【感想】沈黙の書

乾石智子 / 東京創元社
(9件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
3
3
2
0
0

ブクログレビュー

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  • fattycatlover

    fattycatlover

    このレビューはネタバレを含みます

    オーリエラントの魔道師シリーズの第六作。

    コンスル帝国が生まれるずっと前、
    オーリエラントがオーリエラントとなった頃のお話。

    生まれながらにして風や雨や月を動かす純粋な子供たちが、
    騙され連れ去られ裏切られるのは、
    なぜか他の物語よりもつらいものがあった。

    それと、
    「北の蛮族」がどうも受け入れられなかった。
    片や家畜をもち、畑を耕し、言葉を操る人間たちに対して、
    それらを知らない持たない蛮族が同時に存在している世界に
    違和感があるというか。
    ファンタジーなので何でもあり、と言えば、ありなのだが、
    人間よりも体も大きく、力も強い「蛮族」の姿に、
    ホモ・サピエンスと同時代を生きていたネンデルタール人を重ねているのかもしれない。
    その頃は、ホモ・サピエンスも大してしゃべれていなかったというか、
    大した違いはなかったはず。

    著者のあとがきに、
    他人のために何かをすることに喜びを感じるのが
    ホモ・サピエンスの本質だ、ということとが書かれていたが、
    少なくとも、他の個体とのつながりが重要であり、
    それは、より小さく弱かった私たちが
    集団としてしか生き残れなかった結果なのだと思う。

    それは喜びであり、ときには悲しい宿命でもある。

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    投稿日:2022.03.19

  • より

    より

    読むのを忘れていた模様。
    ここから色々始まったのか… そして国の名前の付け方が面白かった。なるほど、そういう言葉遊びからできているんだ、みたいな。

    ヒアルシュはなんて言うのか不運な人だなぁ。
    良心や良識が無ければもっとラクに生きられたのだろうか…なんて考えてしまう。それを失ってはオシマイではありますが。とは言え自分は間違ってないと信じて戦いを続ける方が、本当は恐ろしい存在のように思ったりします。

    最新作(だと思う)で年表を付けてくれるようになったのがありがたかったです。
    続きを読む

    投稿日:2021.05.20

  • whome20202662

    whome20202662

    この方の本はいつも女性キャラに疑問を抱いてしまうのだが(女性作家の割に結構男性目線に感じるので)、これは素直に心に入ってきた。面白かった。

    投稿日:2020.09.06

  • rengejp

    rengejp

    読了すると、この厚みの本にこれだけの内容が!?と改めてびっくり。面白い!!! 乾石智子氏、個人的に今イチオシです。

    投稿日:2018.10.12

  • ねるねる (旧shaadi)

    ねるねる (旧shaadi)

    今までのシリーズでは、一番好きかも。
    大好きな、ドラゴンが出てきたから?(笑)
    それも含め、物語性が強いからなのかも。伝説、という感じがする。

    個人的には、海賊王が好き。
    かっこよすぎる。

    投稿日:2018.03.24

  • 墨桃

    墨桃

    「風の息子」とか「雨の娘」とか人の名前を開いているところがなんといっても好い。ネイティブならこんなふうに名前が脳裡に響くのだろうか、という印象。世界観がよく出ている。

    投稿日:2018.01.08

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