【感想】決定版 一億人の俳句入門

長谷川櫂 / 講談社現代新書
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
2
3
3
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • eu_rasia

    eu_rasia

    何となく読了。俳句素人には難しすぎる部分も多かったんですが、音より拍で考えるとよいという話や字余りは勢いや切迫感が生まれるという話は感覚として納得いきました。ほぼ確実にパクリじゃない・後発の句の方が優れていた実例から考える類句どうする問題も面白かった。続きを読む

    投稿日:2023.04.17

  • 1397195番目の読書家

    1397195番目の読書家

    なぜ切字を使うのか。
    なぜ季語が必要なのか。
    この2点に集中して解説してくれます。

    特に切字のところが良かったのですが、それは俳句の型の4分類が明快だから。
    1 一物仕立て 生きながら一つに冰る海鼠
    2 一物仕立ての変形 山も庭に動き入るゝや夏座敷
    3 取り合わせ 菊の香やならには古き仏達
    4 取り合わせの変形 さまざまの事おもひ出す桜かな

    私は以前から俳句には初見でやたら意味がとりにくいものがある、論理の飛躍について行けないものがあると感じていました。
    既知のはずの日本語なのに、どのように読めばいいか混乱してしまうのです。

    本書の4分類のように有限個のパターンのどれかだというなら、混乱のおそれはずいぶん少なくなります。
    しかも、①切れはあるかないか、②一物仕立てか取り合わせか、の2通り×2通りだというのですから、なおさら分かりやすい。

    ページ数も少なく、基本的な原理に絞ってあるという感じ。
    この原理を足がかりとして、これまで読み飛ばしていた作品を読み直してみたくなりました。
    続きを読む

    投稿日:2022.12.31

  • nahokoy

    nahokoy

    まだ俳句始めて3ヶ月ほどだが、ちょうど悩んでいたテーマに上手く答えてくれていて助かった。
    ・韻文と散文
    ・一物仕立てと取り合わせ
    ・切れについて
    自分が作れるのは一物仕立てばかりだなあ(その単語は知らなかったが)と思っていて早くも限界を感じていたので。散文に近いから取り組みやすいが、内容にはっとする驚き不可欠と、まさに納得。取り合わせのスタイル、切れを有効に入れる、を意識しようと思った。続きを読む

    投稿日:2020.02.24

  • ringo-lover

    ringo-lover

    第1章 俳句の音楽
    第2章 一物仕立てと取り合わせ
    第3章 切れと切れ字
    第4章 一物仕立てと取り合わせの見分け方
    第5章 一物仕立てと取り合わせの詠み方
    第6章 季語と季題
    第7章 無季と季重なり
    第8章 循環する時間
    第9章 日本語の構造
    続きを読む

    投稿日:2014.04.21

  • koochann

    koochann

    このレビューはネタバレを含みます

    俳句作りの入門書ですが、ノウハウ本ではなく、俳句とは何かを考えさせてくれる好著でした。俳句は17音ではなく、17節。切れと季語が二つの特徴。など、恥ずかしながら改めて知りました。芭蕉の句をふんだんに紹介しつつ、切れが生み出すリズム感、一物仕立てか取り合わせか、季語がなぜ1つなのか、芭蕉が季語なし、重季語の俳句を作っているなど、興味深い記述です。「古池や 蛙飛こむ 水のおと」「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」がなぜ名句なのか、説明に説得力があり、私も創ることができそうな気持ちがおこりました・・・

    レビューの続きを読む

    投稿日:2013.08.17

  • rats

    rats

    正岡子規や寺田寅彦の影響で、俳句を始めてみたいなーなんて思っていたところ発見。新書ということもあり気軽に手に取った。

    最初の一冊として、なかなかによかったと思う。「五七五」「切れ」「季語」などの俳句の約束事について、「なぜその決まりが存在するのか?」という観点から掘り下げて説明してくれるのは初心者にとって大変ありがたい。名句とされる作品を実際に鑑賞しながら話が進められるので、観念的になりがちな論の中でも著者の意図が伝わってきやすいのがよかった。一文字違うだけで名句が駄句になるなど、例を上げて説明されると全くそのとおりだと腑に落ちた。このような確かな実感をもって俳句を鑑賞できたのは初めてかもしれない。大きな収穫。

    改めて振り返ってみると、今までは俳句の味わい方というものがよく分かっていなかったのかも。散文を読むときのようにざっと字面を追うばかりで、一語一句を揺るがせにしない姿勢が欠けていたのかなと反省。俳句って今ひとつピンと来ないなーと感じていたのもそのせいかもしれない。本書の内容を自分なりに消化しながら、少しずつ色々な句に触れていきたいと思えた。
    俳句を読みたい、そして自分でも俳句を作ってみたい。そんな気持ちが膨らむ一冊。
    続きを読む

    投稿日:2012.01.16

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。