【感想】ソードアート・オンライン1 アインクラッド

川原礫, abec / 電撃文庫
(272件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
102
88
43
9
2
  • 記念碑的第1巻

    フルダイブ型VRMMOものの、もはや古典と言っていいシリーズの、いちばん基礎となる巻である。
    この巻自体はもともと投稿作だったため、一冊で無理やり完結させたダイジェスト版みたいな内容。
    小説としてじっくり楽しむには後の巻のエピソードや『プログレッシブ』のほうがいいが、
    シリーズの基本となる設定と魅力のすべてはここにある。

    この作品の特徴は、我々の知っているゲームに忠実な世界という点だろう。
    他の多くのVRMMOものが、ほとんどゲーム機能が使える異世界みたいな違和感のない活動をしているのに対し、
    SAOではアバターの視点・感覚にいるだけで、高度なVRを使っているとはいえ表示や動作はあくまでゲーム通り。
    ゲームゆえの不自然さもそのまま存在している。

    その一方で、自分の意思でログアウトできない、HPがなくなれば本当に死ぬという状況において、
    この世界で「生きて」「暮らす」ことは「現実」でもある。
    茅場晶彦は何を目的にそんな状況を設定したのか。この状況で、人々には何が起きるのか。
    哲学的な面も含む、本格的なSF作品でもある。

    もちろん、キャラクターの魅力も人気の理由。
    ベータテスト経験者として有利な立場にあることに後ろめたさを抱きつつ、ゲームクリアのために独りで邁進するキリト。
    運悪くSAOに囚われてしまっただけの素人にもかかわらず、戦いを生き延び、人望を集めるに至った美少女アスナ。
    格好いい戦いぶりと、人間的な心の動きがいい感じ。

    先述のとおり単独では物足りない感じもするだろうが、やはりまずは読んでおきたい巻。
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    投稿日:2016.07.23

  • ラノベを敬遠するにも読んで欲しい作品

    17巻まで読んでからのコメントです(書籍で読みました)。
    「仮想世界」と「現実世界」の両方で繰り広げられる人間(AIを含む)ドラマが魅力的な作品です。

    全てのお話が巧妙に繋がっています。
    巻を重ねるごとに、より多くの人間やAIとそして世界と複雑に絡み合っていきます。
    他の方が述べられているように、本巻は他のシリーズに繋がる「基礎・基本」が詰まっています。

    最初は、「仮想世界に捕らわれたー好きな人守りながら現実世界に変えるぞー」って、良く聞くようなテーマだなーとりあえず読むかの程度でしたが、この作品は、話は膨らみます、進みます、広がっていきます。
    同じ作者のAWを読みながら、こちらの作品を読んでいると、行き着く先は・・・と考えてしまいますが、主人公と彼を取り巻く世界がどうなっていくのかとても気になります。

    **********************************************
    別の角度から見ると、ある技術が急速に発達して行く一つの時代を描いた作品でもあるのかなと感じています。
    ある技術が完成してから始まるSFは多いと思いますが、作品のなかで、どんどん技術が発達して行くものはあまり見ない気がします。


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    投稿日:2016.07.24

  • よくある話と思いきや

    ゲームの中に入って、ログアウトできない・・・よくある話かと思ったのですが、これは違いました。
    誰がやったのか、そして現実世界に戻るためのルール説明もあります。ちょっと新鮮。
    今まで読んでいた仮想世界に入ってしまい戻れなくなる、という話ではほとんどがシステムの不具合とか
    意図不明が多かったのに、これには人間の意志があります。そして、この世界での「死」は、現実世界での「死」でもある。復活の呪文も神殿での復活も無し。リアルな仮想現実です。
    主人公がどのようにこの世界を生き抜き、そしてヒロインと一緒にこの仮想世界から脱出するのか。
    王道とも言えますが、一読する価値はあるかと思います。
    続きを読む

    投稿日:2017.02.14

ブクログレビュー

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  • haruco

    haruco

    荒い!いろいろと荒いけど、後半からの展開がスピード感あって最後は割と満足した。
    こういうの好きな少年たちは多いだろうなー、と思う。SF感もあって、楽しめた。

    投稿日:2024.02.02

  • TaHi

    TaHi

    川原礫「ソードアート・オンライン1アインクラッド」読了。メタヴァース関連の本でスノウクラッシュと並んで引用されていて実際にどんな作品か読んでみる事にした。ストーリー展開は痛快で、MMORPGの世界にプレイヤー自身がジャックインするのはまさにメタヴァース。2002年上梓の先見性に脱帽だった。続きを読む

    投稿日:2023.11.25

  • 芳の

    芳の

    予想外の展開、胸キュンな場面、そしてゲームの中で命をかけて戦い愛する人を守ろうとするところ、とても良かった。情景描写も美しくてアインクラッドの景色が想像しやすくて読みやすい。(アニメを少し見たのもあるとは思うけど)小説でシリーズを読んでいきたいと思います続きを読む

    投稿日:2023.07.29

  • ゆゆ

    ゆゆ

    アニメ化映画化とたくさん話題になってるのも頷ける作品です。何よりも設定が濃い。作者の川原さんは実際にこのVRMMOが世に広まった時代から来たのでは?と思わせるくらいです。1話でとりあえずアインクラッドの中のお話自体はひと段落つきますが、伏線もたくさんあったので次巻から回収されます。とりあえず迷ったら読みましょう。続きを読む

    投稿日:2023.01.23

  • hazel8483

    hazel8483

    肌にあうかどうか
    メジャーどころにチャレンジしてみました。

    VR型のオンラインRPGゲーム
    〈ソードアート・オンライン〉に参加した
    約1万人のプレイヤーが
    ログアウトできなくなったという設定。
    それがなんと、2022年の11月!?
    2022年中に読んでおいて良かった。

    物語としては、基本に忠実で王道。
    仲間を失う経験をして
    一匹狼気味だった主人公キリトが
    新しいパートナーと出会い
    ふたたび力を合わせて
    現実世界に帰る道を探っていく。

    一作目だからか、一度区切りはついているので
    これ一冊だけでも安心して試せたわ。
    主役級キャラ2人には
    あんまり思い入れできませんでしたが
    脇キャラのクラインがいい奴だったので
    また続きを読んでみようかな。
    続きを読む

    投稿日:2022.12.31

  • nanryoとしょいいんかい

    nanryoとしょいいんかい

    私のおすすめの本は、ソードアート・オンラインです。この話では、主人公のキリトがゲームの世界であるVR(仮想空間)に閉じ込められます。そこでは、ゲームオーバーが現実の死となります。
    私がこの本で好きな話は3話の赤鼻のトナカイです。読んでない人はぜひ読んでみてください。続きを読む

    投稿日:2022.12.12

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