【感想】再発見 日本の哲学 平田篤胤 霊魂のゆくえ

吉田真樹 / 講談社学術文庫
(1件のレビュー)

総合評価:

平均 5.0
1
0
0
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • hysnby

    hysnby

    平田篤胤と言うと『霊の真柱』に描かれた宇宙誕生の図や生まれ変わりの話の聞き書き等が思い浮かんでしまい風変わりな国学者た言った印象だったのだが、当時民衆の間に根付いていた仏教思想を否定しながら人間の尊厳を根拠づけるために人の誕生から死までの途を確定しようとし、その結果として、代替可能な個人という近代国家が要請する新しい時代の人間観を準備してしまったと言うのは、なかなか意表をつかれるものだった。
    仏教的な業の思想こそがある人をその人であってその人以外ではない存在とし、篤胤が言うような神の御霊を分け与えられて生まれた、初めから祝福されて生まれた人間という考えが結果的に行為する人間として代替可能な存在になってしまう。その何処か逆説的な構図が興味深かった。
    続きを読む

    投稿日:2017.02.13

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。