【感想】私たちは生きているのか? Are We Under the Biofeedback?

森博嗣 / 講談社タイガ
(78件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
18
33
11
0
0
  • 生きているとはどういうことか。

    ハギリ博士一行,新たな地「富の谷」を調査。彼らが体験する“新しい生命のあり方”。
    で,事件に巻き込まれる(笑)。

    限りなく寿命が延び,子供も生まれず,ロボットとヒトとの境や仮想と現実の区別がますます曖昧になる世界で,
    生命と何か,生きているとはどういうことかを問う。それに対するハギリ博士らの考えは興味深い。
    そうした問いにウォーカロンの存在は,重要な位置を占めるが,
    ウォーカロンと『スカイ・クロラ』シリーズに登場するキルドレの類似性を感じた。

    そしてこの問いのもう一つのカギ的存在であるトランスファのデボラ。
    彼女(?)との会話がまたよい。
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    投稿日:2017.04.02

  • 生きているのかと問うのは…

    Wシリーズ第五弾。フランスの博覧会から脱走したウォーカロンが、アフリカ南端にある「富の谷」と呼ばれる閉鎖された地に潜んでいるという情報を得て、ハギリ、ウグイ、アネバネの三人は調査に出かける。そこには肉体を捨て、脳だけを卵のようなカプセルに入れ、バーチャルの世界・テルグの村に生きるウォーカロン達が居た。リアルとバーチャル、夢と現実の違いとは。生きているものだけが、自分が生きているかと問う。ラストのハギリと、トランスファ・デボラの会話、求めた報酬は知性、それは友情。どことなく仄々としていてほっこりした。続きを読む

    投稿日:2017.07.13

  • サイバー空間というのが面白い。

    森博嗣Wシリーズ第5作

    今回は、特に激しいドンパチはなかったが、3人ともテルグに集まったときは、ちょっとやばいのではないかとドキドキした。毎度のことながら、最初からだれかが死ぬ(あ、助かったのだったか)様な物騒なことが起きるわけだが、電脳空間ともいうべき特殊な場でのやりとりが多く、激しい戦闘シーンはないものの、物語は面白かった。
    デボラとハギリ博士の友情の様な絆の様な奇妙な関係は、今後も面白い展開を見せてくれるだろうと期待できる。ウグイとアネバネのテルグでの、いつもと違った描写はなかなか興味深い。
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    投稿日:2020.11.29

ブクログレビュー

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  • nob274

    nob274

    このレビューはネタバレを含みます

    今回はウォーカロンの新たな形態(?)が現れる。生物、知性、感情といったことへの考察はなかなか興味深いけど、シリーズ全体の謎解きからするとちょっと寄り道感あるかな。
    6年前の作品でVR空間が出してくる先見性は流石。
    ところで、デボラの無敵感が凄いんだが、今後どう展開させるんだろうね。

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    投稿日:2023.10.14

  • りんご花

    りんご花

    このレビューはネタバレを含みます

    どこからが生きていて、生きていないのか、ここまで未来に存在していたら確かに考えてしまうかもしれない。でもじぶんが生きているのか考えるのは生きているものだけ。なるほど、と思わされました。

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    投稿日:2023.08.05

  • かづき

    かづき

    後半はデボラの痛快電撃活劇!みたいな感じだったけど、あのスピード感は好き。
    エピローグのやり取りはSMシリーズのようだったなあ。「幻惑の死と使徒」を思い出した。

    投稿日:2023.02.26

  • きゃろらいな

    きゃろらいな

    このレビューはネタバレを含みます

    テルグに閉じ込められるところは想像できてしまって、その状況に陥るまでにドキドキしてしまった。普段隙のないチームワークなのに、あそこでアネバネも入ってきちゃうのはあまりに杜撰すぎる展開でびっくりした!!
    物語で展開される生命の定義に関するそれぞれの立場からの考察は興味深く、読みながらふわふわと考えたりして、楽しかったです。
    エピローグのデボラとハギリの掛け合いが素敵でした。お花、渡してみてほしいなぁ笑

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    投稿日:2023.01.23

  • kunkun666

    kunkun666

    このレビューはネタバレを含みます

    Wシリーズ5冊目。
    生きているから「生きているのか?」という疑問が生まれる。脳だけでボディを捨てたウォーカロンの谷。夢の中で仕事をして、起きている間は自由に暮らす。管理してくれる人がいれば、ボディの病気を心配する必要もないし、物を食べてエネルギーを補給する必要もない。うらやましいかと言われると、否だね。そもそも長生きに興味はない。でもああいう世界は嫌じゃないかも。
    それにしてもデボラを呼び出すことを思いつくってやっぱり主人公はすごいね。

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    投稿日:2022.12.30

  • しみったー

    しみったー

    Wシリーズ第5作目
    タイトルの通り、生きているとは何なのか。
    感情を持つこと、生きているとは何かを自問すること。
    その答えはまだわからないのが生きているということなのかという禅問答のような葛藤が描かれていた。
    人工知能が発達した世界において、人が人の体を持って生きる意味とは何かを考えさせられた。
    喜怒哀楽や嫉妬などの感情がある限りは脳だけのバーチャル世界には居たくないなぁと思った。
    前作に登場したデボラが今作も大活躍し、ハギリ先生と仲を紡いでいるのが印象に残った。
    また、ウグイが初期とは違い、人っぽさをハギリ先生に前作の最後から見せ始めたのが好き。
    続きを読む

    投稿日:2022.06.23

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