【感想】傷だらけのカミーユ

ピエール・ルメートル, 橘明美 / 文春文庫
(171件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
32
86
39
1
1
  • 完結編にして最高傑作!

    アレックス以上に途中から予想外の展開に。
    三部作とはよく言ったもので、見事に三作でひとつをなす、歴史的傑作シリーズ。男と女にまつわる犯罪が中心にあるのもフランスぽくってよい。ちょっとした漂うユーモアも続きを読む

    投稿日:2016.12.31

  • 三部作の完結編。切ない余韻を残す傑作ミステリー

    カミーユ警部シリーズ三部作完結編。
    イレーヌの事件をかなり引きずってる内容なので一作目を読んでいない人にはちょっと分かりづらいかも。
    カミーユの恋人が強盗事件に巻き込まれ、またしてもイレーヌの事件の再来かと嫌な予感が頭をよぎる。
    まったくの孤立無援の状態で孤軍奮闘するカミーユ。
    後半、単なる強盗事件は全く違った顔を見せ始める。
    とにかくカミーユが可哀想、切ない。
    読み終わってみれば、タイトル通りの傷だらけのカミーユであった。
    続きを読む

    投稿日:2016.10.28

ブクログレビュー

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  • Foxy girl

    Foxy girl

    なぜだか早い段階で犯人がわかってしまったのは残念だが、自分のディテクティブスキルがあがったということでよしとしよう。

    投稿日:2024.02.06

  • agnes

    agnes

    このレビューはネタバレを含みます

    ヴェルーヴェン3部作の最後、これまたあきれるほどの忘れっぷりで我ながら驚いた。それにしても再読して作品の魅力が倍増したように思う。ルメートルの他の長編も久々に挑戦してみようか。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.01.21

  • ゆきやまま

    ゆきやまま

    ヴェルーヴェン三部作コンプリート。……なんだけど、残念なことに前作たちを凌ぐ衝撃がなかった。

    妻イレーヌを殺されて五年、ようやく立ち直ったカミーユに新たな出会いが訪れる。そのアンヌが強盗事件に巻き込まれて重症を負う。愛する人を二度と亡くしたくない想いから、職場にはアンヌのことを隠し、私情に駆られて逸脱した捜査をするカミーユ。その行動がカミーユ自身を危機に追い込んでいく中、アンヌを執拗に狙う犯人の目的とはーー

    犯人がアンヌを執拗に襲撃するのは顔を見られたからと思っていたのが、その裏に驚きの目的があって、カミーユはまんまとやつの狙い通り行動することになる。それがわかってきた頃には読むのは止まらなくなるのだが、前作たちのような緻密な伏線はなく(なかったよね?)、特に犯人の正体には後出しジャンケン感が否めない。まあ、でも、全ては作中でカミーユが言うように「おれ自身の問題がこの事件になったんだ」の通りである。そしてカミーユはしっかりと自分でけりをつける。なので一応のカタルシスはあるが、何もかも奪われたカミーユがイレーヌとの想い出の詰まった(しかし死亡場所でもある)アトリエのある家に帰るラストはとても重たかった。もう立ち直れないんじゃないか、この人は。冗談じゃなくルイを養子にして、そばにいてもらえ(笑)。

    あいかわらず映像が目に見えるような描写力なので、一度波に乗ってしまえば読み進めるんだけど、面白かったかというと微妙。でも読み終わってみれば重厚なノワールにも思える。ただ、地の文(カミーユ視線)と一人称(犯人視線)が頻繁に交代するのは慣れるまで辛い。編集が字体を変えるとかわかりやすくして欲しかった。海外小説読み慣れた自分でも混乱したので、これを初海外小説に選ぶ(人はいないと思うが)とまず挫折する気がする。
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    投稿日:2024.01.09

  • きゅう

    きゅう

    フランス版ジョン・マクレーン(?)と言ってもいい位不運な主人公のカミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作完結編。

    シリーズの中では、一番残虐なシーンが少ない作品でしたが、面白さも比例するような感じに思われます❗最後に意外などんでん返しがあるものの、個人的にはシリーズ中で一番つまらない作品でした❗

    このシリーズは、全体的に残虐で、読んでいて気持ちが憂鬱になりがちになりますが、先の展開が気になって、不思議と最後まで読んでしまう、魅力のある作品です♫
    続きを読む

    投稿日:2024.01.08

  • hocco21

    hocco21

    昨夜、一気に本1冊読み上げました。
    ピエール・ルメートル「傷だらけのカミーユ」(文春文庫)。
    身長145センチの警部が主人公で、シリーズ第3作です。
    面白いですよ~!!!
    でも、今日お話したいのはこの本の中にある1つのフレーズです。
    『想像力のない人間はえてして形式にこだわる』
    何かうう~んとうなずかされてしまいます。
    所で、この所寒くて自ら外に出る機会も減り、
    かててくわえて内務大臣の司令であちこち御用達に翻弄されています。
    で、私の実感、『能力のない人ほど惰性に流される』、ジャンジャン!
    続きを読む

    投稿日:2023.12.20

  • 橘

    このレビューはネタバレを含みます

    ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作完結編。つらいけど面白かったです。
    カミーユ、こんな仕打ち(?)受けるほどの事したっけ、という思いが拭えません。今回の真犯人も逆恨みだろう……「えっ貴方なの!?」ってとてもびっくりした。
    アルマンが食道癌で退場したのも悲しいし、ヴェルーヴェン班もうルイしかいない。カミーユもいなくなるんだろうし……ル・グエンが上司のままなら違ったかもだけど、彼は昇進したからカミーユの上司はミシャールっていうわからない人になってる。
    北欧の警察小説の上司、だいたいこういうわからない人だからそういう風土なのかな。特捜部Qもそうだ。

    カミーユの傷だらけの暴走に心を痛めながらも、ちゃんと真犯人に突き当たるのは有能です。
    自分自身もよく分かってないから、と相談せず暴走してるのも、周囲のルイやル・グエンにとってはつらいな。イレーヌの事件で部下だったアルヴァンの酷い裏切りに会ったのも尾を引いてるんだろうけど、残った仲間との結束を固めてたら…と思うのももう遅い。不器用。

    ヴェルーヴェン警部シリーズ、3作とも凄惨な事件でした。それでも3作は寂しいな。カミーユの人生、報われてほしい。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.12.02

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