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遠藤周作 / 講談社文庫 (130件のレビュー)
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1515183番目の読書家
運命とは黒い海であり、自分を破片のように押し流すもの。そして人間の意志や良心を麻痺させてしまうような状況を毒薬と名づけたのだろう
投稿日:2024.01.23
dattsu
・小説として面白い。文が上手い。惹きこまれる。長すぎずに、短く読めるのが良い ・解説者によると「日本人の良心はどこにあるのか」というのが遠藤周作の根源的テーマらしい。確かに、そのようなテーマを感じさせ…つつ、堅苦しすぎないストーリーがよかった。普通の人間が、どのような過程でおぞましい行為に手を染めるのかが理解できる。 ・相当強い倫理観や信条でもない限り、人は組織のルールや価値観に沿って動く。所属する組織のあk痴漢や手0マが邪悪であれば、誰でも法を犯す可能性がある続きを読む
投稿日:2024.01.01
まるはん
倫理についての捉え方、命の価値や正義は、その時代に応じて大きく変わる。 10年程前のアメリカでは、半数以上の人が、日本への原爆投下は正しかったと言った。だが、今では7割の人が、原爆投下は不必要であった…と答えた。 テロは神風と呼ばれ、特攻はテロと同列に語られることもでてきた。 私たちは戦争のない国に生まれ、道徳というものを学んだから、この九大の事件を酷い話だと感じるが、例えば今、自国で戦争が始まったとして、敵国の捕虜が人体実験に使われようとしていると知ったとき、そのことに対し声を上げることは出来るのだろうか。同胞の仇を前にして、倫理を貫けるか。自分が勝呂の立場に立ったとき、恐れることは、人命を軽々しく扱うことではなく、そのことが露見して激しく糾弾されることではないだろうか。 また、時代が変わったときに読みたい一冊である。続きを読む
投稿日:2023.12.10
kivune
個々人の内なる価値判断基準、神の存在、または良心とも言われるものから行動をおこすこと。このアンチテーゼをひたすら描写したのだと思う。 あくまで組織内部の人間関係や、異性関係やなどを前提とした行動とはど…のようなものかを描写したのだと思う。 なぜ日本が太平洋戦争を引き起こし、敗戦したのか、ということにも重ね合わせられているようだ。続きを読む
投稿日:2023.11.01
なみむめも
このレビューはネタバレを含みます
あなたにとっての「良心」とはなにか。 生体解剖がどれほどいけないことだったのか、私には分からない。 ましてや戦時中で捕虜を生きたまま解剖するとは!という声が出版当時は聞こえてきそうだが、現代のわたしがこの本を読んだとしても、そのような感想は出てこなかった。 現在でも病理解剖と言うのも行われているし。 生きたまま行うのはうわ、っと思ったが麻酔はかけられていたし、描写であったようにどうせ捕虜として戦争で死ぬならば今後の生きる人のためになるならいいんではないか?っという様なことに納得してしまう自分が嫌になった。 なにか、自分が正しいと心を律するために誤魔化すような能力だけ秀でてしまい本当に考えなければいけないことを考えれていないと思った。 誰かに意見を言われたら「確かにそうだね」とすぐに意見を流されてしまい「良心」が変わってしまうような日本は今そんな世の中になっている気がする。 誤ったニュースが報道されたとしても自分で真意を調べずにすぐに自分の意見を主張する。悪いと思ったら徹底的に批判する。 その後、本当のニュースが流れたとしても前回の自分の意見を撤回することなくまた意見を変えて流される。 そういう自分にならないように意識していかなければならない。
投稿日:2023.10.25
Mio
戦時中の医療現場について。どうせ死ぬなら空襲で死ぬのも医学の発展のために死ぬのも同じである、いやむしろ後世の人々のために貢献している、という考え方は、当事者ではなく遠いところから聞くとなんとなく正しく…思えてしまうのが怖い。そして、その状況を医学界の人間目線で描いていき、やはり罪の意識を持ち続けていくのをみて、倫理観について考えさせられた。続きを読む
投稿日:2023.10.02
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