叛逆航路

アン・レッキー, 赤尾秀子 / 東京創元社
(31件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
8
9
4
6
1
  • 七冠は伊達じゃない?

    最近の海外作品の常でいつもの様にまったく説明無しでの主人公ブレクの一人語りで物語はスタート。話は昔からよくある復讐譚らしく、主人公が何故彷徨うことになったのかの過去パートと復讐の為の現在パートが交互に語られる。ラドチという帝国が版図を広げ他の惑星を侵略し併呑する為に当地に送り込んだ戦艦のAIが主人公で自らの人格を四千人の人体に転写した生体兵器〈属躰〉として侵略任務に当たっている。ところがある事件からシステムから切り離され一人だけ生き残ってしまうのだが・・・。

    帝国、蛮族、戦艦AIなど目新しい設定はなく通常のスペース・オペラのフォーマット。帝国内の人間関係は特有の家系やジェンダー意識を説明なしで語るのでよくわからず。ブレクの復讐の準備もマジそれだけ?というモノだし、後半の皇帝への謁見もそんな簡単でいいの?と突っ込みどころ満載。まるでハリウッド映画のシナリオを読でいる感じで小説としての厚みもないのでSF小説を読んだ!という気がしない。SFガジェットは使われているものの、その仕組みや成り立ちについても言及されず文化や宗教についても踏み込んで記述されているわけでもないので、すべてにおいて中途半端。確かに新人が書いた小説だ。

    登場人物もラドチ文化のせいなのか、主人公がAIのせいなのか、わかりませんが「性別が理解できない仕様」になっているので読んでいて普通に感情移入ができない。この設定が後半生きてくる展開があるのかとも期待していたのですがそれもなし。シリーズものなのでこのあとこの設定を回収して行くのかもしれませんが本作のみで評価するとすれば、ただ読み辛らかっただけとしか言いようが無い。

    7冠ということで読み手がハードル上げていることはわかるのですがそれを差し引いても、新人が書いた普通のSFというのが正直な感想。
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    投稿日:2015.12.08

  • 叛逆航路

    主人公の健気さに泣けます。主人公の性別が、中々不明で、思い人?も、男なのか、女なのか、一読では、判断が難しい。意思のあるAIは、SFの定番メニューですが、ドキドキワクワクでした。

    投稿日:2015.11.25

  • 続編が楽しみ

    SFの面白さの一つは、世界観とその世界の仕組みから成り立つストーリーだ。
    連携するAIの視点と属躰という設定から成り立つ物語は、読んでいて楽しい。
    レナルズっぽくもあるが、なかなか新刊の出ないレナルズの代わりとしても十分な出来。
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    投稿日:2015.12.20

  • だんだんと早くなるテンポで心地よい読み応え

    主人公たちの過去と現在が入り乱れて最初は漠然としかわからない世界観が
    読み進めるうちに判るようになり、それと共に物語も加速していくテンポの良い
    読み応えのある作品。
    主要登場人物もある程度絞られていながら書かれている世界は広く少しずつ読むのにも話がつながりやすいのでお勧め。続きを読む

    投稿日:2016.01.15

  • 想像力が必要な名作

    読み始めは唯々つらい。というのも世界観が全然わからないので迷子になった気分を味わいます。私は100ページくらい読み進んでやっと色々わかるようになりました。
    頭から読んでると絶対に気が付きませんが、巻末に世界観とか用語を説明しているリファレンスがあります。心が折れそうな人は初めに巻末を読むことをお勧めします。リファレンスを読んでも話の楽しさは変わりませんし、むしろ楽しく読めるかも。

    とかく読みにくいんですが、読みにくい理由を鑑みると「自分がどれだけ今の文化に染まっているか」を自覚するようになってきます。
    文章を読み砕くたびに異文化交流をしている気分になりつつ、AIやゲートの話題が出ると「あ、これSFだった」と思い出すような、中々不思議な作品でした。
    SF読み慣れていない人にはお勧めしにくいですが、活字好き・SF好きにはぜひ読んでもらいたい名作です。読み進むとヘタレ(セイヴァーデン)がどんどん可愛く見えてくる。
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    投稿日:2016.10.09

  • おにぎり? 海苔巻き?

    "7冠"ってだけで 僕が四の五の言う必要はないです
    読んでる間 ずっと"ねじ巻き"を思い出してた 近ごろのトレンド? (^_-)
    あと主人公がオマーフ宮殿のステーションで食べた"海草の皮にくるまれた名を知らない食べもの"は おにぎり? 海苔巻き?続きを読む

    投稿日:2017.02.14

ブクログレビュー

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  • winder

    winder

    こんな未来なのに専制国家&皇帝って、人類ってどうなの?はさておき、面白かった。主人公はアンシラリー(属躰)。アンシラリーは、捕虜を生体兵器に改造して人格を宇宙戦艦のAIで上書いちゃうんだよ!おぞまし過ぎるでしょ〜。たった一体生き残ったアンシラリーによる皇帝への復讐譚。でも皇帝が多すぎて収拾つかないw。続きを読む

    投稿日:2018.12.25

  • majinglang

    majinglang

    ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞、英国SF協会賞、クラーク賞など、7冠獲った小説だというから読んでみた。

    おもしろかった!

    最後まで、主人公の性別が分からなかった。女性・・・・でいいの?でもなんか、たくましいし、オーン(=女性だよね?)を慕っていたていうし、なんとくなく男性のようなイメージもある。擬体使いというつながりで、私の脳内イメージは素子少佐だったんだが、それでよいのか・・・?

    そして、セイヴァーデンがむちゃくちゃ萌える。なんなのこのダメ男。序盤は「なんだこの糞は?!」と思っていたが、途中から主人公に向けて出る矢印がまぶしくて、くっそ萌えた。(矢印が
    セイヴァーデン→→→→→→→||||越えられない壁||||ブレク→オーン
    こんな風に出ていて、その報われないっぷりにまた萌えた)

    しかし、なぜセイヴァーデンが1000年後に現れたかの伏線は、投げっぱなしで回収されなかった。

    続編があるから、そっちで回収するのかな?
    続きを読む

    投稿日:2018.12.09

  • dekadanna

    dekadanna

    読み応えのある本格SF。さすがに主な賞を総なめしているのも分かる。内容的には原題のアンシラリージャスティスのほうがぴったりくると思った。

    投稿日:2018.11.12

  • Στέφανος

    Στέφανος

    原書名:ANCILLARY JUSTICE

    ヒューゴー賞長編小説部門、ネビュラ賞長編小説部門、ローカス賞第一長篇部門、アーサー・C・クラーク賞、英国SF協会賞長篇部門、英国幻想文学大賞新人部門、キッチーズ賞新人部門、星雲賞海外長編部門、ボブ・モラーヌ賞翻訳長編部門
    著者:アン・レッキー(Leckie, Ann, 1966-、アメリカ・オハイオ州、作家)
    訳者:赤尾秀子(1955-、翻訳家)"
    続きを読む

    投稿日:2018.11.06

  • hopehilleast

    hopehilleast

    読みにくいことこの上なし。
    文体に翻弄され、スジを追いかけるのがやっとだった。
    背景の時間は千年単位の壮大なスケールだが本編はそのうち19年前から、現在に至るまでの話。
    三人称が、彼女なので登場人物の性別がわかりにくい。性別を明示している場合もあるが、ほとんどは会話の内容などから推測しながら読み進める感じ。読み手の方で勝手に決めて読むのも面白いかも。
    続きを読む

    投稿日:2018.07.09

  • えむ

    えむ

    このレビューはネタバレを含みます

    邦題とカバーイラストから「銀河帝国の圧政に反旗を翻した宇宙軍の一艦隊。追っ手との壮絶な星間戦闘を繰り返しつつ、皇帝の居城を急襲するべく絶望的な旅路を征く……」みたいなのを勝手に想像していたらだいぶ違った。いや実はそんなに違わない?
    少なくとも「宇宙戦艦が主役」というのはある意味その通りなのだけど。スペースオペラ的な派手な場面はあまりなく、主人公や登場人物たちの心情や動機を丹念に追う「情念のSF」という感じだった。
    とはいえ世界観は執拗なくらい作り込まれていて、「属体(アンシラリー)」等々、耳慣れない造語が頻出する上、主人公の属する文化の設定上、一人称の本文では代名詞がすべて「彼女」で統一されている。そのため、なんと主要登場人物の性別すら読み手にはなかなか判断がつかない。
    さらには時系列も錯綜するので、相当に読みにくい……はずなのだが、なぜか妙な中毒性があって、ほぼ一気読み。精緻な模型を舐めるように眺める快感があり、お酒でも片手に一行一行吟味して味わいたくなった。
    三部作ということで、次作以降はまた雰囲気が変わってくるのかもしれないが、全て刊行済みのようなので楽しみに読みたい。

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    投稿日:2018.06.28

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