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長野まゆみ / 文春文庫 (35件のレビュー)
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総合評価:
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Jasmine
著者の「よろづ春夏冬中」『雨師』の市村兄弟、橘河が作品の中心として登場する。 「よろず〜」を読んだ時には、こんな作品につながっているとは思わず、「あめふらし」では不思議な世界がさらに広がり、幽玄な雰囲…気を楽しめた。 ウヅマキ商會という不思議ななんでも屋を舞台に一癖も二癖もある社長の橘河・部下の仲村に翻弄される市村。 物語は不可思議で、彼岸と此岸とその狭間を、行きつ戻りつするような感覚を覚える。 鮮明な映像を見ているつもりが、いつのまにか8ミリビデオの映像に変わっていて、不鮮明で不確かな世界になっており、足元をすくわれる。 読者はその都度、トラブルに巻き込まれる市村の困惑を疑似体験する。 この不思議な世界観は著者の醍醐味だなぁと感じさせられる作品。 各章において、どことなく湿度を感じる話で、「あめふらし」という表題は納得。続きを読む
投稿日:2023.03.31
いっさん 誤フォロー申し訳ありません。
長野先生らしさのある、すごく不思議な世界観のお話でした。明確に書かれていないからこその想像ができました。
投稿日:2023.03.19
橘
再読でも世界を掴むのが難しかったです。でも決して嫌いではない世界。気を抜いたら魂を取られてしまいそうで生き抜くのが過酷そうだけれど。。 市村くんはあんなに訳わかってなくても生きていられるのが不思議…と…思ったら亡くなってるっぽい。誰が生者で誰が死者なのか…揺蕩うお話でした。続きを読む
投稿日:2021.11.22
Chanrisa
数年ぶりの再読。タマシイをつかまえる"あめふらし"橘河。義理の息子の身体に移り棲んだ仲村。橘河にタマシイを拾われた市村。ナカヂマ商會で繰り広げられる不思議なタマシイにまつわる色々。読んでも謎が明らかに…なるわけではなく。義理の息子のタマシイはどこへ行ったのか、峠は何者なのか、彼が生み出したタマシイ(岬)とは?謎な部分を想像するのも楽しい。 よくわからなくても、文章が素晴らしいので、深く考えずにこの妖しく美しい世界に揺蕩うだけでも心地よい。続きを読む
投稿日:2016.03.05
yueli
最初から最後までもろBLだった。知らずに読んだので驚いた。BLはあまり得意ではないけど、面白かった。 わかったようなわからないような、文体も含め、夢うつつのまま流れるような。もっと知りたいなぁ、この世…界観、と思っているうちに終わってしまったが、消化不良ではなく、勿体ないから、わからないまま取っておこうと思えた。続きを読む
投稿日:2016.01.20
【静】
長野さん独特の耽美で瀟洒な不思議の世界の中でも特につかみ所がないというか、深く考えず、この雰囲気の中に漂えば良いのだろうね。ストーリーの中で唐突に出てきた“鷹司”という覚えの無い名前に戸惑いましたけど…、仲村の身体の元の魂の人(橘河の義理の息子)?という事でしょうか?まるでいつ終わるか分からない長雨の中に佇むようなお話でした。続きを読む
投稿日:2014.06.19
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