最後の資本主義

ロバート・B・ライシュ, 雨宮寛, 今井章子 / 東洋経済新報社
(9件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • izusaku

    izusaku

    このレビューはネタバレを含みます

     少し前に読んだ「上級国民/下級国民」で本書に触れられていたので図書館で借りた。
     ウォルマートの富豪トップ10人のうち6人が相続により莫大な財産を得て、しかも米国の下位42%が所有する富を上回っているという。株主への富豪は政治家とつながり自分たちにさらに有利になるように制度を変えてきた。1980年頃から企業は株価を上げることが使命であるという考え方に変わり、上げるべき労働者の賃金(富)が株主やCEOに吸い上げられ続けている。
     トランプ政権は(超)富裕層と貧困層を基盤にしている。労働者の賃金を抑えつつ雇用を確保し、貧困労働者の指示を集め、一方で富裕層に有利になるよう立ち回っている。ライシュの主張にあるように中間層の存在感が希薄だ。
     米国の労働長官やオバマ前大統領のアドバイザーを

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    投稿日:2019.11.10

  • maromaro0013

    maromaro0013

    アメリカの格差がいかにすさまじいか実際のデータを交えて解説されている。
    早く労働者階級から脱出したい。

    投稿日:2017.12.24

  • whitepapersort

    whitepapersort

    政治献金や天下りをエサに自分たちに有利なように市場のルールを変更する各業界の強欲さに呆れ返る
    法律の成立を妨害し、法律を骨抜きにし、あるいは執行させないよう予算を削らせる
    身勝手の極地だろう
    歪んだ資本主義ではなく、資本主義を歪めたのだ
    こんな市場を誰が信じるというのか
    ビジネスマンとしても大統領としてもトランプがでてきたのは当然だと思えた
    市場万能という神話は誰がルールを決め、ルールを執行しているかを見過ごさせるというのはもっともな指摘だ
    富裕層は嫌がらせのためにこんなことをしているのではない。
    ただただ自分のことしか考えていないだけなのだ
    昔のように下位層で連帯し、歪められたルールを元に戻すことが必要だというのは賛成する
    訳者あとがきで日本はむしろ超富裕層の程度が弱まっているとあったが、これは日本人が逸脱を許さないことと金に対してマイナスイメージがあるせいかもしれない。
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    投稿日:2017.12.19

  • kameiabduljabba

    kameiabduljabba

    拮抗勢力の衰退、労働組合、中小企業
    ※健全で信頼されるカウンターパワーが必要
    グローバル化と技術革新は遠心力を持つ、繁栄を分かち合うための抜本的手段が必要
    ステークホルダー資本主義対株主資本主義、ステークホルダー資本主義を勝利させなければならない。
    新たなルールの構築が必要
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    投稿日:2017.12.06

  • aya00226

    aya00226

    ゲームのルールを作れるだけの権力を保有している人々に富が集まっている。

    自由市場は荒野に自生しているわけではない。ルールが市場を創造している。国家がルールを定める。
    小さな政府と大きな政府、自由か規制か、の選択は無意味。
    どういうルールか、が問題。

    市場支配力はどのくらいが適当か。正解はわからない。
    自己破産のルールの個人と企業の違い。
    自由とは、誰にとっての自由か。企業の自由か普通に働く人の自由か。

    自然産物には特許は与えられないのが変更された。肺炎球菌ワクチン。製薬会社が自社製品を処方した医師に報酬を払うことは合法。
    ミッキーマウス法=著作権法が伸びている。
    ゲーブル会社の独占により、ネットの料金が高く、スピードが遅い。
    種子を産まない大豆のため、種子会社に依存する農家が増えた。
    ICTの独占。アップル、グーグル、フェイスブック、ツイッター、アマゾン、アリババなど。

    独占禁止法の適用に正解はない。政治的力を発揮させない視点。この視点を見失っている。経済力の横行によって暗に政治的独占が進行している。

    新しい時代の倒産。大手航空会社のすべてが過去20年以内に一度は倒産している。大きすぎて潰せない。
    学費ローンは解消できない。

    執行の独占。
    判事を選挙で選ぶようになった。

    給料がその人の価値を決める、というのはトートロジー。CEOの高い報酬はストックオプションによる。
    人件費を削るのが株価を上げる短期的な方法。その結果、ストックオプションで高い報酬を得る。売上を上げるよりも、短期的な株主へのリターンを選択する。
    自社株買いなど、人件費が増大しないため、長期的な売り上げは上昇しない。

    労働者の交渉力が弱まった。グローバル化による人件費の抑制。ドイツは労働組合のちからが強い。ウエルチは、業績が良いときでも人を入れ替える。
    失業率が高いことも一因。
    GMは労働組合があるが、ウォールマートにはない。

    最低賃金を上げると失業が増える、のは言葉のあや。最低賃金は小売サービス業が多いので、雇用の減少はわずか。競争が激しいので物価の上昇もない。

    所得格差と教育格差。
    相続税の緩和で、働かないお金持ち増加。家族信託は最大90年であったのが無期限になった。王族信託によって、何世代も引き継げる。

    私立大学は潤沢な寄付による基金がありその運用益は非課税。公立大学の基金はほとんどなく、補助金は削減されている。公立大学の学生が増えているため一人あたりの予算は少ない。

    自由市場か政府か、というのは見せかけの選択。市場の設計、構築、機能させる選択肢が見えにくくなっている。

    このままいくとどうなるか。
    他人を大幅に裕福にするという理由で、自分にも少しは有利な話を断る1000ドルを二人で分割する実験。
    相互不信感の中で、疑心暗鬼、不正行為の横行、などにより世の中はマイナスサムゲームになる。
    草の根運動による政治力が減少した。人々は、労働組合、在郷軍人会のような組織にさく時間がない。

    アメリカは二大政党以外の選択肢が生まれにくい仕組みになっている。

    独占禁止法の活用。製薬会社、クレジットカード業界の寡占を防ぐ。グラススティーガル法を復活。フランチャイズ契約約款の改善、株価吊り上げのインサイダー取引の禁止、法の完全執行、罰金処罰による会社の違反の抑制。

    従業員とCEOの報酬比率による法人税の増減。または労働者の給与を上げると法人税率が下がる仕組み。
    会社は誰のものか。株主か、ステークホルダー全員か。
    株主資本主義とステークホルダー資本主義との違い。合成の誤謬。

    ロボットによる労働力の代替。ケインズの「余暇の使い方に悩むようになる」という予言が実現したら。
    思考実験=すべてを作ることができる小さな箱があるとする(Ieverything=アラジンのランプの現代版)。ほしいものができても、失業していれば誰も買えない。
    多数による大量生産と大量消費が、少数による無制限生産と、それを買える人だけの消費。

    十分な拮抗勢力の台頭によって、バランスが保たれるはず。
    知的財産の保護は、その1代限りでよい。
    相続税の復活で、金持ちの固定化を防ぐ。
    ベーシックインカムがあれば、芸術活動やボランティア活動に専念する人も増えるだろう。
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    投稿日:2017.05.22

  • lvseven

    lvseven

    「暴走する資本主義」から10年。その後も富の格差は広がり続けている。本書のテーマは一貫して自由経済と政府の対立軸がなくなっていること。資本主義は自由経済によって健全な競争が保たれる前提だが、資本主義の勝者がゲームに勝つことよりルール(法律)を変えることを優先した場合、富は適切に配分されずに一部に集中し続けてしまう。
    問題定義からその真因分析、そして目指すべき方針まで示された優良図書。
    続きを読む

    投稿日:2017.05.13

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