【感想】空飛ぶタイヤ 上下合本版

池井戸潤 / 講談社文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

平均 5.0
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  • 最後まであきらめない勇気!

    トレーラーによる人身事故が原因で取引先との提携解消や銀行からの債務回収、
    ひいては学校のいじめと一気に地獄に落とされます。

    そんな状況でも部下の無実を信じ、父である主人公を支え続けた家族の絆。
    中小企業が大企業に一矢報いり、スカッとする展開はさすが池井戸先生。

    池井戸先生のファンの方はどんな結末になるのかは予想ができるでしょう。
    また、同じ展開か?と思うかもしれませんが、
    読み終わった後の爽快感は何度読んでもい分がいいですよ!
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    投稿日:2017.08.16

  • 小説読んで溜飲を下げるしかない現実を考えると。。。

     かつてあった事故が参考になっているのでしょう。しかし、世界的大企業内の組織的隠蔽、ごまかし、まやかし、社会に対する甘えは、なくなる気配すらありません。それどころか今やそれは、政治やその政治に人事権を握られた国政まで、拡大している有様です。
     巨大なものに対して闘いを挑むには、勇気が必要でしょうし、諦めないという気力も必要でしょう。正義感だけでは、とても続けることは出来ません。
     一方隠蔽を図る方にしても、長いものに巻かれた方が楽だし、誰しも自分が可愛いし、保身を図りたいという心情も判らないでもありません。
     それに対し大衆は、ま、世の中こんなものだろう、仕方ないやね、私には直接関係なくてよかったよかったとやり過ごし、忘れ去ろうとしてしまうのが今の世の中です。
     そんな現実の中、池井戸潤さんの小説を読んで、せめて一時でも気分を晴らすしかないのでしょうかねぇ。ただ、大震災や原発事故の後、少しずつではありますが、変わってきたような気がします。
     今回のお話は、本筋の他、PTA内部のとても身近な話題も加味されているのが、ちょっと面白いところであります。そして、当然のことながら、我々読者の期待する結末が待っているのであります。文句なく面白いです。一気読みは間違いありません。映画化もされるそうですが、きっとそちらも、見れば気持ちよく映画館を後にすることが出来るでしょう。でも、フィクションの世界だけ満足していいのかなぁと思ってしまうのは、私だけではないと思います。 
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    投稿日:2018.06.10

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