【感想】ドリトル先生と緑のカナリア

ヒュー・ロフティング, 井伏鱒二 / 岩波少年文庫
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • マッピー

    マッピー

    冒険小説でありミステリでもあるこの作品は、最後まで先が気になって目が離せなかった。
    まあ、最後の最後はちょっと肩すかしではあったけれど、犯人の謎を解き明かすのが本筋ではないのでしょうがないか。

    ドリトル先生がその歌声にほれ込み、彼女のためのオペラをつくった、緑のカナリアのピピネラ。
    普通カナリアで鳴くのはオスなのだが、ピピネラはメスだって家事や育児に追われていなければ唄える、と。

    そんなピピネラの数奇な一生。
    籠の鳥として鳥屋で生まれ、宿屋に買われてからも、飼い主が点々と変わる。
    貴族の家、炭鉱の労働者、軍隊、裕福な未亡人、そして窓ふき屋。
    ここまでが第一部。

    第二部では一転、籠から飛び出し、野鳥として生きるピピネラ。
    しかし籠の中で生まれ育ったピピネラは、長い時間飛び続ける体力もなければ、風をやり過ごすすべも知らない。
    何よりもエサのありかもわからない。

    結婚して子を育てようと思ったり、誰にも頼らずたった一羽で生きていこうと思ったりしたものの、やっぱり自分は人間が恋しい。
    人間のそばで生きるように自分は生まれ育ったのだと気付くピピネラ。
    失踪してしまった一番大好きな飼い主の窓ふき屋を探す旅に出ることにする。

    第三部は、窓ふき屋との再会。
    しかしまたまた、ひとりと一羽は引き離されてしまう。
    こんどこそ窓ふき屋を見つけ出さなければ、とピピネラはドリトル先生にこれまでの出来事をすべて話す。

    ドリトル先生のもと窓ふき屋を探し出すために、犬のジップと雀のチープサイドも協力して…。

    籠の鳥としてのピピネラの生活も、野鳥としての生活も、そして窓ふき屋を探す冒険も、どれもこれも面白かった。
    時々ガブガブが口を挟んでは、周りのみんなに突っ込まれているところがいいリズムになって、中だるみになる部分がなかったのもよい。

    シリーズで一番好きかもしれないなあ。
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    投稿日:2017.12.26

  • kaizen

    kaizen

    このレビューはネタバレを含みます

    ロフティングの亡くなった後、妻の妹のオルガが遺稿を整理した作品。厳密には著作者は二人。

    ドリトル先生のキャラバンで活躍した緑のカナリアのおいたち物語。
    行方不明の原稿を求めてというくだりも素敵。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2013.04.24

  • Mayuko

    Mayuko

    ★あらすじ★小鳥オペラのプリマドンナ・ピピネラを主役にした物語。ピピネラの生涯を伝記に書こうとするドリトル先生に、彼女は生まれてからドリトル先生と出会うまでの自らの運命を語りはじめる。ピピネラが親友の「窓ふき屋」と離れ離れになったことを知ったドリトル先生と動物達は、協力して「窓ふき屋」を探すことになる…
    ★感想★動物達が協力して窓ふき屋を探し出すところが感動的です。ロンドンスズメのチープサイドもいいキャラクターだし。ピピネラを大変気に入っていた作者のロフティング氏の死後、未完だった原稿を義妹のオルガ・マイクルが補完することで陽の目を浴びた作品だそうで、そのエピソードも素敵です。「小鳥オペラ」、観てみたい!
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    投稿日:2010.05.13

  • nogiyuna

    nogiyuna

    ピピネラと窓ふき屋との経緯は気になっていたから、続きが読めてよかった。岩波では一応、シリーズ12作目ということになっているけれど、連続性としては『ドリトル先生のサーカス』『キャラバン』『緑のカナリヤ』の順番で続けて読むのがお奨め。白ネズミの台詞「あんなことを言っているのは誰でしょうね?」のくだりが好き。先生も家族も、やかまし屋の主婦ダブダブに心から感謝し愛しているのがわかる。自分に重ねてしまうよな〜…でも、家族に理解してもらうには、ガミガミだけでない表現の仕方を考えなきゃならないんだな。窓ふき屋の本はどうなったろう?(2008-12-12L)続きを読む

    投稿日:2008.12.21

  • sweetcake

    sweetcake

    カナリア・オペラのプリマドンナ、ピピネラの一生をくわしく語る伝記。最初に飼われていた宿屋からお城につれていかれたピピネラは、さらに数奇な運命をたどりますが、やがてドリトル先生に助けられます。

    投稿日:2007.05.30

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