【感想】これからのビジネスは「きれいごと」の実践でうまくいく―環境ブランドで日本一になったサラヤの経営

2016年56冊目。

エコ洗剤「ヤシノミ洗剤」や、天然素材のみの甘味料「ラカントS」などの自然派商品を出し続けてきたサラヤ株式会社。
現代表取締役の更家悠介さんがその歩みとビジネス哲学を語った1冊。…
石鹸、甘味料、医療機器など、幅広い分野にまたがっているように見えるが、その根底にはルーツである熊野川の清流をイメージした「無理なく・無駄なく・汚れなく、人や物の流れをきれいにする」という一貫した信念がある。
富士フイルムの多角化戦略がとても美しいと思っていたが、同じように根底に芯がきちんとある多角化なのだと感じた。
NPOとの協働や、ウガンダでのBOPビジネスを手掛けるなど、非営利セクターの人にとっても参考になる考えが多い。
例えば環境保護のNPOが視察に入ろうとしても断られてしまうが、一企業としてビジネス上の視察ということになれば受け入れられやすいという話は、非営利団体にとっては持っておくべきコラボの手段の一つだとも思える。
ウガンダにおけるアルコール消毒プロジェクトを、今後は現地生産体制を目指すということで、その行方が非常に気になる。
たまたま知り合いがこの会社で働いているということも知り、今後ますます注目していきたいと思う。続きを読む