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ロビン・スローン, 島村浩子 / 東京創元社 (33件のレビュー)
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総合評価:
くっちゃね村のねむり姫
読んでみたら、評価が今一つ低い理由に納得しました
全米図書館協会アレックス賞受賞作という作品紹介に、それなりに期待して読み始めたのですが、皆さんのポイントが低いのに納得してしまうものでした。 舞台設定はとてもよいのですよ。おそらくこの本を手に取…る人は、皆さん本好きな人で、ホントだったら電子ブックや文庫本ではなく、ハードカバーの重厚な本を部屋の本棚に並べて、その中で暮らしてみたいなんて、思っているのではないでしょうか? だから、はしごを使って本を捜すような書店なんて、その絵を想像するだけで楽しくなります。しかもそれが古書で暗号で書かれている!そして、それをグーグルが総力をあげて解読に挑むという設定は、なかなか興味深いものであります。しかし、なんだろなぁ、な~んか展開がもどかしいんだよね。しかも、苦労の末、解読された内容も今一つだし、あのフリーメイソンばりの謎の団体も、なんだか肩すかしをくらわされたような気がしました。 古書と最先端のIT技術という対比は面白いと思うんですけどねぇ。 それにしても、西洋の古い本というのは、何か心ひかれるものがあります。日本の古文書は、もっと古いのでしょうが、素人では読めませんものね。続きを読む
投稿日:2018.02.03
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run
このレビューはネタバレを含みます
ハラハラドキドキがいまいち苦手な私は、読み進むのが怖くて、最初の方はなかなか進まなかったけど、途中からだんだん、ペナンブラ氏とクレイの謎解きへかける情熱に肩入れしてきて、最後まで一気に読んでしまった。 最初はクレイの実力がわからなくて、キャットたちグーグラーにあまりにも簡単に秘密を話しすぎるような気がしていたが、ペナンブラたちが何年もかかった暗号を解いた事で、一気にフェスティナ・レンテ社の秘密に近づく。 キャットは不老不死への興味からペナンブラに協力するが、暗号解読は出来なかった。 クレイは角度を変えてもう一度謎解きに挑む。ニールやマットら友人たちの力を借り、運を味方につけて、ついにゲリッツズーンの残した遺言を見つける。それは、キャットの期待とは違ったが、ペナンブラは満足だった。 3Dで創始者の顔が浮かび上がるところはワクワクします(^^) 若い人にはこれくらい人生を軽やかに楽しんでほしい、と思う。夢のある話でした。
投稿日:2023.07.16
こってん
24時間開いている本屋さんが舞台のお話で、本好きの方なら是非!と書いてあったので手に取った 1冊。思っていたよりも本にフォーカスは当てられない。Googleに勤めるエンジニアなどが登場し、割と最先端な…描写が多い。 海外の本を翻訳したものであり、その独特の言い回しに翻弄され、よく理解が出来なかった。続きを読む
投稿日:2023.03.18
izumowol
本・印刷・図書館という昔ながらの活字文化とGoogleやインターネットという新しいIT文化をテーマにしたヤングアダルト向け小説。細々とつぎ込まれたギミックは近未来予想という側面もあり楽しい(おそらく受…けているのはこの部分だろう)のだが、ストーリー自体や肝心の落ちはYAらしく非常に浅い。わたしはどちらかというと素材がもったいないなと感じたクチだった。YAであることと、現実的に思えるあれこれが実は空想の産物(何が該当するかは調べられたし)であることを織り込み済みとして読むのが吉かな。続きを読む
投稿日:2023.02.22
isutabi
■感想■ ・うーん、個人的にはおもろないです。なのでとても時間がかかりました。でもたぶん、好きになる人はとても好きになることでしょう。そういうカリスマ的な作品ではありました。 ・表紙カバーイラストはス…カイエマさんという人のようですが気に入りました。この人のイラストの本を読んでいくのもよさそうな気がします。 ■内容■ ・ミステリ、かしら? ■設定■ 【二十四時間書店】古本屋。入社試験は梯子にのぼること。果てが見えないほどの高さまで書棚が続いている。客はほとんど来ないが二十四時間営業。二軒の本屋が合体しているようなもので店の手前の方はそれなりにふつうの本屋だが、クレイ言うところの「奥地蔵書/ウエイバックリスト」はGoogle検索にもひっかからない特殊な本だけがありどうやら暗号で書かれているらしい。そこら辺の客は全員が白髪でひたむき。世界で十二ある同種の書店のひとつ。コルヴィナがパトロンなのだそうだ。《影と本のにおいならたっぷりある》p.93 【クレイ・ジャノン】主人公の「ぼく」。元ウェブデザイナー、現二十四時間書店の店員。夜の部担当でおそらく零時から時から朝の八時までが勤務時間。 【ペナンブラ】ファーストネームはエイジャックス。二十四時間書店の「管理人」。スタインベックやボルヘスやトールキンに興味があるらしい。午前の部担当。ペナンブラという語には「半陰影」という意味もある。 【キャット・ポテンテ】天才ハッカー。Google社員のようだ。クレイにとって魅力的な女性でもある。《人生がこんなに短くて、どうして我慢できるの? ものすごく短いでしょ、クレイ》p.225 【ニール・シャー】クレイのいちばん古い友だち。ミドルスクール当時はスクールカーストの底辺にいたがクレイのおかげで引き上げられた。いまは「アナトミクス」という会社を立ち上げかなりの金持ち。オッパイ・シミュレーション・ソフトウェアでは業界標準。 【マット】マシュー・ミッテルブランド。クレイのルームメイト。棒みたいにやせている。寝起きする時間は予測がつけにくい。ILM(インダストリアル・ライト&マジック)で映画の小道具や特殊効果の仕事をしているデザイナー。コンピュータは使わない。集中力が凄い。一日あればなんでも身につけられる。 【アンブロークン・スパイン】意味は「折れざりし背表紙」。二十四時間書店に関係のあるなんかの結社(協会)。見習い、未製本会員、製本会員のみっつのグレードがある。ミスラピンはその見習いメンバー。 【コルヴィナ】フェスティナテレンテ社のCEO。ファーストネームはマーカス。エリックを寄越したらしい。どうやら世界に十二ある二十四時間書店のパトロンらしい。旧態依然の方法しか取りたくない頑固者。まあ、その気持ちはわからないでもない。コンピュータの力業で何世紀もかけて解けていない謎が一挙に解決してしまったら楽しくないよねえ。趣味でじわじわとやりたいってもんやね。 【エドガー・デックル】ニューヨークにある本部読書室の管理をしている。ペナンブラの弟子でかつてサンフランシスコ店にいたのでクレイの先輩。 【フェスティナ・レンテ】どうやら二十四時間書店のフロント企業のようだ。ゲリッツズーン書体のライセンス業務と海賊盤電子書籍を見つける仕事をしている。 【グリフォ・ゲリッツズーン】一五〇〇年頃カッコいい書体を発明した。現在そのフォントは世界を席巻している。クレイによるとマックには必ず入っているそうですがぼくのマックには入っていません。 【アルドゥス・マヌティウス】一五〇〇年頃印刷工房を営んでいた。グリフォ・ゲリッツズーンと組んだ。アンブロークン・スパインの創始者。不死者? 少なくとも「死んだとき」死体はなかった。『コデックス・ヴィータイ(人生の書)』を遺した。ラピンは奥地蔵書はすべてコデックス・ヴィータイだと言った。 【モファット】クラーク・モファット。クレイの愛読書だった『ドラゴンソング年代記』の著者。アンブロークン・スパインの会員でペナンブラの二十四時間書店の客だった。 【ドラゴンソング年代記】クラーク・モファット著。クレイが好きな本としてあげたシリーズ。ニールと親しくなるきっかけとなった。 【Google】基本、天才しかいない? 社員のことをグーグラーと呼ぶ。クレイは彼らにちょっと嫉妬心を抱いている。《この会社にはビジネスモデルってものがあんまりないんだよね》《必要ないんだ。広告でものすごく稼げるから》《でも、それっていいことよ。おかげで自由に仕事ができるもの。》p.124 【不死】なにをもって不死とするか? 【一行目】 薄暗い書棚の前で迷子になり、ぼくはもう少しで梯子から落ちそうになる。 ■メモ■ 【RPN】逆ポーランド記法。ちょっとだけForthをいじったときに使った記憶があります。フェドロフいわく《イイデスカ、RPNはこのテの仕事に便利デス》。 【アシュリー・アダムズ】クレイのルームメイトのひとり。毎朝六時四十五分きっかりに起きる。アンドロイドのように美しい女性。広告代理店の取引先担当責任者。クレイたちの暮らすアパートメントハウスの所有者。ボルダリング好き。 【アル=アズマリ】ペナンブラの前の二十四時間書店の管理者。ペナンブラの指導者(メンター)でもあった。 【イゴール】ニールの会社の社員で天才の中の天才。ベラルーシ出身。 【意思】《どちらかというと意思の問題だな》p.56 【海豚と錨亭】ニューヨークにあるペナンブラの行きつけの店らしい。愛書家のためのバーっぽい。 【インバート】客。会員番号は6MXH21。『PROKHORV』を借りていった。 【エリック】謎の客。コルヴィナの命で来たらしい。ダグラス・アダムズないしはSF全般を目の敵にしているようだ。『ERDOS』という美しい本を持ってきた。 【オリヴァー・グローン】二十四時間書店の午後担当者。静かなる男。がっちりとでかい。カルフォルニア大学バークレー校で考古学を専攻する大学院生。《すごく近いうちに、彼はとても重みのある学位を取ってえらくなり、ぼくを置いていく。実世界に居場所を見つける。なぜなら、彼には得意なことがあるから》p.36 【グランブル】ハッカー。 【グランブル・ギア3000】厚紙でてきたブックスキャナ。デジカメを二台使う。 【最大幸福の想像】マキシマム・ハッピー・イマジネーション。悪いことはすべて解決されるとして、いい未来を想像する。キャットいわく、だいたい千年くらい想像するのが限界。 【ティンブル】客。会員番号は6WNJHY。『KINGSLAKE』を借りていった。ティンダル→ラピン→インバートというふうに順に同じ本を借りていく。 【読書室】ニューヨーク本部の地下にある巨大な施設。カタコンペに似ている。 【長続き】《でもさ、何ごとも長くは続かないよね。》p.168 【日誌】店員はその日あったことを日誌になるべく細かく記述しなければならない。主には奥地蔵書の客の様子を。 【ノースブリッジ】ニューヨークにある、ニールの知人アンドレイが所有する超おしゃれホテル。ネット系は超強力。 【バーティー】クレイはキャットの協力を得て二十四時間書店で働きつつリモートでパーティーに参加する。 【フェドロフ】客。会員番号は6KZVCY。『CLOVTIER』を返却し『Murao』を借りた。ヒューレットパッカードでHP-28を開発したとか。個人的に最も愛したパソコンはHP-200LXだった(今でも物体としては持ってます)のでこの社名はちょっと特別なものです。 【ブックスキャナ】Googleにあった。《この機械は本を愛してる》p.126 【本】《本と読者の関係はプライベートなものだ》p.57 【ユニ総】ユニバーサル総合長期保管会社。過去の遺物を信じられないくらいたくさん保管している。 【ラピン】客。ローズマリー・ラピン。女性。会員番号は6YTP5T。『BVRNES』を返却し『PRZYBYLOWICZ』を借りていった。上り坂でも速度を落とさず歩ける。 【Ruby】日本人が開発したコンピュータ言語。ぼくはブログラムしたことはないけどことがないけどクレイによるととても使いやすいらしいです。試行錯誤するのに向いてそう? 【ローグ】ファンタジーRPGなどでよく出てくる盗賊。その場合職種やスキルに近い。みんながローグになった。続きを読む
投稿日:2022.10.22
とうべえちゃん
失業青年がアルバイト就職した秘密めいた書店。マイナーな書籍と謎めいた客たち。好奇心から関係性を調べ始めたその先に…。殺人するほどではないけど人生をかけて調べる人たちがいる謎を解くために本好きなパソコン…マニアが団結して取り組む。静かな冒険活劇。パソコン知識が少ないと理解しにくい点もあるけどダビンチコードみたいで面白く読めた。 あと書きから作者が関係する映画があることも知った。ぜひ見てみたい。続きを読む
投稿日:2022.04.12
ゆう
なぜ本を読むのか、と問う人がいる。言われてみれば、なぜ私はこんなにも本を読むことをやめられないのだろう。しかし、考えがまとまらないうちに、またページをめくりはじめる。なぜ本を読むのか、その答えはすべて…の本の中にある。続きを読む
投稿日:2022.03.26
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