと考えられよう。
    わからないことが多いが、その中で「わからないということをわかっている」ということだな。
    鈴木師の本は2冊しか読んでいないが、自分としては初心者には『仏教の大意』の方をお薦めする。こちらは鈴木師の哲学を少しずつエッセンスをしりたいという場合向き。意外なことに、その後この東洋と西洋の違いということで物事を見ていくとすごく現象把握がしやすくなったので、かなりおすすめ。

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    投稿日:2021.05.18

  • jor2020

    jor2020

    東洋思想の「不二」について書かれた一冊です。本の紹介文から気になった方はぜひ読んでください。(じん)

    「「来るべき『世界文化』なるものに対して、われら東洋民族の一員として、それは大いに貢献すべきものをもっておる」--。アメリカ、イギリスの諸大学で教鞭を執り、直に西洋思想にふれた大拙だからこそ看破できた東洋思想の優れた特性。曰く「世界の至宝」が、二分性の上に成り立つ西洋思想の不備を補い、互いに補完し合うことで、真の世界思想を可能にする。」続きを読む

    投稿日:2020.10.05

  • 楽描人カエルン #グラレコ写経

    楽描人カエルン #グラレコ写経

    西洋思想は二分すなわち分けられるからモノゴトを考えられると考えるのとは違い、東洋思想では不二性つまり分けられない、考えられないことを考えている(と感じている)と説く。前者では抽象的な思索が発達するが、後者は生活から離れずに考えるという特徴がある。また東洋思想は「論理的に絶対矛盾の形式で表現」、「何事も『そのまま』に肯定」という特徴がある。さらに「胸に万巻の書を収めておかぬと本当の絵はかけぬ」と言う。そして「美」は霊的要素から飛び出したものであり、情意の世界は詩であり人間の動きそのものの画、文字を美しいとする。続きを読む

    投稿日:2019.05.05

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