【感想】幻の女〔新訳版〕

ウイリアム アイリッシュ, 黒原 敏行 / ハヤカワ・ミステリ文庫
(82件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
24
35
13
4
1

ブクログレビュー

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  • べる

    べる

    面白かった。
    古典ミステリー?古いのは読みづらくて最初の状況把握までは時間が遅く感じたけど妻が殺害されて死刑執行日までカウントダウンされていく時にはもう物語にのめり込んでいた。
    昔の親友を頼って幻の女を探してもらう
    同時並行でキャロルにも動いてもらって情報収集するとき緊迫した雰囲気が楽しめた。
    なかなか情報収集が上手くいかずどうなるんだろうと思っていた矢先に急に真実を突きつけられて驚いた。
    犯人探しなんてすっかり忘れていたので、そうかそういえばミステリーだから犯人がいるのだなとハッとした。
    そこからの展開は早く、焦るように読了してしまった。
    面白かった!
    独特で詩的な文章最初はなれなかったけど、読み進めるうちにすんなり入ってきて違和感がない。
    他の作品も読んでみたいと思った。
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    投稿日:2024.04.13

  • ぼじょまる

    ぼじょまる

    このレビューはネタバレを含みます

    ・あらすじ
    妻殺しで捕まった男。アリバイを唯一証明できる消えてしまった幻の女を捜索する関係者。

    ・感想
    解説読むまでこの本がそんなに有名だったとは知らなかった。
    サスペンスの詩人と言われてるようで確かに詩的な表現が多かった。
    その詩的な表現と曖昧模糊とした状況、暗中模索な捜索が噛み合ってた気がする。
    初めて読んだけど面白かった。

    幻の女の正体と殺人犯の正体を探っていくけど殺人犯の方は予想つけやすいからすぐわかった。

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    投稿日:2024.03.06

  • Aの本棚

    Aの本棚

    “夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。”


    80年前に出版された古典ミステリーの新訳版。
    無実の罪で死刑判決を受けた主人公の無実の証拠となる女を探していくのだが、章ごとに死刑までのカウントダウンになっておりハラハラしながら読んだ。

    内容も面白かったのだが、詩的な文章がとくに好みだった。
    お洒落な言い回しが随所にあるので、普段ミステリーを読まない方や文学好きも楽しめるのではないだろうか。

    ちょうど読んだ時期が某漫画家さんの悲しい出来事があったあたりなので、作品に携わる人の原作者や名訳をした故稲葉明雄氏へのリスペクトが感じられたのも良かった。(あとがきでは新訳者の熱い思いが綴られている)

    原作者の大切にしたいものをしっかりと護って送り出して欲しいと思う。

    古い作品だがミステリー好きに是非おすすめの1冊。


    こんな人におすすめ.ᐟ.ᐟ
    ・ミステリーが好きな人
    ・どんでん返しが好きな人
    ・詩的な文章が好きな人
    ・サスペンスが好きな人
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    投稿日:2024.03.06

  • サンコン

    サンコン

    このレビューはネタバレを含みます

    洋書は登場人物の名前が中々覚えられなくて苦手なのだが、この本は登場人物も限られており、すんなり読む事ができた。
    80年位前の本だが古臭さは感じず、真相も予想できず驚いた。
    ただ刑事が犯人を泳がせていた事であれだけ一般人に危険が及んだり亡くなった人もいるのに、ドヤ顔で真相を語るシーンは少し違和感があったかな。

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    投稿日:2024.02.20

  • あぴ

    あぴ

    このレビューはネタバレを含みます

    捉えられそうで捉えられない幻の女。

    なぜ真犯人はここまで先回りが出来るのか?と疑問を抱いたときに、突然膨れ上がる違和感がたまらない。

    迫るタイムリミットと真相に気づいてる人はいるの?という焦り。

    推理小説では大概無能な刑事がちゃんと優秀だったことが意外と嬉しかった(笑)

    古典なのに今っぽい。

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    投稿日:2024.01.10

  • 一条浩司(ダギナ)

    一条浩司(ダギナ)

    無実の罪を着せられたスコット。死刑執行までに彼のアリバイを証明する“幻の女”を探し出すべく、友が立つ。

    夜のニューヨークをさまよい歩く男。どうやらムシャクシャと荒れているようだ。彼スコットは、妻と離婚について争っている最中だった。知らないバーに入ってゆきずりの女と酒を飲み、劇場でショーを見る。少し気が晴れて帰宅すると、刑事たちが待ち構えていた。ベッドで妻が絞殺されていたのだ。アリバイを証明するべく、ゆきずりの女を探し出さねばならない!しかし街へ戻って聞き込みをしても、誰も彼女のことを覚えていない。皆が口をそろえて、スコットが一人で酒を飲み、一人で劇場にいたと言うのだ。彼はそのまま妻の絞殺の疑いが晴れず、死刑宣告を受けてしまう。はたして“幻の女”はどこに……。

    ミステリーの古典的傑作として有名な本作。タイトルだけがずっと頭に残っていて、昔一度読んだことがあると記憶していたが……あれ?この話は初見だ……!たぶん、何か他の作品と勘違いしている。なんだろう?

    それにしても冒頭から引き込まれる展開だ。いったい何が起こっているのかさっぱりわからない不気味さ。主人公自身にも顔が思い出せない無個性な“幻の女”の幻想性。「死刑執行まであと何日」といった章立てで、タイムリミットがあるスリル感。投獄されてしまったスコットに代わり、彼を救うべく、親友と愛人が探偵役として立ち上がるのがアツい。次々と判明する不可解な出来事に、最後まで目が離せず一気に読める。そして至る衝撃の結末とは。はたしてスコットは助かるのか?もはやこれ以上は言うまい。20世紀前半の小説なので、エンタメに慣れている現代人には古さや既視感は感じられるかもしれないが、いまだにミステリーの名作として愛される傑作。ぜひともこれはネタバレにぶつかる前に読んでほしい。

    本作「幻の女 ウィリアム・アイリッシュ」と似た感じのタイトルか作者名で、同じようなミステリーの古典を昔読んだ記憶があるのだが、なんだったかさっぱり思い出せない……。何と勘違いしている?本作を堪能した今後は、この、自分自身にとっての“幻の作品”を探し出さねばならないようだ……(笑)。
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    投稿日:2023.12.17

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