処刑までの十章

連城三紀彦 / 光文社文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

平均 3.0
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ブクログレビュー

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  • syukashizuka

    syukashizuka

    このレビューはネタバレを含みます

    平凡な男が突然消えた。
    弟・西村直行は、義姉・純子に頼まれて真相を探る。しかし、次第に義姉の嘘が明らかになっていき、彼女を疑いながら兄の行方を追う事になる。兄を殺したかもしれない女に密かに熱い思いを抱きながら、真実を求めて事件の迷路を彷徨う。連城三紀彦一周忌に捧げられた作品。

    最後に急に畳み掛けてきた印象。
    中盤まで、直行による地道な捜査パートが続く。しかし、終盤で急に真相が目の前につきつけられる。気付きから解答までが一気に飛躍してしまうので、せっかくのじわじわ固めてきた足場が無意味になってしまったような虚無感。結局、何故森脇が団地の一室に加島と同居する事になったのかの説明がまるで無い。

    純子が嘘をつく意味が分からない。
    犯人と思わせておいて、ラストでひっくり返すというのは珍しくない手法である。しかし、それをやるならば、純子の疑惑を完全に払拭してほしいものだ。夫の横領を隠す…という為の嘘なのだろうが、その夫の無事が危ぶまれているのに、何を隠す事あらんや。何だか突き詰めていくと、主人公サイドは善人ばっかりで、何かもう…。

    純子めっちゃビッチじゃん(笑)
    途中まで、殺人犯かも…みたいな疑惑を匂わせていたので、直行を手玉に取る事で、事件の隠蔽を図るという考えがあるのかと思った。しかし、最終的に夫を純粋に心配した心労のあまり、一時的な癒やしのために、かねてから好意を抱いていた義弟の体を求めてしまったというビッチ思考に一転。直接的に直行から求めたわけでもないので、完全に純子が悪い。直行可哀想すぎる(笑)

    書きながら落ちを考えたのではないか。
    いや別にそれはそれで良いのであるが、それをするにはあまりにも矛盾が多い。矛盾というと大きな物に思えてしまうので、齟齬とでも言うべきか。何となくしっくり来ないのだ。途中まで比較的面白かったのに、置き去りにされた感じがした。

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    投稿日:2020.11.07

  • くまがい

    くまがい

    大好きな連城の遺作であるが、長さや舞台の広さのわりにはやや地味な印象。これまでに散りばめられてきた要素がうまく収斂していないので肩透かしを食らった感がある。終盤にさしかかって、ある男の言葉によって真相がいっきに近づくが、このやり方はすこし安直にもおもえる。なんとなく、連城はあんまり長いのよりも短篇や中篇くらいのがうまい気がする。続きを読む

    投稿日:2018.06.15

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