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長野正孝 / PHP新書 (5件のレビュー)
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harutofour
昔、古田武彦の本を読んで衝撃を受けたが、この本も衝撃的だった。鉄器の副葬品や船の発達状況から物証的に推理し、倭の時代は武装した兵を朝鮮半島に輸送するほど鉄器も舟も発達しておらず、丸木舟で人間のみ輸送さ…れ、武器や装備を支給され、傭兵として、騎馬民族に対峙したとイメージできた。また海路からの視点が面白かった。一部の推理は同意できなかったが、しばらく古代史にはまりそう。続きを読む
投稿日:2018.01.12
はんぺいたけち
古代の認識を覆す試み。ヤマト中心主義、あらゆる遺跡を祭祀のためのものだったと片付ける日本の歴史研究に対して真っ正面から挑戦している。これまでの歴史認識では、日本書紀等の文献から大きな政治の物語のみが取…り出され、倭人が航海民族として日々どのような生活をしていたのかという、目の前の日常が無視され続けていたことを気づかせてくれる。朝鮮からは渡来人以外にも多くの人々が日本列島に落ち延び、独自の文化を形成して日本文化の素地を作った。古墳はただ豪族の墓という機能ではなく、日常的に寝食をする公的な盛り場や商業施設のようなものであった、などあくまで航海民族の視点から、鉄の動向を軸に研究している。古代に関して新たな視座を提示している。続きを読む
投稿日:2016.09.22
ドラソル
古代史を解くカギとして、鉄を持ち出して色々と推理する一冊。 在野の一介の学者である著者の分析が正しいか、自分にはわからないものの、真新しい見方を知ることができた。
投稿日:2016.09.19
「おやっさん」
従来の歴史学は、記紀を中心に据え、神学論争をしてきたようなきらいがある。 長野正孝氏は、船と港の専門家であり、世界史レベルで、人間の活動を歴史的に検証する態度である。 この本は、中国、朝鮮、そして古代…日本における鉄の交易を歴史的に分析しながら従来の所謂通説を覆している。 エジプトのピラミッドが、雨期に農作業ができない民の究極の公共事業であったというのが通説になっている。 人間、とにかく、まずきちんと食べていける状況を作ってくれるリーダーに従っていくのが常識だ。 古墳もただ単なる墳墓ではなく、古代交易における「おもてなしの場」であったということ。 出雲の巨木遺跡、それは、船舶の望楼であった。 何でもかんでも祭祀場にしてしまう、安直な歴史学者。 なかなか、痛快な読み物でした(笑)。続きを読む
投稿日:2016.01.10
ichien
このレビューはネタバレを含みます
鉄資源をめぐる政治経済の動向は全くそのとおりだと思うけれども、遺物遺構の解釈についてはなぜそう確信できるのかよくわからない。説明を端折りすぎな気がする。
投稿日:2015.11.07
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