新刊・予約
ランキング
セール
特集・キャンペーン
ジャンル一覧
詳細検索
0
田辺聖子 / 講談社文庫 (64件のレビュー)
レビューを書く
総合評価:
"powered by"
Anne
たぶん誰かの本で紹介されてて、随分前から読みたい本リストに入っていた本。 最近、『姥ざかり』シリーズを読んで田辺聖子さんの本で他にも読みたいのがあったはず…と思い出したので。 最初は、乃里子にも剛に…も好感をもてなくて、これはあまり好きでないジャンルかも…と思っていたけど、いつの間にか乃里子に感情移入してしまっていて、後半は一気に読んだ。 なんか、悲しいくらいに共感してしまう部分がちらほらとあって、一緒に虚しくなる場面も。 中杉さんは好き。 続編の『苺をつぶしながら』は、気になるような、でも読むのがちょっと怖いような。 続きを読む
投稿日:2024.02.11
糸冬
あまりにも生々しく、あとがきの筆者の言葉を借りれば苦瓜のような後味が残る小説。 剛との生活の中で少しずつ自分を削り取られてすっかり空っぽになってしまった乃里子が自分を取り戻す為にした決断にエールを送り…たい。続きを読む
投稿日:2024.01.06
たみこ
このレビューはネタバレを含みます
この人は恋愛における細かい想いの変化を表すのが本当にうまい。 この人しか考えられないしどんなことでも愛せる、から、もう無理なんだろうな、となるところまでを一冊で書き切れるのがすごいと思った。 愛しいと思っていたことが全部だるくなるのも。 田辺聖子の本の中でいちばん好きな作品かもしれない。 あと、この男が結構亭主関白というか束縛系というか前時代的だった。まあ、ちょっと昔の本だからな。 「好きやったわ。とても、たのしかったし。何もかも好きでたまらないくらい。たのしかったわ、三年間 どうしてこんなことになったのか、わからないけど。もう前みたいにできない」 「ここにいてくれ。乃里ちゃんのしたいようにするから」 「ああ、そうしたいわ。とても」 この辺が恋愛の最後をすごく上手く描いてると思う。
投稿日:2023.12.22
詠
楽観的な主人公とか、あんまり好みじゃない。 と思いつつ、読後は乃里子シリーズぽちりました。 安定に、明るくおもしろい。 乃里子さん自分にはないもの持っててなんか惹かれました。
投稿日:2023.08.21
aizakinao
だましだまし上手くやってきたつもりなのに、許せていたことが許せなくなって、笑い声よりも沈黙で息が苦しくなっていく。季節の移ろいを自分だけが感じているような、静かな物語だった。 夫の機嫌を取り、食事の…支度をし、夫を立てるように親戚付き合いをし、プライベートを詮索される。そんな生活を続けた乃里子は、「私」ではなく「夫の一部」となってしまった自分に気づく。男性から見たら「結婚したならば当たり前だ」と思うのかもしれない。けれど、結婚によって妻が強いられるあれこれは本当に当たり前なのだろうか。このシーンを読んだとき、「あなたは?」と自身にも問いかけられているようでぞっとした。私は? 私は結婚前と変わらず今も、「私」のまま? 小説だけでも素晴らしかったのに、一文字も抜かりのないあとがき。心のうちをぴたりと言い当てる田辺聖子さんの言葉に、彼女が選んだ職業が小説家で本当に良かった…と思った。続きを読む
投稿日:2023.01.17
つき
にがい。 作中に出てきた、ブリジットバルドーの言葉 しあわせに生きるためには、こっそり一人で生きることだ、 に尽きる話だと思う。 夫婦って、二人三脚で生きていくのが理想なんだろうけれど それぞれ違う…世界をどこかに持っていないと、 色々なことを許せなくなっていく。 許せなくなると、 だんだん、リズムが合わなくなって 二人では歩けなくなる。続きを読む
投稿日:2022.09.15
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。