【感想】象と耳鳴り

恩田陸 / 祥伝社文庫
(122件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
26
47
36
3
1

ブクログレビュー

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  • chisa

    chisa

    退職して刑事である関根多佳雄さんが関わるミステリー短編集。
    どれもがこうだ!とすっきり解決する形ではないけれど、深い考察でじんわりと迫ってくる感じが面白い。
    息子と娘も魅力的で、現役検事の春くんの鋭いけれど飄々とした感じが好きだった。続きを読む

    投稿日:2024.01.16

  • gabrielpetajirio

    gabrielpetajirio

    恩田陸のデビュー作「六番目の小夜子」の主人公である秋の父親・関根多佳雄を主人公に据えた、本格ミステリ短編集。

    元判事で大のミステリ好きの多佳雄が安楽椅子探偵さながらにさまざまな謎を解いていく連作短編12篇。
    それぞれがバラエティに富んでいて飽きさせず、小さな違和感から論理的思考によって謎を解き明かしていく過程がたまらなくゾクゾクする。
    多佳雄もさることながら、検事である息子の春(しゅん)のキャラクターもいい。

    江戸川乱歩の「D坂の殺人事件」、「パノラマ島奇談」や中原中也の「北の海」、アンセル・アダムスの「エルナンデスの月の出」など小説や芸術作品をテーマに盛り込んだ話も多く作者の知識の広さはさすが。

    「本格ミステリというのは『説得』と『納得』の小説。そこに『驚愕』が加わるようであれば、それは本格ミステリとして傑作と言えるだろう」
    と作者あとがきにあるが、その意味では十分に説得され、納得し、驚愕もした傑作短編集でした。

    続きを読む

    投稿日:2023.12.31

  • kimikimi28

    kimikimi28

    古い作品だったが、主人公がとても魅力的で良かった。判事を退職した年配の男性が主人公だ。品の良い感じが溢れている奥様と優秀な子供たちも登場する。
    短編集なので読みやすいが、中身はしっかり恩田陸の作品なのでとても満足できる。またこの「関根多佳雄」氏が登場する小説が読みたい。続きを読む

    投稿日:2023.08.16

  • ikki1982

    ikki1982

    連作短編ですが、それぞれに繋がっている部分は、それほどなく、一つずつの独立した短編として楽しめます。
    街中で見かけたちょっとした光景や都市伝説から、推理する物語が、独特な読み応えでした。

    投稿日:2023.03.12

  • 橘

    このレビューはネタバレを含みます

    面白かったです。日常のすぐ隣に立ち現れるちょっとゾワッとする謎解きが楽しい。苦いまま終わる話が多いのも好みでした。
    関根多佳雄、関根秋の父か…好きです。兄の春と姉の夏も良い。両親はそうでもないけど三兄弟、理屈っぽそうです。
    「廃園」が特に好きでした。世界は開架式の図書館みたいなものだ、という一文も印象に残ります。
    時枝満、序盤だけなの勿体ない気がします。時枝満もの、後々あるんだろうか…この人が気になりました。散歩する相手には丁度いいチェシャ猫のような男って危険な香りです。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.02.15

  • nununi

    nununi

    この装丁、特別感があって好き。

    引退した元判事、関根多佳雄(「六番目の小夜子」に出てきた関根秋の父親)を主人公としたミステリ短編集。秋以外の関根ファミリーが総出演する。

    個人的には「曜変天目の夜」と「ニューメキシコの月」が好き。

    この作品に刺激されて曜変天目を見に行ったし、西馬込に給水塔見に行ったし、アンセル・アダムスの写真集も見るようになりました。
    続きを読む

    投稿日:2022.12.01

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