【感想】このたびはとんだことで 桜庭一樹奇譚集

桜庭一樹 / 文春文庫
(20件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
2
6
7
0
0
  • まずまず

    やはりこの作家さんは長編でこそ良さがある,という感じがするので,ちょっと消化不良の感は残るものの,まずまず面白かったと思います。

    中でも「このたびはとんだことで」のブラックさはなかなか良い。

    投稿日:2016.12.23

ブクログレビュー

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  • ちこ(´・ω・)

    ちこ(´・ω・)

    「モコ&猫」
    恋心ではなくて。
    抱いている気持ちに簡単に名前をつけられていれば、こんな複雑な想いを味わう事はなかったのだろうな。

    「このたびはとんだことで」
    ことんとなる度。
    女の意地の張り合いのようになっているが、流石にやり過ぎなうえに最後には狂ってしまっていただろう。

    「青年のための推理クラブ」
    窓辺から見てた。
    偶然が重なったとはいえメールが届いてなければ、大事になり問題になり大変なことになってただろうな。

    「冬の牡丹」
    自由に生きてる。
    心配してくれるのは有り難いことかもしれないが、勝手に段取りを決めて逐一確認されたら無理だろうな。

    「五月雨」
    最期の一匹とは。
    語られた話が本当のことだったとしたら、それは三十年近く前に出会ったものと同一人物だったのかもな。

    「赤い犬花」
    冒険をした日に。
    こんな選択肢を選ばせてしまう前に、悲しみの中で気付いたのかもしれない感情を贈ればよかったのにな。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.09

  • おじょー

    おじょー

    奇譚集、と銘打っているだけあって何とも奇妙な感覚をもたらす短編集。ただ設定が異質なのは骨になった男が妻と不倫相手のやり取りを傍観する表題作と、夜のホテルでホテルマンが見た幻の話「五月雨」だけで、他は日常で有り得る話。しかし大学で一目惚れした相手をただ見つめるだけの話「モコ&猫」が、アパートの隣人との交流から己を振り返る「冬の牡丹」が、田舎での地元の子との冒険「赤い犬花」が予想外の歪さを見せてくる。映写機でのフィルムを見せられているような距離感から急に距離を詰めて揺さぶって来る語りがが桜庭さんらしい。「冬の牡丹」「赤い犬花」に漂うどうしようもない切なさが響いた。続きを読む

    投稿日:2023.07.22

  • りせ

    りせ

    桜庭一樹さんの神秘的な世界観には
    定期的に触れたくなる。

    期待に違わず、ちょっとひやっとするようなお話が多くて満足した。

    それぞれが独立したお話なので、読みやすい。
    すぐに桜庭一樹さんの世界に入れた。

    モコ&猫
    冬の牡丹
    が好きだった。 
    続きを読む

    投稿日:2022.07.16

  • カイ

    カイ

    モコ&猫 普通でない愛
    このたびはとんだことで 男の骨壺を挟んだ妻と愛人
    青年のための推理クラブ と見せかけて?
    冬の牡丹 残念美人のグダグダ
    五月雨 吸血鬼もの
    赤い犬花 少年が田舎で冒険

    投稿日:2021.02.08

  • shushu

    shushu

    心の中に、普段は目を背けているような影を持つ
    そんな登場人物たち。

    苦い笑いを浮かべたくなるような
    そんな短編集

    投稿日:2020.11.15

  • DK

    DK

    このレビューはネタバレを含みます

    完全にノンシリーズで関連なしの短編集。解説にも同じ趣旨の話があったが、長編作品のある一部分を切り取ったかのような味のある作品が揃う。つまり、この続きを見てみたい、とか、彼らのその前の話を見てみたい、という感情が湧き出てくる。それだけ、各編の登場人物は濃く、その設定は魅力的である。「モコ&猫」の好きでいることの不思議な切なさ、「冬の牡丹」に見える漠然とした生き辛さは心に響いた。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.10.22

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